少年の前提
ある夜、少年は目覚める。辺りは暗闇で何も見えない、何がなんだか分からない少年がふと横を見ると、そこには幼女が居た―――――!?
これは吸血鬼(幼女)に魅入られた少年と、少年に惹かれた吸血鬼(少女)の何とも言えない物語である。
■どーもこんばんわ!どすこいです!いやぁ、初投稿するんでちょっとドキドキしてます!多分バトルは次の話で起きますね(適当)
僕の名前は成瀬和美。「なるせかずみ」って呼ぶ。
良く女の名前と間違えられるがれっきとした男だ。俗に言う、男の娘ではない。
身長168cm、体重58kgでださいワイシャツと緩んだズボン、それに少しボサッとした髪の毛が特徴的などこにでもいる普通の男子高校生だ。
僕の特徴らしい特徴を挙げれば、多分それぐらいだと思う。
第三者から見れば僕はどんな人物なのかは知らないが、まぁ特技も趣味もいたって平凡な高校生だ。
普通に学校に行って、普通に勉強をして、普通に弁当を食べて、普通に家に帰って、そして寝る。それを毎日繰り返している、ただの高校生だ。
とはいえ、中学生の頃の僕は少々、いや、少々では収まりきれないぐらいの刺激的な生活を送っていたが、それも今となっては笑い話だ。
まぁ、そんな平凡な僕の特徴は置いておこうか、それより言いたい事があるんだ。
前置きというか、前提というか、とにかく僕の身に起きた事に対して説明するのに、絶対不可欠という事だけは確かだ。
僕はファンタジーが大嫌いだ。
空を飛ぶ、ありもしない大剣を振るう、手から光線を撃つ、何か衝撃波が出る。などの現象だなんて「馬鹿じゃないの(笑)」と思っている。
ラッキースケベ、目が覚めたら隣に幼馴染が寝ている、何かフラグを良く建てる。などの現象も、「冗談だろHAHAHA!」と笑い飛ばせる自信すらある。
まぁ色々な事を言っているけども、要約すればファンタジーなんて所詮は妄想に浸っているだけだろ(笑)と言いたいんだ。
だから凄い設定の漫画も、滅茶苦茶凝った設定の小説も、見る時にはどこかぽっかりと穴が空いていた。
「こんな事思いつくなんてどんだけ暇なんだろうな。」とも思っていた。
そう、それが僕のファンタジーに対する考え方、だった。
だから、僕の身に起きた出来事なんて笑い飛ばせた筈、だった。
何故、だったという過去形なのか。それは僕が今陥っている状況のせいだ。
何を隠そう、僕の隣には暗くてうっすらとしか見えないが、
幼い女の子、つまり幼女が、ぐっすりと寝ていた。
「・・・何だよ、これ。」
それが飛び起きた僕の、最初の一言だった。




