最終宣告の鐘
とある冬の日、静まり返った街に鐘の音が鳴り響いた。その鐘はいつのまにか人々の中に浸透していき、冬の風物詩となっていた。その鐘は招待状だ。未来を守もるために集めれた若者たちは贄となる。
高校三年生の支倉隆二に、趣味はない。なにごとにも無頓着であり、友達もいない。隆二はそれを苦痛に思ったことはなく、むしろ友達と話を合わせてストレスがたまるよりも一人のほうがいいと結論づけている。今年は受験の年。隆二とて例外ではなく冬の選抜試験に向けて勉強の日々だ。この国の受験方式が変わったのは12年前のことだった。当時の総理大臣が「必要最低限の国防」として全国の大学生を対象として、選抜試験を実施し、下位100名までを軍に配属するっといった制度を確立した。当初は批判に次ぐ批判で大荒れであった。しかし、その世論はたった一度の事件で覆った。海をまたいだ隣国k国の宣戦布告。不戦を掲げていた我が国は、大いに混乱した。結果話し合いによって事なきを得たものの、もはや選抜試験に反対する者はいなかった。幸いなことにここ12年間は大きな争いはなく、事実上の平和が続いていた。
隆二はこの制度に対してしょうがないことだと割り切り、実際のところうん十万人の中で下位100人に入るなんてありえないと思っていた。隆二はひと間身に勉強し人並に勉強し、テストの日を迎えた。




