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うっきうき♪

 その後、お家の結界は地面の下まで円形に囲む事にした。

 四角い結界の方がいいかもと思ったが、どうやら魔力の均衡が容易に取れるのは円形だと分かったからだ。


 物理だったか理科だったか算数だったか、何かそんなのがあったような気がしないでもないが、理系じゃないので分からん。


 なので、そーなのかーで済ます事にした。




 あのヤラカシの後、火柱が立った所を探したが、森の再生能力の方が上回ってたようで見つからなかった。

 凄いな、神樹の森!

 と言うより、巻き込まれた冒険者が居たら申し訳ないと思ったんだよ。


『火柱が立ったのは、ここより深部寄りだったから冒険者は居ないと思うよ』


 とはアストロの談。

 思わずホッとする。




 そして、わたしは身体強化を頑張ったおかげでサル並に木から木を渡り歩いている。

 いや、サルじゃない。

 ターザンだ! あーああ〜!


『落ちないでよー?』


「だいじぶ! あっ!」


『あぁぁぁ!』


 まぁ相変わらず注意力散漫で、転ぶし落ちるし。

 そして相変わらず怪我なしだ。


 ボスッ!


『もう! 言ったそばから!』


 ……すんません。

 ありがとうごぜーます。


 今はアストロの背中に着地、もとい、落ちた。

 

 そしてそのまま強制送還。

 お昼ごはんの時間だね!




 今日はブルシチューだよー!


『やった!! ぼくあれ大好き!』



 願いの石碑には、本当にお世話になっている。

 複雑な工程のモノは無理だと書いてあったにも関わらず、デミグラスソースを願ったらハイ○ツまんまの味の実が生った。

 これは一体どーゆー事なんだろうか?


 あぁ、そーゆーもんだと思う事にしたんだっけ。

 考えない考えない! しっ! しっ!



『ブルってこんなに美味しかったんだね! 美味しい! 大好き!』


 今日はブルタン使ってるからね、タンシチューだよー。


 他のお肉は切り出してあるので、そのまま使えるのだが、タンの皮を剥く下処理はしていなかった。

 この世界では、剥かずに使うのかなー?


 身体強化して、タンの皮をベリベリと剥がして、柔らかい奥の肉は焼肉に。

 少し固めの舌先はシチューに。

 大きいので舌先とは言え中鍋にたんまりゴロゴロ。

 煮込めば柔らかく、ナイフは必要ない位だ。


「おいちぃね!」


 料理をする推定3歳児。

 中身が大人じゃなかったら、例えアストロが居たとしてもひもじい思いをしてただろうな。

 記憶を残してくれて、ありがとう神様!

 キラキラキラキラ〜☆


『んっ? 何かお祈りしたの?』


 感謝したんだよ。

 お料理作れるようにしてくれて、ありがとうって。


『ぼくも! ラナに会わせてくれて、ありがとう神様!』

 キラキラキラキラ〜☆


 ふふふっ! 愛いやつめ!







 ◇◇◇


 午後は樹上果実を探しに行く。

 りんごとか桃とかさくらんぼとか。

 木の上に生る果物ね。


 前回の場所は、ちょっと遠いので、近くにあればいいなーって事で。

 これも願いの石碑に聞けば、光る玉で誘導してくれそうだけど、探すのもオツなもんよね!

 家を持ち歩かなくてもいい距離にあればいいんだけどなー。


『見つけたら木ごと持ってくれば?』


 なっ!! なんですとっ!? それいい!


『あ、でも群生してたらウーキーが寄ってくるかも。結界で覆っても、果実を採れなくて結界に攻撃して飛ばされるを繰り返したらウザったいよねー』


 しょぼん

 そうか、そうよね。

 それなら少し離れた場所の方が安全よね。

 よし分かった、探しに行こう!


『おー!』






 ◇◇◇


 果実の森(ベリーの森)から、もう少し外縁に近い場所。

 そこには前回見たよりも多くの樹上果実があった。


 当然、ウーキーも居る。


 さて困った。

 ウーキーは果実を分けてくれるのだろうか?

 一応ナワバリに侵入する訳だし、ご挨拶はした方が良いんだろうか。

 そもそも言葉は通じるのか?

 うーん。


 そんな時、トコトコとアストロはウーキーに近づいて行く。

 え、大丈夫なの!?




『ウーキーの長はいるか?』


「「「「ウキッ!?」」」」


 わたしはなるべく見えないようにアストロの背中にへばりついている。


 小さく小さく見えないように。


 そして、一際(ひときわ)大きい……おっぱい。

 いや違う。

 一際大きい身体の、メス、だよね?

 おっぱいあるし。

 が、近付いてきた。


「ウキッ」


『あなたが長か? 果実を分けてもらいに来た。我は全ての種を欲している』


「ウーキーッ!」


「「「「ウッキッキー!」」」」


 何だかアストロが偉そう!


『こういうのが大事なんだってー。威厳って言うの? グラシャは、それができる種族だからね』


 ほへー! 凄いな!



 それから散らばったウーキー達は、果物を集めてアストロの前に置いて行く。

 うひゃー! 凄い量だね!


『ラナ、インベントリに入れてくれる?』


「あい!」


 いそいそとアストロの背中から降りて、果物をインベントリに入れていく。

 凄いなー、大量だよ!


 アストロは、わたしの後ろで伏せの状態だ。

 ウーキー達は、わたしを凝視している……。

 めっちゃ見てる……。

 何だか、ちょっと、怖い。


 そこに、大きなおっぱ、もとい、長が近づいて来た。


「ウキッ?」


 と、首を傾げるもんだから、調子に乗って


「うちっ?」


 と、返してしまった。


「「「「ウーーーキーーー!」」」」


 へぁ!?


『ラナっ!!!!』


 アストロがわたしを風魔法で捕まえる前に、長がわたしをガバッ! と両手で掴んだ。

 そしてそのままトンズラ。


「ぇぇえええええ!! ちょ!! はなちてぇぇぇぇ!!」


 小脇に抱えられ、木から木へ飛んで行く。

 当然アストロも追いかけて来る!

 長の向かう方向に結界で壁を作るが、何のその!

 上手に避けてスタコラサッサー!


「はなちてーーーー!! はーなーちーてーーー!!」


 暴れても噛み付いても(ぺっ! ぺっ!)ガッチリと抱えられて身動きが取れない!!


『ラナっ!! ラナーー!!』


「あしゅとよおおおおおおお!!! ぶえええええん!」



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