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僕と俺の選択道  作者: カタナナタカ
第1章 それは、人生の序章の序章それでも悩み生きていく
15/30

狩りと危険と中編

突然だが俺がこれから向かうことになる森について少し説明しよう。

この森は円形で合計三層で出来ている。


一層目は一番外側で動物とモンスターが住んでいる。このモンスターは全部が低級だ。外っ側の方が動物で奥に行くほどモンスターの比率が高くなるって感じだ。


二層目は数種類だが中級のモンスターも出るようで、力が強い、守が強いなどの代わりに鈍重そうなモンスターが多い。もちろん理由がある。


それが三層目にナダーガと呼ばれる蛇のモンスターがいるためだ。このナダーガ、対峙したら生き残ることはできないと言われるほどの強さで、今までも何人も食っている。実際このモンスターの情報を持ち帰ったのは、仲間を食われた冒険者っていうぐらいだからな。本当にヤバイらしい。

なんでも、体調は15メートルを超えるとかそのくせとてつもない速さとか、強烈な酸を吐くとかなんか眉唾な話もある。

まあ、間違いなくこいつは上級だ。今の俺じゃあ、話がどうあれ出会って3秒で終わりだな。いや、もしかしたらもっとかからないかもしれないが。

そうそう、こういうことで鈍重なモンスター達はみんな二層に流れていくわけだ。

だから三層目は体を隠すのが上手いやつとか素早いやつが生き残っている。もう、ここまでくると動物なんていないからモンスターだけだ。


さて、なぜ強いモンスターが奥のほうを好むのかというと、それはモンスターの習性というか強くなる理由というものが関わってくる。

モンスターは人間や、動物のように他の生命を奪うことで強くなることも可能だが、もっと手頃な方法がある。

それは、大気にある魔素を吸い取ることだ。

魔素が多くあるところを魔素だまりともゆうことがある。こういう魔素だまりには高価な薬草や鉱石などがよく見つかる。


まあ、わかると思うがこの森の三層目は魔素が多くある、ゆえにモンスターが中に流れていく・・・らしい。


そうそう、魔素を吸い取って強くなるという話だが、モンスターは他の生命を奪うことよりもこっちの方が効率がいいのだ。

理由はよく分かっていないが、研究者の考えに大気から摂取する魔素がそのモンスターの格を促しやすいとか、魔素がモンスターの器を広げるとか、魔力を直接使えるのに関係があるとか、言っているが、正直俺にとってはどうでもいい話なので流して聞いていた。だってモンスターがどうやって強くなるとか知ってもそれで勝てる訳ではないしな。


そういや、なんでボッチの俺がこんなに詳しいかとゆうと、たまに村にくる冒険者達の話をこっそり聞いていたからだ。話しかけて無視されたり避けられたりしたらヘコむから、話しかけたりはしない。

そう、俺は賢いのだ。


で、俺がこれから狩りに行く場所は、もう、わかってると思うが外側も外側の一層目だ。


で、なんでこんなことを考えてるかとゆうと、さっきから一匹たりとも動物に遭遇しないからだ。


(なんでだ、なんでこんなに遭遇できないんだ?)


『そりゃあぁ、一層目の外っ側なんて村の大人どもが狩り尽くしてんじゃねえのかぁ?』


(・・・・・予定変更だ。少し奥に入るか。

俺は臨機応変に動ける男なのだ)


『ああぁ、わかったから早く行け。

めんどくせえやつだなぁ』


「しっ!」

と言って俺は突然悪神に向かって手のひらを向けた。もちろん、もう片方の手は人差し指を口に当てている。


『・・・・・俺の声はお前にしか聞こえんからその行動は無意味だぞ』


(・・・・・いいじゃないか。やってみたかったんだ。

そんなことよりいたぞ。狙ってた獲物が)


小猪だ。

完璧だ、一番狙っていた獲物が見つかるなんてついてるぞ。

俺は、小猪に気づかれないように木の後ろ側から隙を窺うようにした。


「バカなやつだ。呑気に草を食って。

まあ、最後の晩餐だからしっかり集中して食べるんだぞ」


そう言いながら俺は小猪のステータスを確認する。




名前/猪(子供) レベル2

種族/豚科


スキル

空欄




(うん?

なんか少ないな)


『お前のその眼は、今の状態じゃあ動物やモンスターの詳しいステータスを見るのはランクを上げないと無理だぞ。

その代わり見れるのは早いけどなぁ。

まあぁ、レベルがお前より低いってのもあるがなぁ』


(ああ、確かにステータスを見れるの早かったな。

・・・・・ちょっと待て。レベルが低いと早く見れるのなんて今初めて聞いたぞ!

クッソ、あの人合わせて人間のスキルを見るのにあんなにかかったのはそういう理由からかよ)


そう、そうなのだ。

実は俺はあの人のスキルを詳しく知るのに途方もない時間をかけたのだ。具体的にどれほどかかったかとゆえば、まあ、かるく10時間は超えた。

あの時は本当地獄を見た。最初の方はそんなにかかるとは知らなかったから、朝から見てたんだが、全然情報は増えないは、あの人は俺の視界から外れるわで、全然見れなかった。なので夕方からぶっ続けで、見て、余裕で朝日が登ったところで、俺はあの詳しい情報を見ることができたというわけなのだ。

正直眼がやばかった。こう、世界が揺れてる感じが最後の方はしてたからな。

なので他の人については詳しいスキルすら見れていない。


『おい、そんな回想にふけっていたらあの猪に逃げられるぞ。

もっと今の瞬間に集中しろよ』


(俺の集中を乱した張本人が何さりげなくかっこいいこと言ってんだ?

まあいいよ。集中しないといけないのは本当だしな)


そんなやり取りをしているうちに小猪が俺に背後を向けた。


(今だ‼︎)

俺は木から飛び出すと一息で小猪に接近した。


『ブギィ!』


俺に気づいた小猪が俺の方を向くのと同時に斬皇丸(木)を横薙ぎに振り、小猪を近くにあった木に叩きつけた。


『プギャッ‼︎』


そして念のため上段から小猪に向けて斬皇丸(木)を振り下ろした。


『プギャァ‼︎』


グシャッという音が聞こえ小猪の命を奪うことに成功する。

そしてすぐに自分のステータスを確認して悪貢が1増えているのを確認する。


「やった‼︎

こんなに簡単に悪貢が増えるなんて‼︎

なんか泣けてくるぞ。

あの悪貢を増やすためのめんどくさい日々から解放されると思うと、感極まってくる!


(そういや、こいつ、やけに安心してたな。

野生だとゆうのに油断してるから餌食になるんだ。

この小猪も、死ぬ前に学べてよかったな)


『なあぁ、おい』


(まあ、そんなことより今はこの瞬間を喜ぼう。

はあ〜、久々に気持ちが晴れやかだ)


『なあぁ、おい』


(・・・・・なんだよ!

せっかく人が久々の晴れやかな気持ちを味わってるっていうのに!

じゃますんじゃねえよ‼︎)


と、言いながら俺は左側に浮かんでいる悪神の方を向き、睨みつける。


『ああぁ、とりあえずその顔をさらに左に向けてみたらどうだぁ?』


俺は訝しながらもその悪神の言葉通りに更に顔を左に向けてみた。

そこには・・・・・


「ナンデスト」


そこには、デッカいそれは大きな大きな猪が俺のことを憤怒の目で睨んでいた。




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