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僕と俺の選択道  作者: カタナナタカ
第1章 それは、人生の序章の序章それでも悩み生きていく
18/30

帰宅と苛つきと想い

(やっちまった。やっちまったよ。

何であんなこと言ってしまったんだろう)


『はあ〜ぁ、さっきからうっとおしいなぁ〜。

過ぎたことをいつまでもグダグダ言うなよなぁ。そんなに気になるんだったら謝ってくれば良いじゃねえかぁ』


(・・・・・それは、そうなんだけどさ・・・)


何故、こんなにも俺が落ち込んでいるのか。それには訳がある。そう、あれは俺が森を出て川を越えたあたりでのことだ。


『またいきなり回想が始まりやがったぁ』


・・・草原をしばらく歩いていると前から人が走って来たのだ。

誰だと思っていると、まあ、俺のところに向かって走って来る人なんて一人しかいないわけなんだが、恐らく俺の本当の母親のメイドをしていた、俺が母親だと思っていた人だったわけだ。


走ってこちらに来るたびにその姿がよく見えるようになってくる。髪はほつれ、膝の部分やよく見れば肘の部分も服が破けて血が滲んで、服は全体的に土に汚れ汗なのか少し濡れている部分もあった。

そして顔は本当に酷いもので涙でぐちゃぐちゃになっていた。


俺はその姿を見た時罪悪感とかよりもまず怒りがわいてきた。何故なのかは今でもわからないが。


そんな俺の気持ちなど知る由もなく、あの人は俺のそばに来るなり、こう言ってきた。


「ど、どうしたんですか?その服の汚れは⁉︎け、怪我もしているじゃないですか⁉︎早く治療しませんと‼︎」


その言葉を聞いて俺が次にわいた感情は悔しさだった。そして次にまた怒り、その次に悔しさと二つの感情が浮かんでは消え浮かんでは消えて、でもどんどん混ざっていくような気がして、イライラして思わず言ってしまったんだ。


「あんたには関係ないだろうが‼︎ほっとけよ!俺のことなんか‼︎あんたは他人だろうが。何でそんなに俺の心配をしてるんだよ!そんなに傷だらけになって薄汚れて、普通はまず自分の心配をするだろうが。俺のことなんかほっとけよ‼︎」


と、言いながら俺は肉を詰めていた袋(ボロ)を、投げつけて顔も見ずに走って家に逃げてきた。

そして、今に至るというわけだ。


(はあ〜あ、何であんなムキになっちゃっんだろうな。あの人はどうでもいいのにさ。どうでもいいんだから無視したら良かっただけなのにさ。

いや、でもあの人もおかしいだろ。俺はあの人にとって他人なんだからほっとけばいいのにさ。そうだよ、おかしいんだよだから俺は怒りが湧いてきたんだろうな。うん、俺はおかしくない、大丈夫だ。

なあ、お前もそう思うだろ悪神?)


『(お前の考えでいくとそんなこと(・・・・・)を考えちまってる時点でお前もおかしい奴だってことになるんだがなぁ。

そもそも昨日狩りに行ったのだって本当はお前の誕生日を祝うためじゃなかっただろうがぁ。お前はばれてないとか思ってんだろうがぁ、俺には思考が筒抜けだからなぁ、分かってんだよ。お前はあいつの誕生日を祝いたかったんだってなぁ。そもそも、お前みたいな奴が自分の誕生日を祝いたいって時点でおかしいんだよ。


そんなことを考えてんのにそれを考えてなかったかのようにお前はあいつのことについて考えている。


本当にお前も含めて人間って奴はめんどくさくて、うっとおしい奴らだぁ』


(おい、悪神?おいって。どうしたんだよ?

くっそー、こいつ顔ないから表情が読み取れん。

おい、起きてはいるんだろう?ってかお前って眠るのか?いや、今はそんなことより返事しろよ。

なあ、無視は良くないと思うんだけどさあ?)


『ああぁ、すまないなぁ。ちょっと考え事してたぁ』


(そっ、そうかー、考え事してたんならしょうがないよな。今回は許しといてやるよ)


『さっきまで泣きそうな顔になってた奴が何を言ってんだぁ〜?』


(な、泣きそうな顔になんかなってない。お前この頃勝手なこと言いすぎだぞ!少しは自重しろよ)


『ああぁ、はいはい。分かった分かった。

で、どうするんだぁ?そろそろあいつも帰ってくるんじゃねえのかぁ?対応はどうするのかきめたのかぁ?』


(ぐっ、決めれてない。気まずいし、何も思いつかないから無視しかないな)


『ヘタレだなぁ。ヘタレがここにいるなぁ〜』


(うっ、しょうがないだろ。本当に何も思いつかないんだからさ!)


『(まあぁ、人間どもが面倒くさくても関係ねえなぁ。俺は本体の意向に沿っていれば問題ないんだし。是非とも本体の思った通りに踊り続けてくれればいいさ・・・)』





それから半年が経った、俺は相変わらずあの人のことを無視している。あの人は「あの、」とか「その、」とか喋ろうとしてくるんだけど、その度に俺は逃げ出している。


・・・・・まあ、そんなことよりだ。狩りの方だが、こっちは順調も順調だ。やはり戦う相手がいるというのは強くなりやすい。俺の力もどんどんとついてきた。悪貢もどんどん溜まってきている。なにせ毎日狩りに行ってるからな。


そうそう1ヶ月前にようやくモンスターを倒すことができるようになった。まあ、ゴブリンってゆう低級も低級のモンスターだったけど。それでも、これのおかげでもっと森の奥に行けるようになったから狩りがもっとはかどるようになった。




この頃を振り返ることがあるのなら、俺は調子に乗っていたと思うことだろう。なんせあんな目に会ったから。気持ちをグダグダにさせたまま戦うということがどれだけ怖いか、あの時に思い知ったからな。



名前/空欄 LV8

種族 人間(仮)

職業 復讐者


体力240/200

魔力70/60

悪貢23


力119

守93

魔7(火)

魔抗43

知力63

器用85

敏捷107


アビリティ

悪神の契約者▽


スキル

パッシブ

剣術5▽

近接戦闘能力上昇2▽

●内気功術3▽

アクティブ

悪神ノ鑑定眼(劣)5▽

●内気功術3▽

外気功術3▽

火魔法1▽




●・・・・・同じ能力という意味。

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