⑤何者かとは、一体誰なのか
その夜、NMSPの職員らは1階のエントランスロービーやそれぞれの職場で何者かの事について話し始めていたのだ。
「いったい何者?」
「NMSPの者ではないのか?カード通さないと入れないはずなのに。」
「情報漏れしているぞ!!」
「灰色のスーツを着ていたような気がする。」
「パソコンも妨害されたし、データーもコピーされた。」
一方エージェントたちも
「やっぱり、僕たちだけではなかったのか。」
「大変なことになったな。」
「最初に何者かを見かけたのは、確かエージェント1だったよね?」
「そうだよ。」
「まさか、アダソン兄弟の刺客が偵察しに来たのか?」
「なぜそれが分かるの?」
「これは、僕の予想だ。この前、僕がジェイムズと対決した時に嫌な気配がしたんだ。」
と紀ノ松は言った。
「言われてみれば確かに。ジェイムズはカウントダウンが始まるとか言っていたからね。」
「早くしないと、情報がどんどん漏れていくぞ!」
NMSPの長官である坂本 美春もこのことを聞き、何者かを特定するため、防犯カメラの画面を確認し始めたしかし、
「あれ、今日の分の画面が写らないし記録されていない!どうなっている?」
その頃何者かは、NMSPの組織ビルから出て人気のない所で
「ジェイムズ、マック、情報収集はしました。」
「お疲れ様。さてと、お前には次の仕事がある。」
「わかるだろうな?」
「はいわかっています。」
「明日の昼頃から『計画』の一歩を始めてくれ。」
「了解です。」
「最終的には、『NMSPのあいつら5人』をおびき寄せて私と弟が始末する。」
その何者かは、英語でアダソン兄弟と連絡を取り合っていたのだ。
アダソン兄弟はいったい何を企んでいるのか・・・?