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決断

カイラスは、リアーナからの手紙を握りしめ、人影のない路地裏に身を潜めた。


「どうした、弟よ。迷っているのか?」


リアーナが、フードを深く被った姿で現れた。彼女の瞳は、彼の心を見透かすかのように鋭く光っている。


「なぜ、エリザベスを殺したんだ?それは、正義とは言えない。」


カイラスの言葉に、リアーナは冷ややかに笑った。


「正義?腐った土壌の上に花は咲かない。私は、その毒を抜き取っただけだ。王都を蝕む病を止めるには、貴族の血を流す必要がある。リアムの力は、ただの延命にすぎない。だが私のやり方は違う。根本から腐敗を絶つのだ。」


リアーナの言葉は、カイラスが心の中で感じていた疑問を、残酷なほど明確に言葉にしていた。彼は理想と現実の狭間で苦しんできたが、リアーナはすでにその答えを見つけていたのだ。


「私と共に来い。玉座を、本当に価値のある者たちの手に取り戻すのだ。」


リアーナは手を差し伸べた。その手は、冷たく、そして強かった。カイラスは、自らの信念を捨て、その手を掴んだ。彼は、もはや正義の騎士ではなかった。彼は、この国の運命を変えるためなら、どんな犠牲も厭わない、リアーナの片腕となったのだ。

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