表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編集

坂本龍馬、暗殺!

作者: 陽向未来

私の尊敬する坂本龍馬。

未だに明らかになっていない暗殺者は誰か?

を公表します。


短い作品ですが、信じるも信じないも読者の皆さまのご判断にお任せいたします。

 時は、慶応3年10月14日(1867年11月9日)の大政奉還後の慶応3年11月15日(12月10日)

 坂本龍馬さかもとりょうまの31歳の誕生日のこと。


 坂本龍馬は、京都市の河原町通の蛸薬師通たこやくしどおりで醤油商を営む近江屋の二階にいた。


 そこで龍馬は、陸援隊の中岡慎太郎なかおかしんたろうと酒を飲みながら会談していた。

 折角の誕生日に風邪を引いてしまい熱があるが、中岡慎太郎と一緒にお酒を呑んでほろ酔い状態になっていた。


 時刻は、午後8時ごろ。

 そこに、十津川郷士とつかわごうしと名乗る男が来訪してきた。

 まず、従僕の藤吉とうきちが入り口で対応した。


 相手は、藤吉に木札(現在でいう名刺)を渡して身分を明かし龍馬に会談を求めてきた。

 龍馬との会談を望み訪ねてくるのは、まったく珍しいことではない。

 藤吉も警戒はしていたが、武士でも長刀は持たずに訪ねてきたため大丈夫だと判断した。


 藤吉は二階にいる龍馬へ、来客がきたことを階段下から報告し、そのあと来客を二階へと案内した。


 龍馬は、礼儀よく部屋に入って来る者を見た。

 終始、暗殺者に狙われているのだから警戒するのは当然だ。


『見たことのない顔だな。だが(長刀)は持っていない。右手(利き手)に小太刀か……なら話をしにきたのは間違いないな』

 と龍馬は思った。

 

 しかし、その者は次の瞬間、行動に移った。

『しまった! 今は刀を帯びていない。発熱と酒で判断が鈍ったか』

 龍馬は瞬間、そう思った。


 無常にもその者は小太刀を抜き、左手(利き手)で龍馬に襲い掛かる。

 一撃目は、小太刀を横に払い斬ってきた。

 龍馬の北辰一刀流には白刃取りはない。

 あったとしても横に振られるものは取れないのだが……。


 その一撃目で額を割られスピードがでなくなり、刀を取りに向かった龍馬に容赦なく二撃目を浴びせる。


 坂本龍馬は、この二撃目で脳に達する致命傷を受けほぼ即死状態で天へと還っていった。


 暗殺者は、念のため龍馬を更に斬ると、次に中岡慎太郎に襲い掛かり致命傷を与えた。


 そして藤吉も、その刃にかけ絶命させた。

 任務を見事、達成し詰所への帰途に就く。


 その途中で仲間の佐々木只三郎(ささき たださぶろう)今井信郎(いまい のぶお)渡辺吉太郎(わたなべ きちたろう)高橋安次郎(たかはし やすじろう)桜井大三郎さくらいだいざぶろう土肥仲蔵(どび ちゅうぞう)と合流した。



 詰所では任務完了の桂早之助かつらさのすけを、京都見廻組の皆で褒めたたえた。

「やったな。早之助! 完全に計画通りだったな」


「はい! ありがとうございます」

 早之助は大いに喜んだ。



※1 セリフが、土佐弁などでなく申し訳ない。

※2 中岡慎太郎の証言と食い違いがありますが、彼も暗殺者に斬られ重傷を負いました。

   そのため記憶が曖昧あいまい、もしくは朧気おぼろげにしかなかったようです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ