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目眩く刹那  作者: AKIYUZURI
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卯月の息吹【1】

1【城跡に聳える学舎】


一か月前と比べると、幾分か春の陽気を纏った空気の中で歩を進める。周りには妙に古めかしい建物が軒を連ねている。昼頃になれば、この辺りは観光客でごった返すのだが、今は午前八時だ。可能なら、ここ数月の心労及び身労によって疲労が蓄積されている我が身を癒すべく、自宅に篭っていたいのだがそうもいかない。昨日、俺は「晴れて」(という副詞が適当かは分からないが)高校生となったからだ。

合格発表から約一月後の昨日、ここ嶺嵐(れいらん)高校の入学式は体育館で盛大に執り行われ、今日はその翌日。教室でクラスメートと顔を合わせる二度目の日だ。

今日はクラス担任の有難いご挨拶を拝聴した後、クラスメイト全員の自己紹介に移る。


「今日からここ、一年A組の担任を務める内藤だ。一年間よろしく。」


だそうだ。全くもって無難である。問題はこんな粗末な挨拶ではない。

よく聞くだろう。「初めての自己紹介でウケを狙って滑った挙句、その後クラスに馴染めない」という現象を。この様な事態は避けなければならない。何も俺は、このクラスの皆と仲良くやっていきたいとまでは言わないが、クラスに馴染めないとなると、あまりに不便だ。


課題を忘れた時に、誰に転写を頼むというのか。


そうこう考えている間に、俺の番だ。

何を言えばいいものか。名前だけでは無難すぎやしないだろうか。「普通の人間には興味ありません。」とでも言ってしまおうか。なるほど。自己紹介でウケを狙う人間の心理は、こういった「せっかくの自己紹介で、名前と挨拶だけでは無難だ。」という固定概念から来るものなのか、と新たな発見を密かに喜びつつ、俺はこう言った。


「南野中から来ました。永瀬聡(ながせさとる)です。一年間よろしくお願いします。」

今、この後書きをご覧になっている貴方が、最後まで私の作品を読んでくださったのか知る由もありませんが、このページを開いていただけた事だけは確かですので、ここに御礼申し上げます。


この様なサイトに投稿するにしてはあまりに稚拙な文章ですが、以後不定期で更新していく予定ですので今後ともよろしくお願い致します。

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