勇者様は辞退される件について
高校生2人の容姿についまったく書いていなかったのでこちらで補足を!
男の子:高校2年生、髪型はショートだけど少し長めで黒髪、顔はイケメン
女の子:高校生2年生、髪型はショートポニーで薄い茶髪、顔は可愛い系
「ようこそ! 異世界の勇者様!」
超絶美少女から告げられた言葉。
これはあれかな?本当に非現実なことが
起こっちゃった感じかな。
その言葉を聞いた高校生の子達は何が何やらと
いった感じで困惑している。
まぁ無理もない。
正直この手の小説を読んでいる俺も
困惑している。
すると超絶美少女が
「急な事で困惑されるお気持ちもわかります
とりあえずは自己紹介をさせて頂きます
私の名前はエリーナ・フォン・セルベルト
この国、セルベルト王国の王女です。」
どうやら彼女はこの国の王女様らしい。
確かに綺麗なブロンドの髪、凛とした碧眼の目、
白を強調した如何にも高そうなドレス、頭にはちょこんと小さな王冠がのっている。
「皆様をお呼びした訳は、どうかこの世界を
魔王の手から救って頂きたいのです」
告げられた事実。
どうにもいまいちピンとこない。
こういった物語は基本勇者は1人が多い。
何故3人も呼ばれたのか……
「あのー……?ここが異世界ということや
呼ばれた理由などはわかりましたが
何故3人も呼ばれたのでしょうか?」
つい思っていたことが出てしまった……
それについてエリーナ王女が口を開く。
「大変申し訳有りません……
どうやら勇者として呼ばれた方の近くに
居たことにより他の方も一緒に転移して
しまったようです……」
申し訳なさそうに王女が告げた言葉を聞き
少し納得できた。
つまりこれは物語によくある巻き込まれって
やつだということに……
大概のお話では巻き込まれた方がチートで
無双したり巨万の富を稼いだりして
幸せになるのだがこの場合どちらだろう?
というかこの中に1人勇者がいるってことは
俺である可能性も!?
ちょっと年甲斐もなくわくわくしながらも
エリーナ王女の言葉を待つ。
「勇者様であられるのは貴方です。
光世 守様」
高校生の男の子の方が反応した。
名前を呼ばれたのは向こうの方だったか……
いやまぁわかってたけどね。
アラサーになるおっさんが勇者に選ばれる
可能性なんかほとんどないよね。
ぐず……期待なんかしてないんだからね!
光世と呼ばれた男の子の方と見ると彼は
驚きながらも口を開いた。
「魔王を倒す、ということはこれから戦いになる
ということですよね?」
「はい、光世様には世界を救って頂くべく
魔王率いる魔族軍と戦って頂きたいのです
古来より異世界から召喚された勇者様には
特殊な力が宿っております
その力を持って我々人族を導き、どうか
魔王を討伐して欲しいのです」
聞いてみればどうも典型的なお話のようだ。
きっと勇者である光世君には最強クラスの
チート能力が備わっているのだろう……
見た所真面目そうな感じだしきっと引き受け
るんだろうなと思っていると光世君が口を開いた。
「すみませんがそのお話…辞退させて頂きます」
そろそろ女の子の方も喋らせないと完全に空気に…次回から積極的に話に参加させます!