第二十話 引き金
悠真....マナ....!!
大丈夫なのかあいつらは....!!
二人が配置されている場所へ向かって走る。
京都の町は把握しきれていない。
徒歩でいくしかないのだ。
そろそろ悠真が配置されている所に着く。
曲がり角を曲がる。
「......!!」
そこには、倒れている悠真の姿があった。
悠真に近づく。吐血の跡がある。
ガスを吸って倒れたのだろう。
早く幹部達の集まっている簡易キャンプに
連れて行かないと...
プルル...プルル.....
携帯が鳴る。
今度はなんだ...
「こちら第49班....なんです?」
「こちら本部。今京都で影に対応してるな?
落ち着いて聞け。今東京で超巨大影霊が確認された。
都市を荒らしている。いますぐ東京に向かえ。」
「な....は!?....無理です!京都にはまだガスを食らって
倒れている構成員がたくさんいるんですよ!?」
「構成員より一般人を優先しろ。
このままだとよりたくさんの人間が死ぬ。
早く........。....なんだって?いま0級を一人派遣した?
今手が空いているものは国内にはいないだろう....。
....例の個体が目を覚ましただと!?
分かった。ならその方面で行こう。」
「...なんかあったんですか?」
「やはり向かわなくてもよい。
京都での人命救助、影の討伐に専念しろ。」
「は!?なんでですか!?」
「ちょうどいい影法師が見つかったのだ。
一人で十分と考える。文句は大量にあるだろうが、
全て私の責任とする。さあ、早く任務を遂行せよ。」
ブチッ。プー、プー。
.......。
本当に大丈夫なんだろうな.....?
認めたくもないが、あの司令がそこまで
断言するんだ。どんな0級が派遣されているのだろう。
そんなことより悠真をキャンプまで運ぼう。
そうだ。マナの所にも行かなくては。
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「グオオオオオオ!!」
「キャアアア!!」「助けてくれー!!」
「なんだあの化け物!!」
「やばっ。あれストーリーに乗せようz...」
人々が逃げ回っている。
この時間帯の東京には人が多い。
怪物は人間を踏み潰し、光線で焼き尽くす。
怪物が渋谷スクランブル交差点に差し掛かる。
そこには数多の人間がまだいた。
「に、逃げるぞ!!」
「何よアレ!!」「う、うわああああああ!!」
怪物が口に何かを溜める。
数秒たったあと溜めたものを熱線として吐き出した。
ビルを横に両断する。
東京は混沌へと陥っていた。
そこに、一人の少女が歩いていく。
逃げまとう人々とは反対方向へ。
「おい、君何してる....早く君も逃げるぞ!!」
中年の男性が少女に注意する。
「ありがとう。でも大丈夫だよおじさん。」
少女は歩き続ける。
怪物の目の前に来たところで立ち止まる。
「........マナ.....。苦しんでる.....」
実際マナの体は限界であった。
無理矢理体を暴走させられ、ありもしない影力もほぼ無制限に湧き続けている。
「今、助けるから。今度は私が。」
つづく




