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キノコきのこ茸。


 美味しい夜ごはんの後はお風呂!

 ……は、無理だった。


 今日はお昼寝してなかったから、睡魔が耳元で子守唄を歌っているようだ……。

 実際には満足がてっぺん突破したネージュのゴロゴロ音なんだが、それが妙に心地よい。


 一定間隔で、ゴロゴロ……。

 これじゃ本当にネコじゃないか。


『ラナ、眠いの?』


 ……眠い。


『おうち入ろうか。ネージュはどうする? おうち入る?』


「気持ちいい夜だから外で寝るにゃー」


『そっか。じゃあまた明日ね。おやすみー』


「おやすみにゃー」


 ネージュおやすみぃ。


「ラナも良い夢見るにゃー」


「ねーじゅも……」


 アストロのウィンドでふわりと背中に乗せられて、お家に入り、ウォッシュで綺麗にされてベッドへ。

 あぁ、パジャm……すぴー






 ◇◇◇


 翌朝、ぱっちりとお目覚め。

 最近アストロは、わたしより早く起きているようだ。


 よし! 顔洗って朝のルーティンやりますか!




『おはようラナ! 水やり終わったよー』


「おあよー! あいがと!」


 ネージュが見当たらないけど、お出掛けかな?


『釣竿持って行ったから、精神統一かな?』


 もはや魚を釣ると言う言葉は出て来ないのか。


 白の泉で顔を洗い、朝の運動、石碑のお掃除、果樹園の収穫をして、朝ごはんの用意。

 うん、キッチリこなしている。

 よしよし、気持ちいいぞ。


 ……そこはかとなく前世の仕事を思い出すが、それとは違う。はず。

 毎日やる事決めてたもんなぁ。

 詰め込み過ぎだと思っても、終わらないと気持ち悪いので、結局午前様になっちゃってた。

 ……あれ、わたしも悪いのか。


 ぶんぶんと頭を振って、そうならないようにしようと改めて思った。

 時にはテキトーに! そして頭を柔軟に!

 楽しむ事を全力でがんばるのだ!





『あ、帰って来た』


「ラナ、おはようにゃー! これ知ってる?」


 ネージュおはよう! なぁに?


「キノコにゃ」


 えっ!?


 大きな葉っぱに包まれて、見慣れたキノコがたくさん!


「ちのこ!!」


「にゃはは! き・の・こ! にゃ! 群生地があるから、今度採りに行くにゃー」


 うんうん! やったー! あればいいなと思ってた!


「これにゃんか、齧るとふわふわ気持ちよくにゃるにゃ」


 は? ちょちょちょ! ”アナライズ”


 ”ブラースヴァンプ:幻惑キノコ 軽い意識混濁状態になる。大量に摂取すると危険”


 ネージュ! それ食べちゃダメ!


「えっ?」


 毒はないけど、ふわふわになるのは意識混濁状態になるからだよ!

 魔物が居る森で食べたら危ないし、そもそも食べない方がいいよ!


「にゃんと! 知らなかったにゃ……。分かった、もう食べにゃい!」


 うんうん! 他のも見せて?


「これにゃー」



 ネージュが持って来たキノコは、殆どが食用可な物だったので安心した。

 キノコは見分けがつかないから、気をつけないと。


 ネージュはアナライズ使える?


「使えるけど、あんまり詳しく感じにゃい。だから勘が頼りにゃ! 毒キノコは派手だしにゃ!」


 ……キノコは危ないから、食べる前に見せてね?


「分かったにゃー。で? 食べられそう?」


 うん、さっきのキノコ以外は大丈夫そう!


「美味しくできそう?」


 任せて! ちゃんと美味しく料理するね!


「やったー! 楽しみにしてるにゃー!」


『キノコって食べた事ないから楽しみ!』


 そうなの? 色々できるよー。

 お魚とも相性良いし、煮込みにも、そのままバターで焼いても美味しいはず。

 お昼ごはんに作ってみるね!


『「楽しみー!」』



 鮭のホイル焼きとか、あ、ホイルなかったわ。

 ちゃんちゃん焼きでも美味しいもんね。

 よし、お昼はちゃんちゃん焼き!

 

 マッシュルームや椎茸、エノキにしめじ、舞茸とかあったらいいなー。

 キノコ狩り、早く行こうっと!






 ◇◇◇


 と、言うわけで、お昼のちゃんちゃん焼きを堪能し、やって来ましたキノコ狩り!


 森だもん、キノコが無いなんて変だと思っていたが、キノコも菌類なので、あっちこっちにあったら魔素の影響で変化すると危ないモノに成長するそうな。

 なにそれ怖い。


 なので、限られた場所にあるだけなんだって。

 野菜も果物もお酒も、纏まってるのは探す手間が省けていいよねー。

 まぁ、群生地を見つけるのが大変なんだけど。


 森の(ほとり)なら人も探しやすいけど、奥に入ると、途端に難易度が上がる。

 食材調達も大変だろうなー。



「こっちにゃ!」


 アストロの背中に乗ってるだけのわたし。

 いつもすまないねぇ……。


『ぼくの背中はラナ専用だからね、気にしないで』


 ふふっ! ありがとう!



 体感30分位かな? 早足で駆けて着いた所は、いつもの森より鬱蒼とした場所だった。

 昼間なのに薄暗い……。


「ここにゃ!」


 ネージュが1歩足を踏み入れると、ぽわっと足元が光る。


 えっ?


『あぁ、光る森ってここの事かー』


 光る森?


「そうにゃー。たまーにあのキノコを採りに来てたにゃ」


 ネージュ?


「だだだ大丈夫! もう食べにゃい!」


 よろしい。


 アストロの背中に乗ったまま、光る森の中へ行くと、ネージュの時の光より、更に明るく光る。


『へぇー、魔力によって光が変わるみたいだ』


 今のアストロは、魔力放出状態。

 所謂ダダ漏れだ。

 だから光も強くなるんだろう。


『ラナも降りてみる?』


 うん!


 お座りしたアストロの背中を滑り台みたいにスルスルと降りる。

 足が着いたら、光り出す地面。


「きえいねぇ!」


 よく見ると、苔のようなモノが光ってるみたいだ。


 わたしの今の魔力は引っ込めているので、ネージュと同じ位の光。

 歩くと、ぽわっぽわっと柔らかく光る。


「ラナ、キノコあったにゃ!」


 おっ! どれどれ?

 ……見た目は舞茸そっくり!

 ”アナライズ”


 ”ミュケース:とても美味しい”


 これ美味しいって!


「おー! 沢山採るにゃー!」


『ラナ、こっちにもあるよ!』


 とてとて、ぽわっぽわっ。


 歩くのも楽しい! ぽわぽわ光るの凄い!


『アナライズしたら、美味しいって出たよ!』


「よち! ちゅうかくー!」


 アストロは匂いで探し、ネージュは勘で探す。

 毒キノコを見つけた時は、その効果にビビった。

 だって、舐めただけで即死とかあるんだよ!?

 流石にその周りのキノコには手を出さなかった。


 歩き回った場所は最初こそ光るが、だんだんと消えていく。

 

 インベントリにもだいぶ溜まったし、帰るとしましょうか!

 また来ようね!


『「うん!」』


 最後に、アストロが魔法で水を撒いた。

 匂いだけじゃなく、魔力の残滓を残す為だったのだが、苔が一斉に光って幻想的だった。


 

 


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