地球に携わって来た人々 ろく
地球に携わってきた人々 ろく
俺はその時、土星の輪っかで任務を遂行してた。土星の輪っかは無数の岩石が回っている。その岩石を取るのが、俺の仕事だった。なんでそんなことするのかって?それはでっかいシステム見たいな存在に聞いてくれ。なんだそれってか!?
おいおい、分かるだろ。お前が大自然や夢の中でたまーに感じるあのあったかくて巨大なもののことだよ。
え?そんなもの知らない?
…じゃ、忘れてくれ。
で、話戻すぞ。
岩石を取って俺は休憩してはわけよ。あぁーいい仕事したなぁって。で、この太陽系で一番の主役、地球に愛を送ってたのね。だってさ、地球が成長することが俺たち全員の願いだから。それに、最近の地球はネガティヴな感じなんだ。また、船が沈没しかけてんだよ。地球の内部で何があったかはわかんねえ。でも、俺たちが手塩をかけて育ててきた大切なものを、内部から崩しちまう感じだ。それだけは避けたい。なんとかしなきゃって。
そんな思いで愛送って、ぼーっと見てたわけ。
そんな時だ。
いきなり、衝撃が全宇宙に広がったんだ。
源は地球だ。何があったかを考えるより前に、感情が伝わってきた。悲しみ、うらみ、絶望、喪失感。これが太陽系や他の銀河系にも広がった。全宇宙を支配しそうな勢いだ。
俺もびびった。こんなの今までの経験でもかなり珍しい。しかも悪い方の。おそらくこのままでは、地球はネガティヴに引っ張られて消滅する。そっからの立て直しは、誰も想像したくない、辛い任務だ。
まず、地球の内部で何があったかを知る方が先だ。地球のテレビ電波の周波数合わせてっと……ビルに飛行機が突っ込んでんじゃねーか!!
おいおい、ふざけんな!!俺は怒りと衝動に任せて地球へと向かう。
取り敢えず地球に行って助けなきゃ!