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影葬の箱  作者: いうな
第二章 東西の変
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第十九話 変貌

マナのGPSの反応がなくなった。

位置を確認できる用互いにGPSをつけていたのだ。

GPSの反応がなくなったということは、毒ガスを食らったのではなく、

敵に遭遇したということだ。

クッソ。遅かったか。

その瞬間建物の角から殺気を感じ、

後ろへとんだ。予想通り、俺が曲がろうとしていた大通りを

一直線に高速の紫色の高圧ガスの波が通り過ぎた。

「へえーいまの避けれるんですか」

角からガスマスクをつけた人型の影が出てくる。

「....お前が街中にガスを放ったのか?」

「そうですが.....私は指示されただけです。

もう一つ指示がありましてね。」

「..........?」

「’あなたを殺せ’と....!」

目の前に紫色のガスの壁が出現し、

こちらを押し出してきた。

気体ではなく、固体になっている。

壁が崩れ、棘の形になり、俺の体を刺した。

後ろへ飛ぶ。

「棘が刺さりましたね。一度刺さってしまったら

毒が体に回り、死にます。」

余裕の表情をしてこちらを眺める。




............。





互いを見つめあう。

段々余裕の表情が崩れてきた。

そのまま1分が経った。

表情が焦りを隠せなくなっている。

「な....なぜ生きている!?」

影の力で完全に無効化できたか.....。

「ク....クソ!!【毒風領域】展開!!」

周りが紫色のガスで埋め尽くされる。

視界を完全に防がれてしまった。

...どうするか。

地面に足を叩きつけ、地面を影で覆いつくす。

影に意識を集中させ、敵の位置を探る。

.....いた。あいまいだが位置を確認し、

そこへ向かって銃を放った。

ズガアアン!!

「ガハッ!!」

声が聞こえた後、ガスが霧散し、

影がうずくまっているのが見えた。

トドメを刺そうと影へ近づく。

「な...なぜ効かない....」

影がこちらを見て言う。

「あー俺の力は他の能力を打ち消しちまうんだ。

悪いがガスは効かねえぞ」

....こいつ倒せば他の人の体に溜まったガスも消えるか?

「ならばこうするまで....」

....?影の胸が紫色に光る。

まずい....!銃を影の頭に向けるが、少し遅かった。

影が光り、大量のガスが噴き出した。

このガスも無効化できる....何の意味が...

.....ッ!?

「ガッ.....ガハッ....」

気づくと俺は吐血して、地面に倒れこんでいた。

なんで.....まさか....。

自身の命と引き換えに「絶対にガスの効果が発動する」

ってわけか....!?まずい.....。

だがもう意識が....俺は倒れこんだまま意識を失った。




--------------------------------------------------------------------




......................。

.......?

冷たい.....鉄の感触がする。

今どういう状況なんだ?

手を動かそうとしたが、腕と足を縛られているようだ。

「あれ?起きたのかな~?」

何者かに前髪を掴まれ、顔を上げさせられた。

こいつ......

さっき戦っていた私のドッペルゲンガーだった。

前を見る。



そこには、7人....?だろうか。

少し高くなっている所に7人の人型の影がいた。

部屋は円の形をしていて、前方が高く、崖のようになっている。

「なんだお前らは....」

「私たちは影捌賢者(えいかいけんじゃ)。影の世界から来たんだ」

崖の上の真ん中にいる覆面の男が話し始める。

「影の...世界....?」

なんだそれ.....。

「お前らが住んでいる世界より’下’にある世界だ。」

「......そんなとこから何しに来やがった?

この世に住んでる人間達への恨みを晴らすってか?」



「まあそんなところだ。

まあ目当てはお前なんだがな。ちょうどこの上か......。

廻星(かいせい)、やれ。」

「はぁ~い」

廻星に仰向けにされ、

腹の上に乗っかられる。


「どんぐらい暴れてくれるかな~」

廻星が内ポケットから巨大な影が固まったような銀色の黒い塊をだす。

よく見ると、’箱’が融合しているようだった。

廻星はそれを圧縮し、私の口の前に突き出した。

「なっ...なんだよ」「食べて」

「はぁ...!?」

明らかに体内に摂取してはいけないものだというのがわかる。

「いいからさっさと飲み込んで」

少し抵抗したが、無理やり口を開かされ、

口の中に塊を入れさせられた。

口を抑えられる。

「ん”ー!!ん”ー!!」「さっさと飲み込めよ...」

もう限界だ。苦しさを我慢できず、飲み込んでしまった。




ドクン.....ドクン....

やけに心臓の音が大きく聞こえる。

「グアアアアアアアアアアアアアア!!」

体が急に動き始める。

私の手足は縄をブチッと切り、私を立ち上がらせた。

「グオオオオオオ!!」

これ.....私の声じゃない。

体の傷口から血が流れだす。

だが、その血は白く光っていた。

血が私の体を覆いだす。

白く光った血が、仮面のような形状になる。

それは、私の顔に覆いかぶさった。




ガチャン........

そこで私の意識は途絶えた。

----------------------------------------

「うお~すっごい!化け物じゃん!」

星野マナがどんどん白く巨大化していく。

顔面に被った仮面は恐ろしくなっていく。

「じゃ、殺っちゃう?」

「.....そこまで舐めないほうがいいと思うが...」

影捌賢者のリーダーが言う。

星野マナが体内に取り込んだのは

夢を魅せる宝石(パンドラボックス)’と呼ばれる0級遺物の

コピーである。これを摂取した化け物を殺すことにより、

生物としての位があがり、より上位の存在となることが可能となる。

いわゆるレイドボスだ。

「何を心配してるの?さっさと終わらせよ!」

廻星が指を構え、星野マナ__怪物へと黒い光線を放つ。

巨大な光をはなち、煙が出る。

「もう終わり?やっぱりこれが人間の限か....」

「グギュッ」

廻星が隣を見ると、もう一人の影の上半身が白い巨大な手に

よって潰されていた。

「......は?」

廻星がかつて星野マナであった怪物へと目を向ける。

怪物には何の傷もついていなかった。

「...プランBだ。こいつを地上へと出し、人間達を大量虐殺させるぞ」

「...わかった”」

閃光が光る。









ズガアアアアアアアアアアアン!!!!







「な...なんだ何が起こった!?」

リーダーが周りへ目を向けると、

すでに影捌賢者の四人が見るも無残な姿で

倒れていた。辺りに血が散乱し、地獄絵図となっている。

「あああ!!やめて!!やめてぇ!!」

影捌賢者の一人が怪物の手に握られ、

地面へ何度も叩きつけられている。


ボギゴキゴギ!!


全身の骨が折れた音がした後、

怪物の口へと落ちた。

「クソ!!こんなはずでは...!!おい!逃げるぞ廻星...!!」

「聞いてねえぞあんなの!!おい!!全員死んだじゃねえか!!」

天井が段々崩れ落ちていく。

怪物がどんどん巨大化していく。

怪物は天井を突き破り、地上へと出た。

そこは、東京の大交差点であった。


                  つづく

混沌に落ちる、都会。

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