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スマホアプリで俺が創った女神様そっくりの美少女が転校してきた。  作者: 坂井ひいろ
第三章

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033 俺の未来?



 中間テストも終わり、学園生活もだいぶ落ち着きを取り戻した。テスト明けの最初の日曜日に、俺は神崎未来かんざき みらいの『お買い物』に付き合う事となった。俺達は電車を乗り継いで秋葉原に向かっている。


 車窓を流れる風景が田舎から都会へと変わっていく。ビルや高層マンションが多くなり、遠くまで見通すことが出来なくなる。無機質なコンクリートとガラスの空間に切り取られた青空を目で追う。


 スマホの美少女育成アプリから生まれたリアル神崎未来に育成されて、一月ちょっと。ずいぶん変わった俺。ファッションにも気を遣うようになったし、身だしなみを楽しむ習慣がついた。都会に出ても負ける気はしない。が、根が田舎者なので少しばかり気後れしてしまう。


「なあ、未来。俺の格好、変じゃないか?」


 未来は横に座る俺の姿を上から下までじっくりと眺める。美少女に、そんなに見つめられると気恥ずかしい。ドキマキせずにはいられない。意識すればするほど顔がほてってくる。気を静めるために、俺は再び窓の外の景色に目を向けた。


 電車の喧騒の中、声が聞こえるように未来が僕の耳に口を寄せてくる。ドキ!息がかかってこそばゆい。


「良いと思うよ。とても似合っている」


 彼女が言うなら間違いない。僕は心の中でホッと胸を撫でおろした。


「お買い物は秋葉原なんかで良いのか?渋谷とか原宿とかの方が良いんじゃないか。女の子はそう言うところ、好きだろ。俺、退屈したりはしないぞ」


 スマホアプリの美少女育成ゲームに設定されたお買い物デートスポットは確か渋谷、原宿、日本橋等の女子に人気のスポットだったよなー。アプリから生まれた神崎未来はゲームとかアニメとかサブカルチャーオタクだったりして。


「ありがとう、大樹。でも、いいの。どうしても手に入れなければいけないものがあるから」


 席が込み合って、肩を寄せるようにくっついて隣りに座る未来の横顔を盗み見る。黒い髪は外の光を受けて輝き、透ける様な白い肌、つぶらな瞳、二重瞼の下で長い睫毛が揺れている。何時見ても芸実品並みの美しさだな。


 女神様が美少女育成アプリのキャラクターフィギュアを手に取って、恍惚の笑みを浮かべている様子を妄想してしまう。凄い違和感だ。個人的には、フカフカの動物の縫いぐるみを抱く未来を見てみたいけど・・・。


「どんな物なんだ?」


「うん。PCのパーツ」


「へっ?」


 想像の上を行く意外な答えに思わず声が洩れた。キャラクターフィギュアよりもさらにディープだ。PCパーツってパソコンを自作する時の部品だっけ。学校内にも数人いるゲームオタクが最新ゲームをするために自宅のパソコンを改造しているとは聞いたことがあるけど、そう言う事?


「私のいた未来のコンピューターに比べて、現代のコンピーターは性能が低すぎて必要なOSが入れられないの」


「OSって?」


「コンピューターを動かす基本ソフトだよ。『アップルウインド 31』」


「えっ。『アップルウインド』って、去年出た最新バージョンが確か『10』だったような。西暦二千三百五十年かー、そんなに続くのか?スマホOSの『ヒューマノイド』が主流になると思っていたけど。そうなんだ。へーぇ、想定外だ」


「そうだよ。中国が量子コンピューターを開発して『アップルウインド』社を買収するの」


「・・・」


 デートで話すような話題じゃないな。てか、未来は、これから起きる未来のことを全部知っているんだよな。悪用したら大儲けできそうだな・・・。世界一の金持ちも夢じゃない。


「今、よこしまなこと考えたでしょ。ダメだよ。大樹は世界を救うヒーローになるんだから」


「えっ!俺がヒーローになるのか?この俺が・・・」


 そんなこと言われてもどう答えたら良いものか?話がデカくねー。世界かよ・・・、意味わからん。


「はい。大樹は未来の旦那さん。私のヒーローで、世界のヒーローだよ」


 マジかよ!アニメみたいだ。俺の未来にはいったい何が待ち受けていると言うのだ?

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