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嫌いな人はマイノリティ?

 土鍋はご飯を炊くのに鉄鍋よりもいいと思ったから。

 縁が高くて、吹きこぼれ難い形。

 前世でセラミックの土鍋が使いやすくてお気に入りだったので、そんな感じでね。

 とりあえず1個。

 使い勝手が良ければリピートだ。


「おねだいちまちゅ!」

 キラキラキラキラ〜☆


 ……。

 まさかこれも木になるのか? と思ったが、そうではないらしい。

 待てど暮らせど一向に音沙汰無し。

 って、ほんの数分待っただけなんだけど。


 ダメだったのかー……残念。


 チロリン♪


 ん?

 お肉は入れてないよ?

 と、インベントリを開くと、倉庫3に赤ポチ。


 もしかして!?

 ふぉぉぉぉ!! 入ってるぅぅぅぅ!!


 空から落ちて来なくて良かった!


 取り出してみると、うん、確かに土鍋。

 しかも手触りは滑らかなセラミックタイプ。


 ありがたやーありがたやー。

 パンパンっ!

 と柏手(かしわで)を打つ。

 あ、コレジャナイ。

 ……染み付いたお参り行為は直さないとね。





 出てきたのが鍋で、あからさまにガッカリするアストロ。

 着実に食いしん坊キャラを突き進んでいる。

 そのうちアストロに専用おやつでも作るか。






 ◇◇◇


 お米を研いで浸水させている間に、先ずはルーになる素を作る。

 そう! カレーを作るのだ!


 小麦粉とカレー粉、ココアの実1つ分をサラダ油で炒める。

 これは前哨戦である。


 玉ねぎを鍋で炒めて、飴色に。

 めんどいから放置気味でいいのだ。


 お肉に塩胡椒して炒めたら、ニンニクと生姜、カレー粉投入して更に炒める。


『何かっ! 何か凄くいい匂いするっ!!』


 うんうん。

 お試しで作ってるけど、多分大丈夫。

 楽しみにしててね!


 前世では固形のルーがあったから、簡単だったもんなー。

 まぁカレー粉がある時点で簡単なんだろうけど、作り慣れてないのでお試しカレーだ。


 飴色玉ねぎの鍋に鶏がらスープを入れて、ハーブを纏めたブーケガルニ。これはテキトーに選んだ。

 お肉も入れて、更に玉ねぎと人参も入れちゃう。

 じゃがいもは溶けちゃうから後でね。

 りんごのすりおろしと、ハニーフラワーの蜜も隠し味に。

 CMであったでしょ? アレよアレ。


 炒める時に使ったカレー粉で、既にカレーの装いを見せるが、わたしが好きなのはお家カレー。

 もったりとろとろのヤツだ。


 お肉が柔らかくなったら、じゃがいも入れてまた暫し。


 ここで塩味の調整をしてっと。

 あ、トマト入れたら良かったかな?

 まぁ次回だ。試行錯誤中だからね。


 ケチャップは簡単に作れたはず。

 これも次回だな。

 街に行けば、簡単な調味料とか売ってたりするのかなー?

 どんなのがあるのかなー。

 行ってみたいけど、先立つものが……。

 もう少し我慢だな。



 さて、じゃがいもも角が溶けていい感じ。

 先に炒めたミックスカレールーを入れてっと。


 むふ。

 むふふふふん♪

 小麦粉作用でトロトロ〜!

 最終的な味見をして……、うん、これなら合格!


『できた!? できた!?』


「まらよー」


 土鍋ご飯を炊くのも初めてだけど、まぁ大丈夫だろ。

 火にかけて、飲み物の用意をする。

 アストロには辛いかもしれないから甘いシェイクかな。

 ヨーグルトがあればラッシーにしたんだけどねー。


 って!! ずっと火加減見てないじゃん!!


 チリチリ音がするから火を止めて……大丈夫かな。

 蓋は開けられないしっ!!


 まぁ焦げ臭くないから……大丈夫だろう。多分。





 夜ごはんの丁度頃合い。

 土鍋ご飯は、びっくりするほど上手に炊けていた。

 何せカニ穴だ。

 ふっくらツヤツヤ♪

 火加減、あれでいいんだな。学習した。




 おぉ、今日も凄いなしっぽ扇風機。

 サラダの野菜が飛びそうだ。

 マヨネーズがストッパーか?


 辛いかもしれないから、先にちょっとだけ食べてみてね?

 

『分かった! いただきます!』


「いたーちまちゅ!」


 あっ!! そんなに食べたら!!


『うわ! ピリピリする! これが辛い? でもでも美味しい!』


 わたしにもちょっと辛い!

 元々(から)いは(つら)かったけど!

 でも


「おいちくでちた!!」


 あぁ至福……♡

 異世界でカレー♡


 カレー粉は色々使えて便利だし、うん、いいもの貰った!






 ◇◇◇


 食後にシェイクを飲みながら、ぽんぽんになったお腹を擦る。

 アストロに至っては、ヘソ天でくねくねしてるし。


『凄かった。刺激的だった。はぁ〜♡』


 美味しかったねー! また作るね。


『マヨネーズも最高! 毎日でも良いくらいだよ♡』


 それはちょっと……。



 沢山作ったはずのカレーは、ほぼアストロのお腹に入った。

 残りは1食分あるかどうかだ。

 これはリメイクしよう。


 カレー嫌いな人いるのかな?

 いるだろうけど、きっと少ないよね。

 カレーライスは嫌いでも、ナンとならって人もいるだろうし、その逆も。

 カレーに一言ある人も、どんなカレーでもって人も。


 みんな違ってみんな良い。

 うん、これ言った人は格言中の格言だと思う。



 そして、カレーの匂いがしない部屋。

 換気扇ないし、窓も開けてないんだよ?

 煙もぅもぅの焼肉だって、瞬時に消し去りそうだ。

 凄いな。




 そんな満足感を堪能していると、やってくる眠気。

 いやいや、食べてすぐ寝るとかダメなやつ。

 3歳児ってこんななの!?

 下手したら2歳児? まさか1歳って事は無いだろう。

 魔法があるから料理もできているが、この眠気だけはどうしようもない。


 あぁ……そうか、今日はお昼寝してなかった。

 最後の気力を絞ってウォッシュ。

 いや、最後の気力はベッドまで歩く事だ。

 力尽きてしまう前に……。


『眠いなら運んであげるよ』


 くねくねしてたのにアストロが頼もしい。


『後は任せて、おやすみしなね』


 分かった、もう限界、かm……すぴー


『おやすみ、ラナ』




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