食の彩り。
翌朝、ルーティンをこなして今日の予定を考える。
ベーコンを漬け込んで7日目。
たまに簡易冷蔵庫を開けてみて確認していたが、氷がほぼ溶けずに残ってた。
密閉率高いなー。
って、結界だもんね、そりゃそうか。
なんちゃら液に漬け込んだお肉は、だいぶ色も変わっていたが傷んでる様子は無い。
これはOKって事だよね?
ならば塩抜きだ!
とはいえ蛇口は1つなので、まずは豚、キングオークの肉から。
漬け込んだ肉は、バラ肉。
厚みが前世で見た倍はある。
それが5本。
なんちゃら液を流して水洗い。
漬け込んだ鍋に戻して、ちょろちょろと水を流しつつ数時間。
手間が掛かるなー。
『もうできた!? 食べられる!?』
「まらよー」
これから塩抜きしてから燻製にするんだよ。
まだまだ掛かります。
『そっか……』
しょぼん
あ、燻製?
燻製!! どうやってやろう!?
何だっけ、チップは桜が良くって、鍋に入れて……えーとえーと……
思い出せぇぇぇぇ!!
とりあえず小屋!
小屋?小屋なんて無理だし、えーとえーと……
それこそ社位の大きさで……って、DIYやんの!?
推定3歳児が!?
……。
いや、できる。
料理もできるんだもの!
魔法を駆使してやれるはず!
ふんすっ!
はっ! 結界は!? 使えないかな!?
ベーコン吊るす枠だけ作って、結界の中に入れて、鍋にチップ……はっ! チップ!?
桜の木なんてなーい! 詰んだ!?
……いやまだだ。
桜がなければさくらんぼがあるじゃないか!!
さくらんぼの木を伐採して砕いて乾燥させてチップに!
「あしゅとよおおお! てちゅだって!!」
『うん? 何するの?』
さくらんぼの木を伐採したいの!
根っこは残して上だけ全部!
『さくらんぼの木? わかったー! 一緒に行く?』
「いくっ!」
◇◇◇
やって来ました! ウーキーのナワバリ。
アストロが交渉して、大きめのさくらんぼの木を1本貰う。
『実は置いて行く』
たわわに実ったさくらんぼは、ウーキー達に。
今回欲しいのは、木そのものだからね。
根っこがあれば、すぐにまた大きな木になる。はず。
「ウキッ?」
「だかや! ちなうってば!」
何度言っても、うちの子か? と聞いてくる。
ウーキーの子は可愛いけど一緒にすんな。
◇◇◇
そそくさと退散して、お家に戻り、枠の分を切り出して、残りはチップにする。
まぁ、やるのはアストロだけど。
『粉々でいいの?』
「こえくやいのおおちさでおねだい!」
1cm位を指定すると、ちゃんとその大きさにしてくれる。
アストロ優秀!
わたしは枠組みだ。
お肉に近すぎると燃えるし、遠すぎると時間がかかり過ぎる。
まぁ、お試しお試し。
はっ!! 熱源は!?
卓上コンロなんて無いんだけどーーー!!
『終わったよー! 次は? 何する?』
熱源がなくて詰んだ……。
『熱源?』
お家にあるコンロみたいなやつ。
下から火を当てないと燻製ができないんだよ。
焚き火だと傍で見張らないと、お肉が焦げてしまうぅぅ。
『レッドブルの魔石使えば?』
えっ!?
『赤くて四角いやつ、あったでしょ?』
ある! あるけど、どうやるの!?
『人が使う時は魔法陣に組み込むけど、それは必要ないんだよね? それだったら、そのまま使えば熱源になるよ? そもそも火属性の石だし』
ぬぁぁぁ!! 素晴らしい!!
『魔石に魔力を流して熱を誘導すればすぐだよ』
凄いな魔石。
よし! やってみよう!
◇◇◇
チップが少ないと足さなければならない。
多すぎると無駄になる。
なる? 途中でもインベントリに入れておけば大丈夫じゃない?
よし! 大鍋だ!
大鍋の中にレッドブルの魔石を入れて、熱を誘導。
って、どうやんの。
1回出して、
『こうやって魔力を流すと……ほら、熱くなってきた』
どれ?
お? ぉぉおお! ホントだ! あっちぃ!!!
『ちょ! そのまま触ったら熱いに決まってるでしょ!』
ふーふー……熱かった。
これをウィンドで鍋に戻して、チップを上から被せる。
うんうん! いい感じに煙が出てきた!
その上に枠組みを立てて、お肉を吊るす。
塩抜きして風魔法で乾かしてあるよー!
あ、塩加減みなかった。
まぁいい。きっと大丈夫。な、はず。
結界で覆って、暫くすると中が煙で真っ白だ。
燃え盛る火で煙を出してる訳じゃないので、数時間掛かるかなー?
って、時間も計れない。
無い無い尽くしでも、まぁ何とかなるだろ!
お試しお試し!
火を出すなら空気が入らないと燃えないから空気穴が必要だけど、魔石はその心配がない。
なので、火の番も必要ない。
うん、魔石いいじゃん!
楽しみ楽しみ♪
◇◇◇
アストロは気になるのか、外に見に行ってはソワソワしている。
うんうん、分かるよ。
アストロが見に行ってくれるので、わたしはお家でおやつを作る。
フレンチトーストだ。
まぁパンがふわふわの白パンしかないので、ちょっと心許ないが。
これもお試しである。
ミルクと卵とお砂糖をカシャカシャ。
あぁ、この材料ならプリンも作れるな。
そもそも、白パンならパンプディングになる?
でも今は初志貫徹、フレンチトースト!
白パンを卵液に漬けて暫し。
パンが卵液を全部吸い込んだら、バターを溶かしたフライパンに投入。
こんがりきつね色になったら裏返し、火を弱めて蓋をする。
パンの中の卵液が固まるまでね〜♪
『いい匂い! 何作ってるの?』
フレンチトーストだよ。
もうできるから、食べよう!
『はーい! やったー!』
パンの端っこはカリッと。
中心はとろりとしたフレンチトースト。
追いバターして、ハニーフラワーの蜜をとろりとかける。
『美味しい! パンケーキとはまた違う美味しさ! カリッとした所とふわとろな所と! おーいしーい!』
違いのわかる男アストロ。
って、誰でもわかるか。
しかし、これは美味しいぞ!
卵とミルク、素材が段違だ。
うん、これはまた作ろう♪




