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「……する?」
「THE幼馴染だよなー。そのズケズケとした感じ」
「なによ。ほぼ毎日夕食作ってるんだからね。笹ヶ谷家の冷蔵庫はほぼ私の冷蔵庫。おばさんからもこれは私の分だって言われてますー」
天空は口をモグモグさせながら買い物の食材をテキパキと冷蔵庫内に移していく。
自営業で両親が共働きである我が家の夕食は天空が作ってくれている。
いつの頃からかはハッキリ覚えていないけど、中学生の頃には既にマイ包丁を持ち込んでいたはずだ。
「ファストフードばかりじゃだめだよ? 勉強も大事だけど食事にも気を配りなさいよ」
「へーい」
「ところで美典」
「うん?」
「勉強が終わったら……」
「?」
「……」
「……」
「……する?」
「…………」
「…………」
「……する」
「OKー! じゃ後で美典の部屋いこ」