第三十九話 修行ダイジ、修行タノシイ
早く気を習って話を聞きたいんだけど、
「スー。フー」
「うーむ、ダメじゃな。しっかり体の隅々に行き届いておらん」
「これでもダメか…」
じゃあどうすればいいんだ?気の練り方については『深く息を吸って体内に新たな力を生み出すように意識するんじゃ』とか言ってて一日で習得して『俺ってやっぱ主人公補正あるよな!』とか自画自賛しまくってたんだけど次の行き渡らせる工程で躓いてはや二日。…俺って一応漫画とかではめちゃくちゃ強い転生者なはずなんだけどな。俺に才能がないだけか?しかも俺が必死こいてる三日間でウジュスはしっかりと元の感覚を取り戻したらしいしなんだよこの差。これが才能ってやつだなって確信したわ。いや!でもウジュスは元々知ってたらしいしまだ!まだ俺も負けてないって思いたい!
「俺には何ができていないのやら…」
「お主は気を練ることができていてもイメージが固いんじゃろうて」
やっぱりここでもイメージか。でもちゃんとイメージしてやってるんだけどな。話聞きたすぎて焦ってんのかもな俺。だったら落ち着いてやればできるはず!よしがんばれ俺!!俺なら確実にできる!!
「スー。フー」
「お、今のはなかなかよかったけれどまだまだじゃ。実戦では使い物にならんな」
「は〜。まじで何のイメージがダメなんだ?」
おっと心の声が漏れてしまった。でもほんとにそうなんだよな〜。しっかり体の中にある魔力と気をしっかり思い描いてから邪魔し合わないように体に広げてるんだけどn…!?まさかこれ。混ぜて使うのか!?でも確かに爺さんは戦った時に魔力時を混ぜて戦っていた!!つまり俺に足りないイメージはそれか!!でも一応不安だから聞いとくか。
「なあ爺さん」
「何じゃ?」
「これ、気を行き渡らせる時に魔力と混ぜ合わせるのか?」
「ん?まりょく?何じゃそれは」
「あ、そういえば言ってなかったな。魔力っていうのは悪魔の固有の力の呼称」
「なるほどのう。しかし、混ぜて使うのはもう少し先じゃ」
まだ先なのかよ!!じゃあどうしろと?あれか?気だけ行き渡らせろってか!?
「今は気単体での扱いになれねばならん」
気、単体?だったら俺の仮説(笑)はあってたってことか!?今は魔力と気の二刀流をしようとしてるけど最初は一刀流から始めようってことか!?…冷静に考えたら普通にそうじゃねぇか!!やっぱりバカだった俺っ!でも何で魔力も一緒に通してたのに指摘しなかったんだ?まさかこの爺さん、魔力の探知が苦手か?でも元は人間だったらしいしありうる。というかありすぎる。最有力候補だわ。…とりあえず気だけでやるか。まずは頭の中でイメージを作って。
「スー」
「む」
「フー。…これでどんな感じだ?爺さん」
「うむ、及第点じゃな。しかし、まだまだ伸ばせそうじゃのう」
やったね!褒め言葉をもらったぜ。
「次はその魔力とやらを行き渡らせる工程じゃ。しかし、わしよりも魔力の扱いになれとる主からしたらもうできるじゃろうて」
はいはい!得意分野きた!!ここはいっちょ見せたりますわ!転生者の力!
「スー、フッ」
「なんと力強い魔力じゃ。ここまでできるとは驚きじゃわい」
ふふん。そうだろうそうだろう。驚きたまえ爺さん。これがあの鬼畜な世界で鍛えた魔力だ!
「わしでも感じれるということは相当な魔力、悪魔で言う一級上位クラスの魔力を持っとるんじゃな。人間でそこまで魔力を持っておるとは驚きじゃ」
やっぱり爺さんって探知とか苦手なのかもな。まぁ武道家だし。元人間だしな。教えてくれるやつもいないから当然っちゃ当然か。…でも俺から見てもわかるくらいの荒削りな使い方とは言え独学とは考えにくい魔力の扱い方だから昔にあったと言ってた人にでも教えてもらったんだろうか。独学だったら普通に驚きだけどな。まぁ流石にそんなことは…ないよな?
「では、ようやく気と魔力を混ぜる工程じゃ。これができればあとは模擬戦じゃな。とにかくこの感覚を体に叩き込むんじゃ」
「これは魔力と気を混ぜて体全体に行き渡らせるって感覚でいいんだよな?」
「そうじゃ。しかし気も魔力も相当に繊細じゃ。少し気が散れば不安定になってしもうたら強制的に解かれるぞ」
「なるほど」
俺が苦手な繊細さね。うんうん。…これは一週間余裕コースかもなぁ。(遠い目)まぁやってみれば案外とかあるかもだから
ーーーーーーーー1週間後ーーーーーーーーーーーー
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「おお!いいぞ!その調子じゃ!!」
「うをぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
【パチパチッ!!】
ん?なんか音したか?まぁいい!集中!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「っはぁ、はぁ。もう、限界。爺さん、タイムは?」
…なんか固まってるんですけどこの人。おーい。早く帰ってきてー。
「ハッ!!すまんすまん。少し昔を思い出してな」
昔を思い出してな?何かあったのか?
「てかそれよりも時間は!?これは成功してるのか!?」
「ああ。….じゃ」
「えっ!?」
「もちろんじゃ!記録は一時間!合格じゃ!!」
てことは?成功、したのか?
「ぉ、うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
ようやくだようやく!!!!ようやくできた!!!最初の頃は少し片鱗があってこれならいけるんじゃないかと思った次の日には失敗。また次も失敗して心が折れかけたこの時にっ!!ついにっ!!成功した!!!
「しかし試練はまだじゃ!まだ実践できるかが残っとるぞ!」
はっ!そうだった。これは戦いで使えなきゃ意味ないんだったな。そうだったわ完全に忘れてた。
「では一度わしと模擬戦じゃ」
この爺さん切り替えはやっ。今さっきまで昔を振り返ってるみたいで感動してたのにもう平常心かよ。さすが長生きしてるなー。
「おう!」
「力を切らすんじゃないぞ?」
「大丈夫。めっちゃ集中するから」
まずはイメージ。魔力をイメージ。その次に、
「スーー」
息を吸ってどういう原理かわからないけど気を作ってイメージ。そして二つのイメージを合わせて体に流す!
「フーー」
いい感じ。さらに集中。より深く、意識を集中。…よし、全身に回ったかな。そしたら動いても切らさないようさらに集中。
「いくぞい」
「おう!」
『ヒュンッッッッッッ!!!』
まず気配から後ろからくる。それをガード。
『ダンッッッッ!!』
さすが爺さん。とんでもねぇ威力。だけど今の俺なら!
「はぁっ!」
よし、追い返せた。次は俺から攻める。まずは正面に移動!
『ダンッッッッッッッッ!!!』
爺さんみたいに軽いステップで速度は出せないけど今は考えなくていい。近づいたらまずは右ストレート!
「スーー」
息を吸って集中。そして一発!!
「ぬ」「フッ!!!」
『ズドンッッッッッッッッッ!!!』
一発目は…流石に防がれた。だけどこっから!距離を取らずに近距離戦!!ビビらずに詰め寄る。ここから一回フェイント。
「スー」
息を整えてイメージを崩さないように、力を持続させたまま。まずは後ろに回る、
『ヒュンッッッ!!』
「ふむ」
やっぱり警戒して足元が留守になるよなぁ!!後ろに回るふりしてそのまま正面!左で殴るふりをしつつ本命は脚!!
「ここ!」
『ビュンッッッッッ!!!』
これはとっ…って爺さんどこ?
「上じゃよ」
上!?
「残念」
『ヒュッッッ!!』
『バタンッ…!!!』
…なんか、いつの間にか倒れてるんだけど。上にいると思ったら下でいつの間にか足払いされて倒れた、のか?ちょっと早すぎてわからなかったけど。てか空中から一瞬で地上まで戻るってどうしたらできるんだよ。やっぱりこの爺さんこの世界でも別格の強さじゃねぇか?
「ふむ。アキラ、まだ力は切れていないようじゃの」
「まぁある程度は安定させることはできるようになったからな」
「そうじゃの。ここまでできればあとは模擬戦をするのみじゃ。戦えば戦うほど時間も伸びるじゃろうて」
「ありがとな爺さん。いろいろ教えてくれて」
「いやいや。しかし、ここから先の戦いは厳しいものになるじゃろう。それが少しでも楽になるように手助けしたいだけじゃよ」
それでもありがてぇ。多分この世界でしかない技術だろうし、これで俺の戦力アップもできた。そしてアレクたちにあったときに少しは隣に立てるようになるからな。これでも結構感謝してるんだぜ?俺なりに。
「とりあえずあの場所に戻るかのぉ。休憩じゃ」
「わかった」
あーマジで長かった。マジで。ほんとに辛かった。繊細さが足りない俺にとって最も高い壁だったかもしれない。でもあとは模擬戦をして伸ばすだけらしいし結構こっからは楽かも?いや、でも毎日模擬戦は結構きついな。できれば早く慣れたいもんだなぁ。てか気を覚えるのに必死でめっちゃくちゃ忘れてたけど俺が気を学んだ理由にその爺さんの言ってた昔にあった人のことについて教えてもらわないとだ。マジで忘れてた。目的を思い出してよかったわ、危ねぇ危ねぇ。気を覚えて使うっていうことはもうできるし戻ったら聞いてみよっかな。とか考えてたらもうついたか。
「あ、ウジュス!戻ってたのか」
「おう、アキラ。お前、もう気と魔力の混合のやつはできるようになったのか?」
「まだバッチリってわけじゃないけどようやくできるようになった」
「そりゃよかった。俺は少し魔力のことで聞きたいことがあってさ」
「ん?俺が知る範囲でだったら答えるけど」
何について聞くんだ?魔法の使い方とか聞かれてもマジでわからんぞ?まだ魔力操作とかならできるけどさ。
「アキラお前なんか探知とかできるんだろ?」
「まぁできるけど」
俺ウジュスに探知とかって話したっけ?忘れたけど昔に話したかもな。
「それの仕方を教えて欲しいんだ」
「探知の仕方ね。了解。まず俺のやってるのは探知とかじゃなくて…」
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「なるほど…身体能力強化みたいに語感を強化するってことか」
「そう。でもこれは普通に魔力を纏うとなるはず」
「そうか?俺はあまり上がった実感がないんだけど」
「それは魔力が少ないからとかじゃないか?」
「なるほど。わかった。あとでやってみるわ」
「そういや爺さんは?」
「あいつならどっか近くにでもいるだろうよ」
あいつ呼ばわりって。いっつも思ってたんだけどこいつらってどんな出会い方したらこんな仲良くなったんだろ。結構な付き合いらしいけど。まぁ今詮索してもわからんしいいか。それよりもあのことについて聞かないと。
「呼んだかのぉ?」
「うをぉ!?」
「あ、噂をすれば」
マジでこの爺さん移動早くて音がないから怖いんだよな。あと漫画みたいに【こいつ、強い!?】感が出てて強者感すっごい。て、そんなことより。
「なぁ爺さん。昔に俺とニナ力を持つ人がいたって言ってたろ?その人について教えて欲しいんだけど」
「?いいぞい。少し長くなるけどいいかのぉ?」
「いいよ」
「じゃあ俺も聞いてこっかな。ついでだし」
ウジュスも聞いていくのかよ。まぁいいけど。
「あれは遥か昔。あやつが、悪魔の王、フィゾウズがこの世界に来た時じゃ…」
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ある時、人間であったわしがおった。もう昔すぎて名前を覚えておらんけどな。その時のわしは世界最強の武人と呼ばれておった。自分でも強い自信があった。そうして世界に降り立った悪魔どもの親玉を倒そうと思い、旅をしてる時じゃった。旅をしているわしの前に一人の子供が来たんじゃ。確か17歳くらいじゃったかのぉ?そのくらいの子供じゃった。性別は…確か女性じゃったかのぉ。そうして行ってきたんじゃ。【少し協力させてください】わしはその時、自分が悪魔を殲滅するという思い出いっぱいじゃったからかその協力を断ろうとしたんじゃ。しかしその子の目は少し虚な目でありながら確かな強い光を宿しておった。そこに興味を持ったわしはその子と協力したんじゃ。そうして協力して旅をして何週間かたったころ、ようやくやつのいるところにつけたのじゃ。しかし不思議だったのはその子が言った道を行くとすぐについてしまったことじゃ。そこが不思議でたまらんかった。しかし敵はもう目の前じゃったからあんまり気にしていなかったのじゃ。そうするとその子は突然言い出したんじゃ。
【悪魔の王と対峙している間。時間を稼いでくれませんか?】とな。わしは聞いたのじゃ。君は戦わないのか?と。そうするとその子は【すみません。私にはすべきことがあって】と言ってとても申し訳なさそうに言ってきたのじゃ。そこを深掘りしようとは思えず体力を万全にしてから奴に挑んだ。しかし、やつは強大だった。思っていたよりものぉ。そして負けてしまった。わしはそのまま悪魔にされ、ここに封印された。しかし、戦いが終わってから気づいたんじゃがその子は消えておったのじゃ。その戦場から。
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「昔話はこれで終わりじゃ」
「ふーん。そんなことあったのか」
その親玉の場所に行けば何かわかるのか?てか消えたってことはやっぱり転移だよな?つまり親玉のとこに行けば何かがあってそれが他の世界に繋がっていると。…これはますます行かないとな。
「爺さん、ありがとな」
「いやいや。これぐらいはお安い御用じゃ。それにしてもあの子、元気でやっとるかのぉ」
「そういえばその女の子ってなんて名前なんだ?」
確かに。なんて名前なんだろ。日本人だったら仲良くできそう。
「名前は確か…あ、あ…なんじゃったかの?」
「まぁ昔のことだし流石にか」
ふーん。流石に覚えてないか。まぁじっちゃんも相当年取ってるだろうしな。名前忘れるくらいだし。
『ザザザザッッッ…!!!』
ん?耳なり?
『ザザザザザッッッ!!!!』
いや何これ怖い怖い。しかもだんだんデカくなってない!?ちょっと怖いんだけど!?
…って止まった?てことは耳鳴り?やっぱり?でもこういうのって漫画じゃ大事になるからな〜。マジでなんなんだろ。
『キィィィィィィィィィンッッッ!!!!!』
「ッツツ!!!!」
「おいアキラ!?大丈夫か?」
「いや大丈夫大丈夫。ちょっと頭痛かっただけ」
「ならいいんだけどよ」
「少し体が疲れておるのかもしれないのぉ。今日はゆっくり休むといいわい」
「じゃあ休ませてもらおうかな」
マジでなんだ今の頭痛。マジでアホみたいに痛かったぞ。ほんとになんなんだ?
ッチ。これも防いでくるか。
っと。みなさんいたんですね。どうも。ねぎとろです。最近マジで寒くないですか?マッジで布団から出られないんですけど同志の方っています?マジで最近寒すぎて動きたくないんですよ。でもこう言うときに食う外食とかがめちゃくちゃ美味かったり温泉とか行くとガチで気持ちいいんですよね。マジで一回行ってみてください。飛びます。と言うわけで今回も読んでくださりありがとうございます!!最『ア..、ア.ラ、アキラ!!!お願い!生きて…』では、また次の話で!!!




