第五十二話 訓練
投稿遅れてごめんちゃい
「やートワくん。しばらくぶりだけど元気してた?」
「.....そっちの二人が....」
チャリン、チャリンと刀を鳴らしてトワが私達の方へ歩いてくる。
「試験まで何日でしたっけ?」
「今日が11月28日だから....あと二週間ってとこだね」
「...わかりました。フルに活用しますね」
「じゃ、後はよろしく~」
神崎さんが後ろを向いて歩き出す。
グニャンと空間が曲がり、神崎さんの姿が消えた。
この結界は出入りは自由なんだろうが、地平線を見る限り無限に広がってそうだな。
「さてと....」
トワが私達の方を向く。
「お前ら....俺を殺してみろ」
「「....えっ?」」
殺す....?
いや.....比喩だろ.....。殺すて.....。
「.....悩んだな。人一人を殺すか殺さないかくらいで悩んでるんなら一級法師なんてなれないぞ。ましてや誰も守れない木偶の棒だ。
Bに言われなかったか?」
Bに.....?言われたかそんなこと...。
悠真の方を見る。
悠真が顔を険しくしていた。
---------------------------------------
_____ここで俺を倒せないんじゃ守れるものも守れねえぞ。
研究所でBと相対した時にBから言われた言葉。
わかってるよそんなん...。
「....やるぞ、マナ。」
「ああ。」
影を出して剣の形に変える。
「はぁぁぁぁ!!」
「遅い」
ザシュッ。
「....あ?」
目の前に居たトワさんはいなくなっており、代わりに折られた剣と吹き出す鮮血が俺の目に写っていた。
体が地面に倒れる。
「悠真...!」
マナが地面に足を踏み込む。
電気を体に纏い、いつの間にか俺の後ろにいたトワさんに向かって蹴りを入れようとする。
「なんで近接戦闘に持ち込むんだよ」
トワさんが刀に手をかける。
ザシュッ。
マナの太ももから下の足が飛んだ。
「がっ....」
マナが地面に倒れる。
「別に俺がお前らのこと殺さないとは言っていないしな。立てよ」
トワさんが指を鳴らす。
....あ?
体を見ると、傷が完全にふさがっていた。
マナの足も元に戻っている。
なんで...?
「安心しな。俺の能力で傷、欠損なら幾らでも治せる。この結界内限定だけどな。この空間では死ぬことを恐れるな。」
俺とマナは立ち上がった。
「死ぬことを恐れるなって.....」
この人は俺たちをどうならせたいんだ。
「まずは俺に傷をつけるところからだね。早く来なよ」
「...どうするよマナ?」
マナに小声で相談する。
「距離とって遠距離で戦おう。お前の影で固定すればあとは私のレーザーで何とかなる」
「本当に殺す気でやるんだな?」
「ああ。私達も殺されそうだしな」
マナと作戦を立て終わる。
マナが後方の空中へ向かって飛んだ。
「【喰術影】!!」
弾力性のある影をトワさんに向かって放つ。
「遅い」
スッ....
トワさんが軽く横に三歩避ける。
ていうか....避けた。
俺の影が虚空に投げ出される。
いやまだだ....!!軌道修正はできる...
影を曲げてトワさんの方へ発射し直す。
「しならせて弾力で操作してるんだろうけど.....。
そんなんじゃ速度は出ないよ。」
トワさんがまたノールックで横に避ける。
影はトワさんを通り過ぎ、俺へと向かってきた。
「やべっ....」
影を避けれず、影が俺の顎にクリーンヒットした。
「ぐあっ...」
「悠真!」
クソッ...だけど隙は作れた!!
マナがトワさんの背後から腕を構える。
「【閃】!!」
高電圧のレーザーがマナの指から発射される。
「お.....」
トワさんが振り向こうとする。
だがそれよりも早くマナのレーザーがトワさんにヒットする......
.....はずだった。
トワさんが刀に手をかける。
「「!?」」
その瞬間、レーザーが真下へと落とされた。
地面がえぐられる。
「まあ惜しかったな。」
トワさんが指を鳴らす。
顎の痛みが引いていった。
「まず悠真。影だけを使うな。お前の”箱”の真髄は影だけじゃない。
影からイメージできるものを全て使えるようにしな。」
「....影からイメージできるもの?」
「そう。質量の無い影を大量に出して煙幕にするとか色々あるだろ」
ほーん....。
ていうか俺の能力って何なんだ?
何気に今まで何も言われてこなかったな。
俺のやってることは大体敵もできてるし......。
"箱"の基本形的な何かなのか?
「次にマナ。なんでお前電気と炎以外の技を使わない。
お前の箱の能力は多分それだけじゃないでしょ。」
.....え、そうなん?
まあ確かに....【魔術】か。
確かに色んなことできそうだけどな。
マナが地べたに座る。
「いや...なんというか使い方が分からないというか...。
私の能力について記された資料が少なすぎて。
解放の仕方が分からないんだ。」
「.....」
トワさんが顎に手を当て何かを考え始める。
数秒すると口を開いた。
「ならその右腕の遺物でカバーしろ。
その遺物の機能なら説明書があるだろ。」
「いや....ないんだ。」
つづく




