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影葬の剣  作者: いうな
第四章 日常編
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第五十三話 花言葉


「いや....ないんだ義手の説明書」



????


多分今トワさんと俺には同じ思考が流れている。



「....じゃあなんで義手遺物にしたんだ?」


やっとのことでトワさんが口を開く。


「いや...どうせならと思って...好奇心で.....。

遺物にできるって言われたから....。」


「「「.........」」」


「まあいいや。お前たち、今日は帰れ。

明日までに何かしら掴んどけよ。」


.....帰っていいんだ。


...明日?


「これから毎日ここに通ってもらう。

基本的な力の底上げをしないと一級には足りないからな。」


なるほど......まあいいか。


一級になればできることも増える。より近くでノアをちゃんと守ることも可能になるはずだ。


何よりもっと強くならなきゃいけない。


烏相手に手こずってたようじゃ俺はダメだ。


能力を強くする。

トワさんが言っている通り、俺の技は全部ワンパターンだ。

別の方法を考えないと。


まあいい。今日は疲れた。二回くらい死にかけたし。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ここは古玉(こだま)中学校。

私達魔法少女は、いつもここで勉学を学んでいます。


「桃花ぁ~」


オレンジ_もとい「夏美(なつみ)」が私の席に倒れてくる。


「もう疲れて来たよ~毎日授業受けて毎日戦うなんて....」


「私達の活動は必ず誰かのためになってる。忘れちゃダメだよオレンジ。」


そう言ったのはアクア__もとい「美波(みなみ)」だ。


「でもぉ~....」


気持ちはわかる。


毎日人のためにシャドウを倒し続ける。

もちろん感謝もされるしサインも要求される。


テレビで取材されることもある。


それがオレンジにとっては疲れるのだろう。


申し遅れたが私はピンク__もとい「桃花(ももか)」。


魔法少女のリーダーだ。


でも今は六時間目。

特に部活にも入っていないためもう帰れる。


で、今日は予定がある.....。


「ラベンダ.....詩音(しおん)のお墓参りのお花買っていかないとね」


「うん......」


ラベンダ__詩音(シオン)が亡くなってからちょうど一か月。

あまりにも早すぎる死だった。


あの斬撃を扱うヤツ....次会ったら絶対許さない。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あぁ~~やっと終わったぁ~~」


昇降口をくぐる。


「交差点に花屋あったよね?」


夏美に確認する。


「うん。あそこはきれいなお花多いしいいよね」


詩音.....。今でも記憶から離れない。

小学校からずっと一緒だった私の幼馴染。

あんなにあっさり....。




....?



みんながコソコソ何か話している。


「....ねえあの人美人すぎない?」「うちらの中学じゃないよね?」

「ナンパしちゃおうかな?」「写真撮ってくれないかなー?」


....なんだろう。みんなが見ている方向をみる。


「!」


そこにいたのは校門によたれかかっているマナだった。


なぜか内側にいる。


うーん....まぁ確かに美形...か....?

髪も綺麗な金髪だし....地毛?なのかな?


スカジャンの下にミニスカというコーデだがとても寒そうである。


「....来たか、行こうぜ。」


マナがこちらを向く。


「.....うん」


私達は花屋へと向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~


「...どの花がいいかな」


「好きな花とかなかったのか?」


好きな花.....。


「...文字通りラベンダーが好きだったんだけど....。

この時期にはないし...。」


「.....これとかどうだよ」


マナが手に取ったのは白い花だった。


花の名前が書いてある小さい板を読む。

....ヘレボロス?


「ヘレボロス....」


美波がそう言いながら近寄ってくる。


「花言葉は[relieve my anxiety].....」


「.....わからん..何だ?」


マナが不思議そうな顔をする。


「いい意味ですよ。」


「じゃあこれにしようか。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ジョロロロロ...


手桶で暮石に水をかける。


ここには何回も来ているが、その分何回もやるせない気持ちになる。


墓に向かって両手を合わせる。


.....................。


何を考えればよいのだろう。

敵をとること?魔法少女の仕事を全うすること?

何かを誓えばよいのか?


違う。詩音が思うのはそんなことじゃないと思う。


_______________

___________「桃花と私なら最強だからね!約束!もう泣いちゃだめだよ!桃花見てるといっつも心配になっちゃう!」____

________________________


..........いつかの大切な言葉。

詩音。私、もう負けないからね。


目を開ける。


「ヘレボロスの花言葉....それは「私の不安をやわらげて」」


「「「!!」」」


「.......英語で言ったらわかんねえだろ」


「そっちの方が粋かと思って。

花言葉で選ぶ花を決めると長くなりそうだし。」


「....詩音がラベンダーの次に好きな花だったんだよね。」


他愛のない会話を交わしながら、私達は帰路へとついた。


               つづく

しばらく日常を描き続けます。

平和でもいいじゃない。

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