願いの祠リベンジ。〜寄り道その3〜
ミカンミカン〜♪
って、よく見たらミカンじゃなくてオレンジだ。
あれ? あれ? レモンやライム、デコポンみたいなのも、日向夏みたいなのも、グレープフルーツみたいなのもあるのに、所謂冬みかんがない。
むむーん……。
まぁ、柑橘類がないよりマシ、か。
りんごも多種!
青いのも、真っ赤なのも、小ぶりなのも!
紅玉みたいなのがあったらいいな〜♪
ぶどうも巨峰みたいなのや、シャインマスカット! ネイルフィンガーも!?
気持ちはほっくほく!
むふふふふん♡
『ラナ』
ん?
ふわりと浮かせたわたしを背中に乗せて魔力紐をきゅっ! と締める。
『走るよ!』
えっ!? あわわっ!!!
ダッ! と駆け出したアストロを追うように、飛び出してきたのは、サルっぽい魔物!
ぎゃーぎゃー言ってるぅぅぅぅ!!
『ウーキーのナワバリだったみたい! 果実採っちゃったから怒ってるー』
ぇぇええええ!!
まずかったんじゃないの!?
『果実はすぐ実るから大丈夫だよ』
今日のごはん奪っちゃったんだよね!?
『あの場所だけになる訳じゃないし、森の恵は皆のだからから平気平気ー』
そう言って森の中を走り抜ける。
ウーキーさん、ごめんねー!
でもありがたく頂くねー!
(返すとは言わない)
『ウーキーは忘れっぽいから、追いかけて来なくなったら安心だよ』
忘れっぽいの!? サルなのに!?
『本来は気のいい奴等なんだけどねー。流石にひとつも果実がなかったら、ね』
うわ! わたしのせいじゃん!
『明日には鈴なりに生ってるから大丈夫だよー』
……早く実がなりますように……!
◇◇◇
2日祠を探して1日休んでを繰り返し、今日で10日位経ったかなぁ?
牛骨スープは、油が凄くて、何度茹でこぼしてもギットギトだった。
流石にこれではスープにならないって事で、残念ながら破棄した。
ざんねーーーん!! むねーーーん!!
その代わり、キングオーク!
あれが! まぁ! すんばらしいの何のって!
お肉はブランドブタか? って程の旨味!
豚骨はもちろんスープにしてみたよ。
それが! めっちゃ美味しく出来たの!
生前の豚骨スープは、あの匂いと油で、食べたら必ずと言っていいほど、お腹がキュルッポーになってた。
しかーーし! キングオークは臭みがまったくない。
なのに、旨味は極上!
あぁ、ラーメン食べたい……。
◇◇◇
『これを踏んだらいいの?』
うん! こねこねふみふみしてみて!
『不思議な感触』
そう、ラーメンはないけど、うどんなら作れるんじゃ? と試行錯誤している。
小麦粉と塩があれば、うどんは出来るはず!
本当は中力粉がいいんだけど、今ある小麦粉で何とかならないかなーって。
要するにグルテンがそこそこ強ければいいんだと思うの!
それには不可欠なこねこねをアストロに頑張ってもらったら、何とかなるかもしれないじゃん!?
……知らんけど。
ま、まぁ何事も経験よね?
『何かぽよぽよしてたのが、ぶにぶにになって来た』
アストロのオノマトペよ……。
「しょちたやねかすかや、ちょっとていちー」
『寝るの!? これが!?』
あ、えっと、時間置くってこと!
『びっくりした。生きてるのかと……』
生きてませんよ。と言うか最初から見てたでしょうに。
最近のおやつは、もっぱらフルーツを使った何かだ。
スムージーは朝のお供だし、焼きリンゴや、フルーツシャーベットとかもお目見えしている。
一人暮らしをしてから、滅多にフルーツは食べなくなった。
だって結構お値段が張るんだもの。
包丁使って剥くのも面倒だったし。
皮を手で剥ける柑橘系、それも冬みかんは、何度か買ったけど。
でもフルーツは大好きだったんだよ!
だから、毎日果物がある生活って素敵っ!!
「たくやんぼ、おいちぃ!」
『小さいから食べづらいよ。ぼくりんごが好きー』
と、シャクシャクと丸々1個を一口で何個か食べる。
アストロが小さいと言わしめる、このさくらんぼ。
元の世界の倍はありそうな大きさなんだけどね。
そもそも、元の世界より小さい物って見た事ないんじゃない?
森の木々も、食べ物も、動物、は基準に入らないか。
魔物だし。
自分が小さくなったからって訳じゃないと思うのよね。
果物や野菜だって、品種改良されて、甘く大きくなったと思うのに、この世界では当然のように元の世界のソレより優秀だ。
改めて、凄い世界だなぁ。
『さっきのこねこねしたのって、何になるの?』
キングオークのスープを使って、うどんを作ろうと思ってるの。
うどんって言うのは……麺って言ったら分かる?
『分かんない』
細長くて、紐みたいなんだけど、ツルツルって食べられるモノなんだよ。
『紐、みたいなのが食べられるモノになるの?』
うん。
まだ実験段階だから、上手く行くように祈っててね?
『分かった! 美味しく出来ますように!』
キラキラキラキラ〜☆
ぎょっ!?
なななななななにしたの!?
今っ! 今キラキラしたけど!!
『え? お祈りだよ?』
お祈りしたら光るんかーーーーい!!
『??? 魔力の奉納したら出るよね?』
首をこてん
え? 出るの?
『出るよ?』
ってか、魔力の奉納?
『神様に届けーって魔力で祈るよね?』
ほへーーー! そうなんだ! 知らんかった!
『……天から来たはずなのに……』
いや、単に落とされただけだってば。
でもいい事聞いた!
願いの祠が見つかるように、お祈りする!
えっと、どうやるの?
『願い事を考えながら、魔力が神様に届けーってやるの』
……相変わらず抽象的。
まぁいい。やってみよう。
神様、ふたりの神様。
どうか願いの祠が見つかりますよう、お力をお貸しください。
魔力、神様に届け!
キラキラキラキラ〜☆
『ふふっ! ラナもできたね! きっと叶うよ』
ほへー!
まぁおまじないだとしても、気持ちの問題よね。
うん! また明日から頑張って探そう!




