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新曲とアルバム完成!初めてのインストアライブ!

部屋に入ったとたん、スマホが鳴った。

メールの相手はしーちゃん。アルバム兼新曲のレコーディングが決まったことと作詞をして欲しいと言うことだった。

「作詞…」

まっさらなノートを取り出すと早速考え始める。

「んー…四季をテーマにアルバムを作ろうかな。新曲はデモを聞かせて下さい…っと」

メールを送信し、支度をしてすぐ出かけた。

そしてレコーディングスタジオへ。

「桜雪アリスさん入りますー」

「今日はよろしくお願いします。アルバム作りは初めてですがいいものを作りましょう」

「じゃあ早速だけど、曲を流すから聞いて歌いながら直しつつ取ろうか」

「はい」

歌詞を直し歌い直したりすること4時間。

「次は新曲撮りなんだけどー…曲聞く?」

「はい、聞きたいです!」


曲が流れ頭の中で歌詞をイメージする。曲を聞き終わると走り書きで歌詞を書くアリス。書き終わるとヘッドホンをしてすぐレコーディングをし終えてブースを出てきた。


「…アリス、新曲うかんだのね…!」

「しーちゃん、上手くレコーディング出来たよ。早速明日付けで新曲インストイベント組める?」

「もちろんよアリス!場所はおさえておいたわ。」

「ありがとう。このあとの予定は?」

「このあとは…あ」

「やあ。静雅。アリスちゃんもこんにちは」

「隼人…!どうしてここに?」

「久しぶりの休みだから挨拶にきたんだよ。みんな今日はイベントで居ないんだ。」

「け、けどっ、来ることもないじゃないっ」

「まあまあ、しーちゃん。隼人さんが来てくれたんだし2人で話してきなよ。待ってるから。それじゃ」

「ちょっと、アリス!?」

「あはは、アリスちゃんに気を遣わせちゃったかな。……静雅、またやり直さないか。あの頃みたいに。」

「隼人…」

「本気だよ、俺は。静雅が良ければ一緒に住みたいとも考えてる。同じ世界にいる以上、何もないなんて味気ないじゃないか?」

「そうね…。けど、少し待ってほしい。今はアリスがこの世界に入ってきて私が道を示している途中だから…。」

隼人はくすっと笑うとわかったよ、と言い去って行った。

「しーちゃん、話終わった?」

「え、ええまあね。それより、このアルバムと新曲のインストが終わったらあなたは宣材写真を撮るからスタジオAiRAに行く予定よ。」

「分かってるって。じゃあまたねしーちゃん。」



「よし、行きますか!イベントやりきるぞー!」

翌日の午後15時。イベントがスタート。

マイクを持ち、進行役のスタッフと対談をしつつファンに笑顔を振りまいた。

「ではアリスさんがおすすめする一曲ってありますか?もちろん今回の曲でもいいですけど。」

「おすすめですか?やっぱりファーストアルバムタイトルにもなっている曲、サクラヒメと新曲モノクロ世界ですかね」

「なるほどー、アリスさんがこの曲を作るに至って大変だったことなどありますか?」

「大変…そうですね、歌詞はすぐ浮かばなかったかな。モノクロ世界はデモを聞いてすぐ走り書きで歌詞を作ったんですが、サクラヒメは最後まで歌詞が決まらなくて悩みました。」

「今日はアリスさんが悩んで作ったサクラヒメとモノクロ世界を今日は初披露して頂けるんですよね?」

「はい!この会場にいるみなさんに届けます!イベントのあとは撮影会と握手会があるのでそちらも是非。」

「では、この辺りでアリスさんにはスタンバイしていただきます。」

アリスはセットされた場所へ移動し大丈夫ですと告げた。

「では、お聞き下さい、桜雪アリスでサクラヒメ、モノクロ世界」

「サクラヒメ、舞って舞って花吹雪ー♫」

ファンから合いの手が入り、ペンライトの景色が広がる。次に披露されたモノクロ世界は一転してダークな一曲になっていた。今までとは違う雰囲気の曲にファンも真剣に聞き入る。曲が終わり、握手会と撮影会の場が設けられた。

「今日は来て下さりありがとうございましたっ!また来てください!」

「もちろんだよー!アリスちゃんとこうして触れ合えて嬉しいなー!」

「ふふっ、撮影もします?」

「もちろん!」

ファンたちはニコニコしたまま撮影した画像を嬉しそうに眺めていた。撮影会の時は自分の携帯に撮りたいという人が多いのもアイドル桜雪アリスのファンの特徴でもある。彼らからしたら女神様アリスのようなものだろうか。

進行役のスタッフが全てのファンとふれあいが終わるのを確認するとイベント終了を伝えファンは満足した様子でそれぞれ帰って行った。

それからしーちゃんとともにスタジオAiRAへ移動した。

「アリスちゃんお久しぶり!よろしくね!」

「よろしくお願いします!」

カシャ、カシャっとカメラの音が響く。表情やポーズを変えながら何枚か写真を撮り、撮影が終わった。


「おつかれさまでしたー。」

「アリスちゃんおつかれさま。いい写真が撮れたよ。またよろしくね」

「はい、またよろしくお願いします」

にこりと笑い、しーちゃんとともにその場を後にした。

「しーちゃん、じゃあまた」

「ええ、また」

車が去って行ったのを見送り、部屋に向った。


「あ。おかえり」

「た…ただいま…?」

「なんで疑問形?(笑)…アリス。これ、貰ったよ。隼人から。」

「あたしの新曲とアルバム…」

「隼人が聞けってさ。珍しいよ、今日のお前のイベント、見に行ったらしくてさ、ファンがみんなニコニコしてたしお前が神対応って呼ばれる理由わかる気がするって。」

「あ…ありがとう…」

「まあせっかくおとなりさんなんだしさ、仲良くしよ?」

「うん…////」

「…よかったら遊びに来るか?」

「えっ…でも…」

「いいって。明日俺休みだし?アリスも休みだったら…」

「行く!絶対!」

「あはは、じゃあ決まり。今日はゆっくりしてってね?お姫さま」


こうして私は冬樹の部屋に泊まることになった。





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