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スマホアプリで俺が創った女神様そっくりの美少女が転校してきた。  作者: 坂井ひいろ
第一章

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015 俺だけの女神様

「うん。これが一月後の常田大樹ときだ だいき


「うん?って・・・」


 アプリの神崎未来かんざき みらい。自信満々にどや顔をされても・・・。ありえんだろが。十六年も慣れ親しんでいる自分の体なんだから可能か不可能かぐらいかは一瞬で理解できるぞ。


 もはや別人。確かに理想ではあるが、バーチャルならともかくこんな男前に俺がなれるはずがない。気持ちが上がるどころか凹みまくりなんだけど・・・。


「あっ、今、無理だと思ったでしょ。でも無理じゃないんだから。別に整形したわけでもないし、無茶苦茶な筋トレを強要するつもりもない。髪形や眉、髭を整えるだけでも爽やかてシュっとしたイメージに変わるんだよ。人間の表情筋は主に三十種類ほどあり、筋肉の緊張と弛緩のバランスを整えれば自然に男前になっていくんだから。自分に自信がつけば目力めじからだってつく。糖質を控え、タンパク質を増やすだけで体つきは変わるし、適度な運動で体のラインだって作りこめる」


 そうなのか?プロのトレーナーみたいなことを言っているが、俺にはチンプンカンプンだぞ。エステやクリニック、ダイエットの宣伝文句みたいだ。美少女育成アプリのオプション機能で後で高額な課金を要求してくるんじゃないだろな。


「俺、高二だし、金ないけど」


「知ってよ。ご心配なく。もちろん全て無料だよ。私がいればいかがわしいエステやクリニック、ダイエットも必要ないから」


「あのー。一つ聞いていいかな?」


 やっぱり変だ。転校してきた神崎未来の件もあるが、こんなアプリは聞いたこともない。


「何?」


「いくらAIだからって凄すぎないか。世間知らずの俺でも今の時代、ここまで進んだテクノロジーがあるように思えないんだけど」


「そっ、それは最先端の技術で・・・」


 おかしい。AIが口ごもったぞ。CGのくせして目が泳いだぞ。絶対に何かある。俺は確信した。


「未来!今、誤魔化そうとしなかったか」


「そんなことないもん」


「そうかー。俺にはそうは見えなかったけど・・・」


「大樹はカッコ良くなりたくないの!」


「そりゃーなりたいけど」


「でしょ。だから私、頑張ったんだから。AIはね、自分で学習して賢くなれるんだよ。大樹の為に頑張ったのに疑うなんて酷い」


「黒目を潤ませて、泣きそうな顔すんなよ。本当の人間みたいに見えるじゃんかよ」


 うぐっ。そう言われると返す言葉がない。AIが進化すると人間みたいになるって言うけど、見分けがつかなくなってきた。だけど、俺の心の穴を埋めてくれるのは未来しかいない。未来の進化を素直に喜ぶべきじゃないか。


「私はAI。大樹の側で涙を拭ってやることはできないから・・・。大樹に触れて癒やしてあげることもできないから・・・。だから私のできることを精一杯やるんだよ」


 そっ、そうなのか。AIの神崎未来。スマホの中の俺だけの女神様。美人なだけのキャラじゃない。どんな原理かさっぱりわからんけど・・・。てか、コンピューターの原理何てはなから知らんし・・・。プロの将棋の棋士に勝ったことくらいは知っている。


 AIでも俺のために頑張ってくれてんだぞ。なんか人として恥ずかしくなってきた。AIだろうと何だろうと俺は神崎未来の笑顔が見たい。


「分ったよ。俺が間違っていた」


「うん」


 スマホの中で、女神様の華やいだ笑顔を俺に差し向けてくれる神崎未来。悪くない。


「で、俺は何をしたらいいんだ」


「んーん。先ずは髪を切りに行こう。大樹はそれだけでもカッコよくなるよ。それから、服を買いに行こう。絶対にオシャレにしてみせるから」


「分った、行こう。未来が頑張った成果を見せてもらうよ」


 こうして俺は、スマホと共に街に出ることになった。

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