15話 怪盗な世界1 3/11
あかりは銃の形をしているものを手にとった。
「えっとこれが。『ゴムボール銃:引き金を引くとゴムボールが出る銃』だってさ。試してみよっと!」
あかりは壁に向かって引き金を引いた。すると勢いよく小さなゴムボールが出てきた。ドンッと当たると痛そうな音がした。拾ってみるとゴムボールは二センチから三センチくらいの大きさだった。あかりは最後の道具を紹介する。
「最後はねえ。
『暗視ゴーグル:このゴーグルをつけると、暗いところでも見ることができる』らしいよ!」
「でも暗いところがないから試せないわね」
「じゃあ夜に試そう」
こゆきが提案した。反対する者はいなかった。
「ねえ、せっかくだから予告状出そうよ! 怪盗っぽくさ」
あかりが言った。皆乗り気だった。
「じゃあちょっといい感じの紙とペンちょうだーい!」
すると一番近いテーブルに厚みのある紙と万年筆が出てきた。一番そばにいたつくよが万年筆を手にとった。
「なんて書きますか?」
「やっぱりベタに『オーシャン・ブラッドを頂きに上がります』でしょー」
「日にちや時間はどうします?」
「夜のほうがいいんじゃないかな……? 暗闇に紛れることもできるし」
「じゃあ深夜一時くらいにしましょうか」
「盗むのは明日にして、今日は道具に慣れたほうがいいと思う……」
「ということは、明後日ですね」
つくよはサラサラと万年筆を走らせる。真っ白な紙に黒のインクがにじむ。
「名前はどうしましょう? なにも書かずにいます?」
「でもせっかくだから、なんかかっこいい名前つけたいよねえ。なんとか怪盗団みたいな!」
全員腕を組んで考え始めた。なかなかいい名前が出ない中、こゆきがある名前を提案した。
「こたつ怪盗団っていうのはー? やっぱりなんかしまらないかなー?」
「でも自分たちらしいと思うな……」
「言われてみれば、たしかもそうかも!」
「じゃあ決まりですね」
つくよは本文の最後にこたつ怪盗団、と書いた。
「こんな感じでどうでしょうか?」
つくよは三人に書いた予告状を見せた。
『明後日の深夜一時、オーシャン・ブラッドを頂きに上がります。
こたつ怪盗団』
「いいんじゃない?」
「おお、怪盗っぽい!」
「なんだかドキドキしてきた……」
問題はこの予告状をどこに置くかだった。




