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影葬の剣  作者: いうな
第一章 影と共に
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第七話 無意識

「起きたのか,悠真」「マナ......」

そこにいたのは、体中に包帯を巻いたマナだった。

だが.......

「どうしたんだその右腕」「うん?」

吹っ飛ばされたはずの右腕が包帯を巻いた状態で生えてきていた。

「いや、義手だよ。なんでも組織専用の武器でもあるらしい。」

「そうなのか...。その体はどうしたんだ?あの後何があったんだ!?」

「....」マナが目から光をなくした。何があったのだろう。

「よく生きて帰ってこられたな....。玲さんが助けに来てくれたのか?」

「....うん。」なぜかマナは俺と目を合わせない。

ついに俺は我慢できなくなった。

「....どうしたんだよ、そんなに暗い顔して」

マナがやっと目を合わせる。

「まぁいいか。あいつには言っとけって言われてるし」

「?」そのあとマナはあの後のことについて話し始めた。

................................................................................................................................

「.........」

なんでそんなことになったんだ?あの時は本当に無意識だった。

まだ信じられない......。本当なのか?それは.....。

「....玲さんは信じなくてもいいってさ。だけど....」

マナが俺の目を見る。

「使い方を学べ だってよ」

「.....」なんで神崎さんはちゃんと教えてくれなかったんだろう。

とにかく、もう二度とこんなことにならないように.....。

俺はノアをみる。「?」ノアが不思議そうな顔をする。

絶対に守る。そのために組織に入ったんだ。使い方なんて覚えてやる。

「まあ後心配なことがあってな....」「ん?なんだ?」

「いやぁ.....玲....やりすぎちゃわねえかな..」

...................................................................................................................................

「だから はい か いいえ で答えろっつってんだろジジイ!!」

「ヒイィ!!」

組織の上層部の部屋で怒号を飛ばしているのは玲だった。

新一年生の担当する任務に0級がいるわけがない。

それは組織が管理していて、間違えるわけがないからだ。

「お前らのどいつが!!影霊と手を組んでたかって聞いてんだよ!!」

玲が辺りを見渡すと、明らかにキョドキョドしている人間がいる。

玲はそれを見つけるとスタスタとその人間のところへ歩き、

壁ドンの要領で上司の後ろの壁を破壊した。

「ヒイィ!わ、私はお前らより高い身分だぞ!!

いつでもクビにできるんだぞ!?」「知るかボケ!!」

玲が微弱だが「痛い」電流を上司に流した。

「アイタタタ!!」「じゃあ誰とつるんでたか言えや!!」

「言います言いますからぁ!!」

その後その人間は取調室で(ほぼ拷問室)で全てを吐かされた。

....................................................................................................................................

「あ、もうこんな時間」ノアが時計を見る。

いろいろしゃべっていたら夕方になってしまった。

「じゃあ私もう帰るね」鞄を持ち、素早く帰ってしまった。

「....お前さぁ、ノアとどういう関係なんだ?」「えっ?」

マナがこっちを見る。

「別に...幼馴染ってだけだよ」

「それだけか?あいつ学校から帰ってきたら

直で病室(ここ)に来てたんだぞ。てっきり彼女かなんかかと」

「ブフォ!」俺は思わず吹き出してしまった。

「そんなわけないだろ!」「そんなわけない、か。それはそれであいつ可哀そうだぞ。」

すると黒いスーツの男の人が現れた。

「あ、玲さん」「よお」

「さっき決まったことなんだがな、今日から俺がお前らの担任になる。」

「えっ?」「何だよ不満か?」「いえ...」

てっきり神崎さんが担任になるものかと.....。

ああそっか、出張行ってるんだっけ?

「....玲さん、俺、聞きたいことがあって....」

箱のことについてだ。神崎さんには教えてもらえなかった。

もしかしたらこの人も......

「ああ、わかった。」「えっいいんですか?」

「隠すようなことでもないだろ」

案外あっさりと教えてもらうことになってしまった。

「ただし」玲さんが俺を指さす。

「お前はもう二度とちゃんと生きていけないかもしれない。」

「えっ?」どういうことだ?まさか、使い方を間違えるとか?

...........................................................................................................................

一週間後。

玲さんに連れてこられたのは組織用の屋外訓練場だった。

「まず影の使い方についてだ。お前自分の影を見てみろ」

背後を見る。見慣れた影があった。

「お前「影に触れる」ことはできたんだろ?

その時と一緒のイメージで影を触れ」

影に触れる。すると、手が沈み、影は液体のようになっていた。

「よし、じゃあその影に入ってあそこの木陰から出て来い」

「えっ?」ていうかまず影に入るって....足からか?

影が動くんじゃねえか?

「大丈夫だ。お前がいま認識している影は地面に固定されている」

「えっなんでわかったんすか」「なんとなくね」

読心術でもあるのか....。

俺は木陰をイメージしながら影の中に足を踏み込んだ。

「うわあ!!」影に足から入ったはずが、

そこに見えていたのは反転していた世界だった。

「これが影の中...?」「違ぇわ、いつまで逆立ちしてんだ」

「えっ?」周りを見渡すとそこはさっき見ていた木陰だった。

「影法師は影と影を行き来することができる。

ノアが誘拐されたときにお前が見たのはそれだ。」

「へえ....」「じゃあ次。()()()のお前を呼び出す。

目をつむれ。」「は、はい」

俺は目を閉じた。....?なんか...瞼の裏に黒っぽいものが....

俺の意識はそこで途絶えた。

................................................................................................................................

「....来たかな」

悠真の頭に手を置き続け、あの時の悠真をよみがえらせた。

「..........」悠真の目が開き、こちらを見る。

だが、その目は完全に悠真ではなかった。

悠真はさきほどとは思えない速度でこちらへ向かってきた。

俺は悠真を反発させて止めた。

「やっぱりこいつはヤバいな」

斥力を固めて悠真にぶつける。

悠真がぶっ飛び、100Mほど先の壁にぶつかった。

「コイツがこの能力使いこなせるようになったらめんどくさいな」

ナイフを取り出し、手のひらを切った。

血が地面にこぼれる。

「〘究極影法(ウルト)磁雷郭(じらいかく)〙」

血が一気に地面に広がり、一つの大きな影となる。

「さて、俺もやりますか」


つづく

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