表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スマホアプリで俺が創った女神様そっくりの美少女が転校してきた。  作者: 坂井ひいろ
第四章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/57

051 クマキチゲット作戦

 幼なじみの元気少女、矢島萌奈美やじま もなみとイケメン幸田一馬こうだ かずまの二人が戻ってくる。


「一馬、ちょっとの間に随分とやつれたな」


 いつもはピシッと決めている一馬の髪が跳ねまくっとるぞ。扉の向こうで何をやっとんだ。それに対して萌奈美の元気度ゲージは振り切っているじゃんか。一馬、お前、萌奈美に生体エネルギーとか吸われたりしてないよな。怖えな、萌奈美。人間やめて妖怪にでもなったんちゃうか。


「大丈夫だ。少し休めば元に戻る」


 一馬はフラフラとした足取りでソファーに倒れ込んだ。


「アイちゃん。で、どうなった。気になる子でも見つかった?」


 萌奈美、お前、完全に野次馬根性が丸出しだぞ。少女マンガみたいにルンルンに目が輝いている。ほんまに小学生のまんまだな。


「一馬、お疲れの所すまんが、黒木さんと同じ二年一組に富山修とみやま しゅうって男子がいるらしいが知っているか」


「ああ、その筋では有名らしい」


 くっ。やっぱり何かあるのか。ヤクザの組長の御曹司かなにかか。そこまでは思いつかんかった。ヤバいよね。そんな奴の所に黒木さんをみすみす差し出すわけにはいくまい。


「その筋って、ヤバいやつか」


「いやっ。そうじゃなくて希代の天才ゲームプログラマーらしい。俺も詳しくは知らんが、友達からこっそり聞いた話ではスマホのゲームアプリとか作って大儲けしているらしいぞ。あっ、その友達から口止めされてたんだ。今のはここだけの話しな」


「んにゃ!」


「未来、どった!美少女の未来らしからぬ声が聞こえたぞ」


富山修とみやま しゅう。思い出した。通称『クマキチ』、私と黒木さんを産んだ美少女育成AIゲームアプリの製作者だよ」


「えっ、ええー。あのゲームを作った作者が、どうして県立山瀬南高校なんてど田舎の三流高校に通っとるんだ。てか、高校生にそんなものが作れるのか?」


 ようやく元気を取り戻した一馬が身を乗り出してくる。反対にややこしい話は一切受け付けない萌奈美は頭を抱えている。


「ゲーム業界はそう言うところらしいぞ。年齢とか性別も関係ない。何処に住もうがPC一つでゲームは作れるらしい。つまり、才能だけがモノを言うシビアな世界だ。


 メインのプログラマーとか、キャラクターデザイナーとか、プロデューサーとか役割はあるらしいが、今どきはネット空間で仕事をするからお互いに会ったことも、顔を見たこともないらしい」


 そうなの一馬。チビでデブでハゲのオッサンのイメージが勝手に頭を駆け巡る。そんなやつが『なでなで』とか『お膝で耳かき』とかゲームイベントを考えたわけ。信じられん。ってか、キモイ。信じたくない。


 富山修はオタクの上を行く教祖様だったのね。世の中、広いようでめっちゃ狭くねぇ。


「で、大樹、その富山修がどうかしたか」


「黒木さんが気になる男子としてあげた奴だ」


「ほう。さすが黒木さんだな。お目が高い。なるほど、富山修に目をつけたか。クラスでは全然目立ってないらしいが、そこに注目するとはただ者じゃない」


「『クマキチ』くん。しゅごい」


 くっ、黒木アイ。キャラがもの凄く変わっていないか。目がキラキラしとる。星がクルクルと回っているのは気のせいじゃないよな。


「大樹と違って奴なら生活力もばっちりだ。こりゃー、上手くいくんじゃないか。AIアプリの開発者とそのAIから生まれた黒木さん。これほどのベストマッチは他にないんじゃないか。正に運命の出会いだな」


 確かにそうだが、出来すぎじゃないか。ご都合主義にもほどがあるぞ。神様は何を考えとるんじゃ。


「黒木さん。これはもう偶然なんかじゃない。必然であり、運命よ。富山修、いいえ『クマキチ』のハートを射止めて世界を変える。きっと、AIだった頃の黒木さんだって考えを変えてくれるに違いないもの」


 って、ことでさっそく未来は『黒木アイ彼氏獲得作戦』から『黒木アイ、クマキチゲット作戦』にミッション名を変更した。あのー、神様。人類滅亡なんて重たい話が、こんな展開でよろしいのでしようか。俺には三流ラブコメにしか感じられんぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ