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僕と俺の選択道  作者: カタナナタカ
第1章 それは、人生の序章の序章それでも悩み生きていく
13/30

現状と習慣と衝撃

あれから2年経った。

あれだけ色々戸惑ったりヘマしたりしていた俺だが、今は充実した生活を送れている。


俺の今の日課はこんな感じだ。


朝、川に水汲みに行く。行きは走っていき、帰りは水を入れた桶を両手に持って行く。これを2セットだ。始めのうちは桶一つでいっぱいいっぱいだったのだが、今では何の問題もなくやれている。この調子だと桶を持って走るのも遠い未来ではないだろう。実は密かな楽しみでもある。

で、帰ってきたら朝食を無言で食べる。


昼、朝食を食べて少し休憩した後に剣を振る練習を始める。

・・・・・そう、剣を振る練習をしているのだ。なぜスキルを自分では取れないのに剣を振っているのかと聞かれると、もちろんまず、無駄なことはしていないと答える。

で、振っている理由を答えるならまだ説明されていなかったことがあったからだ。

あの悪神説明不足事件があってから俺は、奴に他にも不足していることはないか、あの時の俺の思いつく限りのことを悪神に聞いた。(ちなみに今でも疑問に思ったらまず質問をしている。悪神は、めんどくさがるが質問したらちゃんと答えるので、まあ世に言うツンデレというやつなのだろう)


・・・・・なんか今殺気を感じた。


そ、そんなことよりだ。そんなこんなで新たに発覚したことが幾つかあった。その中に少しでも自分で扱えるスキルは取るのにポイントが少なくなるというものがあった。

この扱えるというのは、例えば剣術系スキルを持っていなくとも剣の型がとれたり、料理系スキルを持っていなくとも料理することができたりなどといった感じだ。なので内気功術も少ないポイントで取れる。俺の頑張った時間が無駄にならないと知ってあの時の俺は気分が最高潮に達しそうになった。


と、いうことで俺は剣術スキルをとってスキルレベルを上げているのだ。これがもう一つの発覚したことで、スキルを取れば一定のラインまでは自力であげることができるのだ。このラインは、初、中、上、最で区切られたものだ。


そして、今の俺の剣術レベルは3で次の段階に進めるところまで来ているのだ。ちなみに剣術は5ポイントのところを2ポイントで取った。これで俺の命も後5ポイントほどということになった。そうこの2年で1ポイントほどまた増やしていたのだ。どのように1ポイント増やしたかは後ほど言おう。


そういうことで、剣を振り、一旦家に帰って用意してもらっていた昼食を一人で食べ、また少し休憩して今度は走り込みをする。最近はまっているのは、片足で走ることだ。ちなみに右足での方が早い。

そうして後は寝たりして晩ご飯まで時間を潰すのだ。


で、夜、晩飯をこれまた無言で食べ、寝りにつくまではどうやって復讐をしてやろうか考える。


これが今の俺の日課というか習慣だ。


さて、気づいてくれただろうか?

まあ、気づいた人も気付かなかった人も、これは俺が悪貢を増やそうとした結果のせいなのだとわかってほしい。


そう、別に俺が一人で食事をしたり、食事中に雰囲気が悪いのを好んで行っているわけじゃないんだ。

仕方ない、そう仕方がないことだったんだ。

あの時の俺は、どうしても悪貢の判断基準を詳しく知る必要があったんだ。これの質問に関しては悪神も答えてくれないし、今でもよく分かってない。俺の今の課題の一つでもあるわけだ。


って違う話が逸れた。

そう詳しく知る必要があったんだ。

だがくしくも、悪貢の増やし方の約半分は他人が関わってくる。俺一人では半分ほどしか試せないわけだ。


そこで、あの時の俺が利用しようと思ったのが俺の母親である。いや、母親だと思っていた(・・・・・・・・・)か。


まあ、俺はその人を利用しようと思ったわけだ。

そこで使ったのが悪神の鑑定眼(劣)だ。

これで情報を丸裸にした上で相手の弱みを的確についてやろうと思ったわけだ。

そして発動してみたわけだ。

そしたら出てきたんだよな、デッカいのが。




名前/シェーリ LV13

種族 人間

職業 元奴隷・元アストライオのメイド

リシュアテルの忠臣


体力230/230

魔力56/56


力61

守38

魔7(火)

魔抗42

知力116

器用167

敏捷53


アビリティ

空欄


スキル

パッシブ

リアへの忠誠▽

強き心▽

アクティブ

家事6▽

火魔法1▽




こんな感じだったんだよね。

わかるだろう?

これを()た時の俺は何を思ったか。

元奴隷+元メイド+旦那なし→捨てられ・・・・・


この方程式が一瞬で出てきたよ。

で、この後俺がどんな行動を起こすかは分かることだろう。


そりゃあもう、質問をしたよ。

あの時の俺は中身はこんなだけど外見は3歳児、そりゃあもう純粋に聞いたわけだ。

こんな風に「ねえ〜ママ、パパはいないの?」って。


でも今思うと、そこまでご近所付き合いもしてもいなかったというのにその家の子供がいきなりパパと言い出すなんておかしいよな。


まあ、そんなことよりだ。

それでもあの人はあの時そんなことには気づかずに動揺しまくってた。

そして、俺が考えていたよりも衝撃の真実を教えてくれたわけだ。


泣きながらあの人は"申し訳ございません、あなたの両親は死んでしまったのです”と言ってくれたわけだ。


流石の俺も思考が止まったよ。

母親だと思っていた人からあなたの両親は死んだのですときたもんだ。"お父さんはいないのよ”と言ってくると思っていたのに。

まさかの展開に俺もしばらく唖然としたままだったよ。


その後なぜ両親が死んだのかとゆう理由を聞こうとしたのだが、あまりにもあの人の感情が暴走しており聞ける状態じゃなかった。


これにも俺は驚いた。

いつも「赤ちゃーん、赤ちゃーん」ってうるさいぐらい元気で、明るかったあの人が、あんなにも感情を狂わせて泣くなんて思わなかった。


ずっと「申し訳ございません、申し訳ございません」とうわ言のようにつぶやいているんだぞ、気分は最悪だよ。ポイントが手に入ったから結果は成功だったはずなのに、なんであんなに俺は気持ちが沈んだのか分からなかった。


その後俺は何も聞く気になれず、この話はうやむやになったわけだ。今から聞くのも気がひけるしな。


でも何だろうか、思い出すたびに感じるこの嫌な感じわ。なんて言えばいいんだっけ。

ただ、ただ気持ち悪くなってくる。

自分が嫌になってくる。

本当にどうしたんだろうか。

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