願いの祠リベンジ。〜寄り道その1〜
さぁ、今日は願いの祠探しのリベンジだ!
お供え物は……とりあえずシチューとパンケーキ。
料理好きを前面に出して、お願いしてみる。
……一応お花も摘んでいこう。
『ククルカンが居た所の逆に行こうね』
アストロは、まだこの間の事を根に持ってるらしい。
まぁ、わたしも会いたくないので賛成だ。
米胡椒米胡椒と思っていたが、植物性油脂も欲しい。
だって卵があるんだよ?
作りたいでしょ! マヨネーズ!
流石に牛脂や鶏油でマヨネーズは……。
という事で、願いの祠の側に家を置いて、何度かトライする事にした。
絶対に叶えてくれるわけじゃないって言われたからね。
何度でも試すに限る!
とらいあげいん! あーんどあげいん!
ふんすっ!
『準備はいい?』
「あい!」
お家もしまって、いざ空へ!
上空から見る森は、本当に広大だ。
樹海、そう言ってもいい程に真緑。
当然起伏はあるが、山と言うほどでは無い。
キラリと光るのは水辺。
川だったり、湖だったり、この間の温泉サイズの池だったり。
割と多いみたい。
この森を中心にして、各国あると言うのだから、広大なのも頷ける。
地図があったら見てみたいなぁ。
『なかなか感知に引っかからないね』
長期戦も想定しないとだねー。
幸い食料はあるし、家もあるから、のんびり探そう!
この広大な森に数箇所だもん。
そんなにすぐには見つからないって。
『そうだね、うん、素敵な場所もあるかもだし、のんびり探そうか』
うんうん!
楽しみながら、ね!
◇◇◇
この世界でもお日様が東から登るなら、そろそろてっぺんに掛かりそうな時間。
アストロ、そろそろ休もう?
もう随分飛んでるよ?
『ぼくはまだまだ大丈夫だけど、少し降りて休もうか。どこがいいかなー?』
うーんとー、あっ! あの湖は?
『大きな湖は大型の水性魔物が居るから、小さい湖にしよう』
うへ! そうしますっ!
そう言って、降りた湖は、あちこちでポコポコポコンポコンと気泡が上がって小波がたっている。
流石にエアレーションじゃないよね。
ガス……? 匂いはしないし、水も綺麗だ。
いや、匂いはしないガスもあるよね?
危なくないかな……。
じーーーーっと湖面を見ていたら、文字が浮かび上がる。
”炭酸ガス 無害 ……”
え?
ゴシゴシ
”炭酸ガス 無害 飲める”
なんか出たーーー!!!
『えっ!! 魔物!?』
「ちなう! もじ!」
『もじ?』
「そう! もじ!」
『??? あ、文字? 鑑定したの?』
鑑定?
『そう。これは何かなーって見てると、それが何なのか分かる魔法。文字は人の使うツールだから、ぼくには読めないけど、その代わり感じるんだよ。人には文字が見えるらしいね?』
ぬおおおおお! 異世界あるある!
え、待って、もしかして……
「しゅてーたしゅ!」
…………。
あれ?
え、やだ恥ずかしい。
ステータスって言ったら目の前に何か画面みたいのが出るんじゃないの?
あれだって異世界あるあるじゃん!!
『? なぁに? それ』
……ナンデモアリマセン。
炭酸、飲めるなら少し持って帰ろう。
アストロが、近くに魔物が居るか探知するが、どうやら居ないらしい。
なので、安心して敷布を出して簡易ピクニック。
おべんとおべんとうれしいなっ♪
まぁレパートリー少ないけど。
ガラスープにお塩と野菜と鶏肉をぶち込んだだけのスープとサンドイッチ。
豚肉あればベーコン作れるのに。
その前に胡椒だった。
『このスープも美味しいね! 凄いや!』
ガラスープは優秀だよね。
沢山作って良かった!
出汁があるとないとじゃ雲泥の差だもんねー!
今度はブルの骨でも出汁は取っておこうっと。
……鰹出汁も欲しいなぁ。流石に海じゃないから無理そうだけど。
『ごはん食べたら神樹の森の中心の方に行ってみようか』
「あい!」
◇◇◇
『あー、キングオークだ。あいつコロニー作って増えると厄介だから、狩ってもいい?』
えっ!?
でっか!! 何あれ!! 二足歩行!!
『冒険者が喜ぶ肉の1.2番だよ』
なんですと!?
お、美味しいのかな……?
『ほら、狩った魔物を時々冒険者の側に投げるって言ったでしょ? 喜びようが凄いから、美味しいんじゃないかなぁ?』
アストロは危なくない?
『ぼくは強いからね! 大丈夫!』
むんっ!
じゃ、じゃあ、って、わたしは何処に居よう。
『あ、そうだね、背中のままじゃラナが怖いかな。じゃあ少し離れた所に降ろすね? 結界張っておけば大丈夫だよ』
分かった!
という事で、少し離れた所にぽっかり空いた場所があったので、家を出して、その中で待機。
結界は、わたしとアストロのと二重で安心だ。
気をつけてね!
『行ってきまーす』
さて、何して待ってようかなー?
それこそ、ブルの出汁でも……。
よしっ!
大鍋にブルの骨……、はみ出してる……。
これ割れないかなぁ?
お塩の実も割れないのに、骨は無理だな。
魔法でなら?
骨を割る魔法……? うーん……。
はみ出しててもいいか。うん。
よし!
『ただいまー! ラナこれ入れてー』
えっ!? 早っ!
慌てて玄関ドアを開けると
「ぎゃーーーーーー!!!」
人っぽい!! 物凄く人っぽいっ!!
肌色二足歩行恐るべし!!
顔は
「ぎゃーーーーーー!!!」
ブタっぽい!! つーかブタっ!!
『あ、怖かった?』
怖いよりキモい!! あ。
『ひゃはは! キモい! そう、キモい!』
あー……やっちゃったー。
キモいは封印するはずだったのに……。
さっさとインベントリに入れちゃおう。
しゅっ! と動物マークに収納。
ケタケタと笑い転げるアストロ。
そんなに面白いのか。
箸が転げても面白い年頃なのか。
愛いやつめ。ふふっ!




