①アラブ首長国連邦
ここは、世界一お金持ちの国の印象を持つアラブ首長国連邦。その首都アブダビの中心部にある世界一の高さを誇る高層ビル、ブルジュ・ファリファがよく見え、砂漠に近い高級住宅街の中でも一番の大豪邸。そう。そこは、アダソン家のドバイ別荘である。そこのリビングでジェイムズはコーヒを飲み、マックは『大麻タバコ』を吸いながら国際秘密防衛会社(ISDC)を乗っ取る企みで話しをしていた。
「マック博士、『大麻紅茶』が入りました。」
とマックの麻薬研究の助手でもあり、アメリカンギャングボーイのスペシャルアンバサダーである東崎南が、マックと開発した『大麻紅茶』が入ったカップをマックが座っている席のテーブルの上に置いた。東崎は、この時『大麻紅茶』をマックが飲んだら麻薬効果で再び興奮してDV攻撃をしてくるに違いないと思っていた。
「南君。ありがとう。」
「どういたしまして。」
東崎はそう言いながらマックの隣に座った。
「兄、国際秘密防衛会社を乗っ取る計画は、もうそろそろですね。」
「ああ。準備万端だ。この前邪魔者も1人を倒した。弟のおかげでもあり、『残る邪魔者4人』を始末する『計画』を立てる事も出来た。」
「そうですね。さて、南君にも『残る邪魔者4人』の始末の手伝ってもらう。それが終わったら日本の大学へ麻薬学を教えに行くために、私たちの豊洲の別荘に先に行ってくれ。」
「マック博士、私は何をすれば良いのでしょうか?」
東崎はこの時再びNMSPのエージェント残る4人と国際秘密防衛会社には手を出さないようにとアダソン兄弟に伝えたかった。しかし、マックは『大麻タバコ』を吸い『大麻紅茶』を飲んでいたため、ここで自分の気持ちを伝えてしまうと麻薬効果で再び興奮してDV攻撃をしてくるに違いないと思い自分の気持ちを言うことができなかった。
「まずは、『邪魔者4人』をおびき寄せるが、南君は『邪魔者4人』を転送する役をやってもらいたい。」
「マック博士わかりました。『その4人』をどのようにして誘き寄せるのでしょうか?」
「南君、『ISDCのあいつ』を私たちの構成員が捕まえて、既に実験台として『細工』して置いといた。私が研究を積み重ねて開発を行なった『あの麻薬』によって『実験台となったあいつ』を使って誘き寄せる。」
「マック博士、いつその麻薬を開発したのでしょうか?」
「南君には伝えていなかったが、『あの麻薬』とはこの前私が人体実験被験者として注入した『覚醒剤注射液B型』のことだ。『覚醒剤注射液B型』の効果で、人を一生操ることもできる。」
「わかりました。マック博士。」
「南君と弟で開発した『覚醒剤注射液B型』であいつは『操り人形』化して、強力な助人となった。あいつに頼もう。」
ジェイムズはそう言ってから、自分のスマホで誰かと話し始めた。しかし、東崎だけはそれが誰なのかがわからなかった。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「とうとう『お前』の出番だ。その前に『あの邪魔者4人』はどうしている?」
「ジェイムズ、大変な知らせをしなければなりません。ジェイムズがこの前倒したはずの『エージェント5(紀ノ松)』が回復してしまいました。」
「まさか、あいつがまた・・・!まあいいだろう。本題に入ろう。こっちは、その5人を始末する作戦を立て準備はできた。あとは、『お前』がその5人を誘き寄せろ。やりはわかっているだろうな?」
「はいわかっています。」
「それでは、実行しろ。」
「わかりました。」
そしてジェイムズは電話を切った。一体、ジェイムズは誰と話したのか?一方マックと東崎もその電話を聞いていた。
東崎はその電話を聞いてつい
「『エージェント5(紀ノ松)』無事で良かった。ジェイムズ、マック博士!やっぱりこんなことをするのは間違っています!もういい加減『エージェント5(紀ノ松)』を含む5人や国際秘密防衛会社には手を出さないでください!そして私の家族や友人、恩師までにも手を出して世界を麻薬化社会にして世界征服することも嫌です!私がこの後麻薬学の授業を教えに先に日本の大学へ行きますが、もう協力したくありません!私が日本に帰国しても1日1回の電話ももうしてこないで下さい!私のスマホももう元に戻して下さい!」
と東崎はとうとうアダソン兄弟に自分の気持ちを言ってしまった。
それを聞いてマックは
「何だと?ふざけるな!南君話がある!外のプール広場まで来い!」
とマックは『大麻タバコ』と『大麻紅茶』の麻薬効果でいきなり別人になってしまったかのように声を荒げ、東崎の腕と長い髪を乱暴に引っ張り、引きずり始めた。
「ぎゃあ!マック博士!もう止めて下さい!痛いです!」
「ふざけるな!兄、外のプール広場の窓を開けて下さい。」
「わかった。」
ジェイムズは、マックの暴力を止めることはなく、マックと東崎に付いていき、外の豪華なプール広場へ行くドアを開けた。
そしてマックは、東崎を乱暴に東崎の腕と長い髪を掴んでプールの前まで引きずり続けた。東崎はもうプールに落ちそうだった。
「南君は『あいつ(紀ノ松)』と私どっちが好きなんだ?『あいつ(紀ノ松)』の心配なんかする必要はない!前も言ったが『あいつ(紀ノ松)』や南君の大切な人々なんかに付いて行ったら『善』の行いをすることになり、兄や、私も含め大切なものを全て失うことになるぞ!何が何でも『あいつ(紀ノ松)』も含めた『あいつら5人』や国際秘密防衛会社を消し去ってやる!」
とマックは麻薬効果で今まで以上に近所迷惑になりそうなほど大声を上げ、声を荒げながら、横たわった東崎を素手で殴ったり足で乱暴に何度も蹴ったりしてしまった。
「マック博士もう止めて下さい!」
東崎はとうとう泣きながら言ってしまった。東崎がそれを言い終わった後次の瞬間
「ふざけるな!今回の計画を何としてでも成功させ、世界を麻薬化社会にして世界を征服しないと、南君とも結婚ができず私が麻薬王になることもできないぞ!何回言ったらわかるんだ!兄や弟、南君を『善』から守るためにやっているんだ!そうしないと私と兄が経験した『13年前の悲惨な出来事』と同じことが起きるに違いないんだ!」
とマックは言いながら、机の上にあった花瓶を取った。
「マック博士!花瓶を持って何をするんですか! 」
「少しは反省しろ!」
ガッシャン!
何とその花瓶を東崎に向かって投げ、割れた花瓶の破片が東崎に飛び散ってしまった。そのせいで東崎の顔や身体中に傷が付き、血が出ていった。
「ぎゃあー!!マック博士なんてことをするんですか!ひどいです!こんな暴力止めて下さい!こんなことになるのであれば、私はもうマック博士とジェイムズについて行くことができません!国際秘密防衛会社を壊滅しに行くのであれば、『あの5人』だけは見逃してやって下さい!世界を麻薬化社会にして世界征服なんかしたら世界が大変なことになってしまいます!そして私の大切な人々にも手を出さないで下さい!マック博士はジェイムズと共に『不思議な国のアリス』の女王に取り憑かれています!もういい加減目を覚まして下さい!そして私のスマホを元に戻して下さい!」
東崎は泣きながら再び自分の気持ちを言ってしまい、もう意地でも逃げようとした。
しかし、マックはれを聞いて東崎の足を乱暴に掴みながら
「その話はもういい加減聞き飽きたぞ!私には南君が気持ちを何度言っても伝わらないとこれまで話してきただろう!私の脳にいる『妄想世界の神様』もお怒りだ!結局南君はどっちの味方だ?とくに『あいつ(紀ノ松)』なんかに付いて行くな!私は南君の気持ちを聞いた『あいつ(紀ノ松)』が国際秘密防衛会社の中でも一番憎い!そのためにも国際秘密防衛会社を消し去るつもりでいるんだぞ!南君は私のことが好きだとあれほど言っていたはずだ!また私と結婚しアダソン家に嫁いで子供も授かる約束もしていただろ!」
何と床に転がっていた金属のポールを手にして、東崎に向かってその金属のポールで乱暴に特に顔を中心に叩き、同時に足で東崎を乱暴に足で蹴ってしまった。
「ぎゃー!!マック博士!止めて下さい!痛いです!怖いです!」
東崎はこれまで以上に怖い思いをしてしまい、引き続き泣き続け、顔や身体中にアザができてしまい、鼻血も出て顔は血まみれになってしまっていた。さらには頭にはたんこぶができてしまった。
「いい加減、わかってもらいたいのは私の方だ!私のいうことをいい加減聞け!『あいつ(紀ノ松)』も含む『あいつら5人』、そして南君の大切な人々のことなんか忘れ去れ!そして『あいつら5人』と国際秘密防衛会社を消し去り、引き続き世界を麻薬化社会にして世界征服し、私たち3人だけで幸せに生きて行くことができる世界に変えて行くことに協力しろ!南君とこれまでその約束をしたはずだ!忘れたのか?少しは反省のために、プールに入っていろ!」
とマックはさらに麻薬効果で別人になるかのように声を荒げ、何と東崎の腕を無理やり掴んで東崎をプールに投げ飛ばしてしまった。
ザッブン!
と水飛沫をあげ水の音とともに東崎はプールに入ってしまった。東崎のスーツもスカーフも自慢の長い黒髪も濡れてしまい、頭につけていたカチューシャも外れ、濃い水色のアイシャドウが特徴的な化粧も落ちてしまい何もかも台無しになってしまった。
「マック博士!何するんですか!なぜプールに投げ飛ばすんですか?ひどいです!私の服も化粧も髪ももうめちゃくちゃです!」
「南君が、私と兄に対する不満話をした重い罰だ!それを反省する気になるまで、そのプールに入っていろ!それまではプールから上がるな!次に私や兄の前で不満話をしたら南君も麻薬投与の治療を受けろ!そして南君の髪の毛を丸刈りにするからな!」
「ご、ごめんなさい!マック博士。私はマック博士のことが好きです!私はマック博士と将来結婚します!そのためには、マック博士の言うことを全て聞きます!もう私は2度と『エージェント5(紀ノ松)』や大切な人々には付いていきません。そして、世界を麻薬社会にすることや今回の『エージェント5(紀ノ松)』を含めた5人と国際秘密防衛会社を消し去るお手伝いも何でもやります!だから許して下さい!それでもダメであれば、私は麻薬投与の治療だって丸刈り何だって罰を受けます!」
と東崎は慌てて泣きながら言った。
「わかってくれればいい話だ。だが次からは気をつけろ。次に不満話を私や兄の前でしたら本当に南君も私同様に麻薬投与の治療を受けることとなり、丸刈りになるからな!前にも話したが、私と兄は『13年前の悲惨な出来事』が起きたことによって、南君と同じ思いをした。だが私は、麻薬の人体実験被験者として麻薬を服用して麻薬投与の治療を受けたことによって『妄想世界の神様』が救ってくれてそれを忘れることができた。そして最高の感覚気分を味わうことができて、妄想世界に閉じこもる生活を送っている。南君は、私と兄の言うことだけを聞いてくれていれればいい話だ。」
とマックは元に戻った優しい静まり返った口調で言いながら、東崎をプールから上がらせた。
「マック博士。わかりました。」
東崎は、再び今までのマックのDVによる暴力は何だったのかと思っていた。また、これまで以上に怖い思いをしてしまったが、改めて愛してくれているに違いないと思い仕方なく、エージェント5人を始末する手伝いをすることにした。
一方ジェイムズは、これまで以上に酷かったマックと東崎のDVを見ているだけで止めようとはしなかった。
「兄、南君のためにバスタオルを持ってきてくれ。」
「わかった。」
とジェイムズは言って、タオルを持ってきた。
「兄、ありがとうございます。南君風は引かないように、気をつけてくれ。」
とマックはジェイムズからタオルを受け取りながら、東崎が風邪をひかないようにして東崎をタオルで包んだ。
「マック博士、ありがとうございます。ハックション!」
と東崎はくしゃみを出しながら言った。東崎は、本当に改めてマックに付いてきて良かったのかと思っていたが、今回のようにアダソン兄弟の前で不満や侮辱をするとマックは麻薬効果で興奮し声を荒げこれまで以上に酷くなって殴ったり、蹴ったり、物で叩いたり投げたりするなどのDV身体的暴力に発展してしまうことがわかり、ジェイムズも止めに入ってくれないことがわかった。また、逃げようとしてもマックやジェイムズに監視され怖い思いをするだけであり、逃げてしまえばもっと酷いことをされるに違いないと思っていた。つまり、マックにはどれだけ心配してくれていて愛してくれているかを束縛や暴力と勘違いをしてしまっていた。
「さて、少し落ち着いたら南君も着替え直して『計画』実行だ。」
「マック博士、わかりました・・・。」
と東崎は怖い思いをしながら凍えて言った。
「兄、これが成功すれば。」
「ああ、このまままっすぐ国際秘密防衛会社を壊滅させて支配下に置き、その本部を私たちの日本支部に変える事が遂に実行できる。」
「そして、私の麻薬研究所アメリカンギャングボーイを再創立させ世界を麻薬化社会にして世界征服をすることができる。そうすれば私と兄と南君3人だけで幸せに生きて行くことができる『悪』に満ちた新しい世界を作ることができるぞ!南君これからも私たちに付いて来い!」
「マック博士、ジェイムズわかりました。私もマック博士のために何でもやり、これまでのことを全て忘れ3人で生きていける世界を作ることに協力します。」
と東崎は再び仕方なく怖い思いをしながら言った。
「そう言ってくれればのいいのだ。これらの計画がせいこうすればめでたしめでたしだ!邪魔しようとする『善』の行いをする奴は、私たちが何としても消し去るぞ!ワッハハハハ!!ワッハハハハ!!ハハハハ!!」