0話 部活な世界1 1/20 執筆:しずみ
4人はいつものようにとある世界に到着した。4人が周りを見渡してみると、どこをどう見ても体育館のど真ん中に4人はいた。
ポーンといつものようにゲーム開始の合図がなる。そして空中に文字が現れる。
《各部活動に設定されている課題を17個クリアせよ》
「なるほど! じゃあ始めよっか!!」
あかりが元気よく声をあげる。
「なんの部活からしましょうか」
つくよが続ける。
ごく普通の体育館にはバスケットゴールと、すでに立ててあるバレーボールのコートがあった。
「バレーボール……」
せいながつぶやく。
「さんせいー。バレーの条件ひょうじー」
こゆきもせいなの意見に賛同し、何を達成することでクリアできるかを表示させた。
《4人の場合:トス回しを20回続ける》
「よっしゃ!!」
「20回……長いな……」
「頑張りましょう」
「ボールよいでよー」
こゆきの手にバレーボールが出現した。青と黄の本物のバレーボール。
こゆきはボールをあかりにポンと投げた。あかりは優しくキャッチして怪訝な顔をする。
「へ? うちから?」
「なんとなくねー」
「そおれ!!」
あかりはトスを高くあげる。
「ずいぶん高いですね」
対面にいるつくよがアンダーレシーブをして、右隣のせいなにパスをする。
「お……よっ」
せいながおどおどしながらボールをオーバーレシーブで取り、対面のこゆきにつなげる。
「そりゃー」
こゆきのアンダーレシーブはボールを真後ろに飛ばし、4人が作る輪の遠く外側に落下させた。
「ごめんなさい」
こゆきはしょんぼりとした表情で言った。
「どんまい……」
「次は大丈夫!」
「気にしないでください」
「17……」
「じゅはちー」
「19」
「20!!!!」
あかりが思い切りボールを高くぶっ飛ばした。条件達成で4人とも嬉しそうに両手を上げた。1個目の課題をクリア。
落ちてきたボールをつくよがキャッチ。
「こゆき、髪を結びましょう」
「おねがいー」
「さて、次はどうしましょう」
つくよはこゆきの髪を結びながら言う。
あかりが勢いよく後方を振り返る。体育館と野外がつながるドアが開いており、そこからテニスコートが見えた。
「テニスができる!!」
「じゃあ、せいなと学校の中回ってくるー」
「え? ……うん」
「あかりについていきます」
4人は2人と2人に別れた。あかりとつくよ、せいなこゆきのペアになった。