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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

いわく付きの家にいたのが家出少女だった

作者: 昇伶緋嵩
掲載日:2026/06/17

「ここが新居!!」


 荷物を放り投げつつ取り敢えず叫ぶ。駅近で新居なのにまぁやっすい。事故物件だっていうデメリットを除けば完璧!!


「…まあその一点で相殺されてる感じはあるけども」


 除くにしては大きすぎるデメリットなんだよね…。曰く、住民の自殺があって、その後の入居者も「どこからか声がする」とか、「足音がする」とか、「冷蔵庫の中身が減ってる」などなどの訴えがあったらしい。ただのホラーですね、はい。


「…」


 取り敢えず塩を盛って…塩はないから梱包材盛っておこ。白いものが積まさってれば大丈夫でしょ。しずまりたまえー!…なーんてね。


_____________________________________


「出ていけ…出ていけ…」


 …。あー、はい。ばっちりきこえてますねぇ、こりゃ。私にも霊感あったか。この状態ならない方が良かったけども…。まあ、何も聞かなかったことにしよう、そうしよう。


「出ていけ…。…、見た感じ寝てるっぽい?なら…」


……?


コトン、トテトテ…


「…あ、やった。サラダチキンある」


……………?


「だれ?」


 思わず声が出た。本当に幽霊とかお化けだったら攻撃しても効かなそうだし、黙ってるのが得策なんだろうけど、…流石にお化けが屋根裏から出てきて、しかも冷蔵庫のサラダチキン(私の朝食予定)漁るってことは無いよね。声も自殺した人は妙齢の男性って話だったけど明らかに少女の声だし。


「うぴゃ⁉…。ねえ、出ていって」

「今更お化けっぽく振る舞っても無駄だよ」

「…出てけぇ」

「無駄だって」


 …。ガチで子供の霊じゃないよね?


「これは夢…」

「無理があるって」

「夢ってことにして☆」

「無理だって」


 …この幽霊(仮)、可愛いな。イェーイ!!って感じのピースしても誤魔化されはしないけども。


「…。どうか出ていってくださいお願いします」

「え、やだ」


 土下座が効くとでも?…嘘ですめっちゃ効いてます。深夜に少女に土下座させてる大人。うーん、同性だとしてもすっごい犯罪臭。


「まあ取り敢えず顔上げて、あと状況説明して」

「!!じゃあそれが終わったら出ていってくれ…」

「ません。むしろ通報するかしないかの瀬戸際だからね?」


 むしろこれが成人男性だったら即通報どころか叫んで包丁持って襲いかかってる自信がある。中学生のころ露出狂の金的思いっ切り蹴った私を舐めるな。対人間の度胸は結構あるからね。


「…。通報しないって約束しないと話しません」

「あー、はいはい。分かったから話して」


 まあ、口約束だし


「ええと…」


_____________________________________

要約

 親死亡→祖父に引き取られるが虐待を受ける→お金持って家出→元住んでた家に戻る→人が来るたびに幽霊っぽいことして追い出す→今

_____________________________________


 …。なんで要約したのかって?決まってるでしょ。ちょっと整理付けたくて。……。うん。


「がんばっ゛だね゛ぇぇぇぇ!!」


 中学生でこれは過酷だって!!可哀想すぎるでしょ!!親が死んで不安なとこに追い打ちする必要ないじゃん!!引き取り先で可愛がられてなんとか悲しみを乗り越えましたでいいじゃん!!


「え、その…おねえさん?だ、大丈夫ですか~?」

「ぞればごっぢのぜりぶ!!」

「うわ、鼻水が」

「ぜっだいに゛まもるがらぁ!!」

「ええと、ありがとうございます?」


☆☆☆


 自分のことでも、相手が自分以上に怒ったり悲しんだりしてると、なんか怒りやら悲しみが薄れる。それを実感した今日この頃、というか今実感してる。


「…。ところでその人の家って覚えてる?」

「唐突にスンってなんないで、怖い。後覚えてない」


 我が家(旧)に人がやって来た。ここまではまだ良かったけども、起きているのに気付かずに屋根裏から降りたら見つかった。


 事情を話したところ、さっきまですっごい泣いてたんだけども…突然スンって真顔になった。それこそ跡さえ無ければ泣いてたっていうのが信じられないほどに。

 …これが大人の切り替え力?


「あ、そうだ、名前は?」

「えっと、冬川(ふゆかわ) 実音(みおん)です」

「ふゆかわ…漢字は?」

「えっと…」


 間。


「行方不明届出てないし…。冬川って家名の家全部襲撃する?」

「止めて」


 …。このお姉さん過激過ぎない?てか行方不明届出てたらピンポイントで襲撃するつもりだったの?それはそれでどうかと思うけど…。


「…。あ、そうだ、実音ちゃん、この先どうする?」


 …。ちゃん付け。歳の差はあるけどもせめてさん付けで呼んで欲しかったなぁ…。っと、すごい重要な話だね。えっと…、


「この先…?」

「うん。わたしと一緒に生活するにしても色々あるでしょ。」

「…。そこは確定?」

「うん。私が保護します。大人を舐めるな」

「…。ありがとう」

「こうゆうのは大人の義務だから気にしないで。で、調べてみたんだけど、ちょっとこれ見て」


 そう言ってスマホを渡される。ええと…


「就籍…ですか?」

「そ。記憶喪失ってことにして新たに戸籍を作る。記憶喪失の証明は…えっと…」

「ああ、虐待による外傷とか心理的ストレスってことにすれば説得力あるね。それでいいと思う」

「……。まあ、うん。そうなるね。…ごめん」


 …まあコレを使うのはちょっと嫌な感じはする。けど、


「真剣に考えてくれたんでしょ?謝る必要なんてないでしょ」

「…。強いね」


 頭を撫でられる。…けど今日初めてあった不法侵入者に対してここまで出来るお姉さんも十分強いと思う。あとデンジャラス的な意味でも強い。


「…じゃあ、その際に名前をどうするかなんだけど…」


 名前。そうか、自分で決めれちゃうのか。…。


「お姉さんの名前は?」

「私?宮乃御垣(みやのみがき) 爛華(らんか)

「み、みや…?」

宮乃御垣(みやのみがき) 爛華(らんか)


 予想以上にお姉さんの名前がごつい。けどまあ、


「じゃあ私は、宮乃御垣 実音で!!お姉さん。これからよろしくお願いします!!」

「こちらからも、これからよろしくね」


 この後無事申請が通り、私とお姉さんの同居生活が始まった。…、いや、幕を開けたの方がいいのかな?


こほん。じゃあ改めて、同居生活が幕を開けたのであったー!!


設定はフリー素材。さぁ、続きが気になる者よ、自分で書くがよい!!ハーハッハッハ!!

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