②『アダソン兄弟の逆襲』のミッション指令書
岡部部長とミッション管理官は、2日間に渡って特別大会議室で作戦会議をした。岡部部長は提案もし上で、ミッション指令書が今日完成し、堀口と岡部部長は大会議室の前でエージェントたちが来るのを待っていた。
エージェントたちが来ると岡部部長に気づいたようだった。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「あれ、岡部部長も一緒ですか?」
「ええ、今回私も協力しましたので。」
「岡部部長が、キングJの組織について調べてくれたおかげで今回は早く終わりました。それでは入って下さい。」
堀口がそう言うと、みんないつもの特別大会議室に入り席に座った最初に堀口が話し始めた。
「今回はAIIBSOの壊滅ミッションの予定でしたが、AIIBSOと手を組んでいる組織がもう一つ見つかりましたので、急遽そちらの方から優先させることとなりました。この組織に潜入し終えてから次こそAIIBSOを壊滅させます。」
次に岡部部長が口を聞いた。
「2度目の依頼ですがまたよろしくお願いします。」
「今回のミッションもまた重大ミッションです。なので、よく読んで下さい。」
「はい。」
堀口は、NMSPのロゴ入り封筒から取り出して、ホチキスで止められたミッション指令書を1人1組ずつエージェントたちに渡した。しかし、岡部部長以外は誰もまだ『アダソン兄弟の逆襲』とは知らず、堀口も指令書を作ってしまった。
ミッション指令書
***極秘***
ミッション準備棟からの持ち出し厳禁
複写厳禁
メモ厳禁
【重大ミッション】
今ミッションを担当する諜報機関
ナミト ミックス スパイ【NMSP】
今ミッションを担当するエージェント
【NO.1】伊藤 ヨインター
【NO.2】伊藤 ミュージ
【NO.3】横田 太一
【NO.4】新板 恒星
【NO.5】紀ノ松 吉之介
英国ハッカー組織『キングJ』
202?年設立ボスは、カイルス・スミス。英国の組織だが、拠点はアラブ首長国連邦の首都アブダビから少し離れた砂漠に置いている。
米国国際情報局秘密組織(AIIBSO)、薬物犯罪組織『アメリカンギャングボーイ』との関係
キングJは、当初ハッカー組織として動いていた。しかし、ジェイムズ・アダソンの弟マック・アダソンが麻薬の流通をしていると知り、仲良くなった。
その後、キングJはアダソン兄弟の命令により、麻薬の流通と我々の国際秘密防衛会社を壊滅するために情報収集の支援をするようになった。
キングJの現在
キングJが行う、我々ISDCの情報取集が終わりに近付いている。そして、アダソン兄弟は情報収集を基にして現在乗っ取りの計画を立てている。
ミッションの依頼
今ミッションの依頼者は、2度目となる岡部秋富である。また、キングJの事については全て調査を担ってもらった。
NMSPのミッションの内容
①ミッションの進め方
日本とドバイの時差は、約5時間である。
【1】ドバイの首都アブダビに入国するため、潜入日当日は午前10時にワープする。現地時間は、同じ日の午前5時である。その後ドバイ支部にいる秘密入国審査員に海外ミッション許可書を見せる。
【2】アダソン兄弟の命令により、構成員5人がキングJを視察のため派遣されることがわかった。待ち合わせ場所は、そこから何キロから離れた世界1の高さを誇るブルジュ・ファリファの前の予定だ。
構成員5人を紀ノ松吉之介が狙撃で倒す。そしてその5人に変装する。
誰が誰に変装するかは以下の通りだ。
伊藤 ヨインターは、ザーラー・オスカー
伊藤 ミュージは、シメオン・ニーナ
横田 太一は、グレック・ジョー
新板 恒星は、オットー・ヘンドリー
紀ノ松 吉之介は、アロン・ボーン
5人のことは、カイルス・スミスの彼女、イルマ・レイデンが車でお迎えに来ることがわかり、車に乗って潜入する。
【3】潜入したら、カイルス・スミスが出迎えるので、彼の指示に従い視察しているふりをして、AIIBSOの現状など情報収集をする。
【4】情報がある程度集まったら、我々の情報収集を阻止し壊滅を測る。そして、キングJを名乗る組織から脱出する。
【5】我々NMSPは、その後AIIBSO壊滅のためのミッション遂行をするが、それはこのミッション終了後に改めてミッション司令書で伝える。
ミッションの危険性及び注意事項
①今ミッションは【中】と判断された。
ジェイムズ・アダソンに変装機能をオフにされるなど、妨害される危険性もあり、また構成員も強敵のためである。
中の場合、訓練は3日間行われる。
202?年11月15日発行
ミッション管理官代表
堀口 北斗
「AIIBSOと関連のある組織は、本当にこれで最後ですか?」
「そうです。失敗は、許されません。」
「私も最後まで役立てるように、全力でサポートして行きたいと思います。」
と岡部部長は言った。
「ありがとうございます。」
「でもまだ、侵入していた何者かは見つかっていないよね?」
「今日になってからは、まだいないよね?」
とエージェントたちが言ったが、岡部部長が
「大丈夫です。エージェントの皆さん。ミッション中は私が代わりに探しますので。」
「本当にありがとうございます。」
と堀口が言った。
その後すぐにエージェントたちは、訓練が始まった。しかし、岡部部長は誰もいない所でまた
「ジェイムズ、マック、NMSPのエージェントたちは、『『アダソン兄弟の逆襲』』のミッション指令書を読み終え、これから『意味のない訓練』を始める所です。」
「よくやってくれたな。お前の第2の仕事は終わった。さて、次は、今すぐワープでこっちに来てくれ。
「第3の仕事内容は、こちらに来てから指示する。」
「了解です。」
岡部部長はドバイへワープしていったのだった。