2話 消えた2人
猛は、歩いて行くうちに笛の音や鈴の音を聞く。
「どこからか笛の音や鈴が鳴っているようです。」
しかし、康には聞こえない。
「そんな音聞こえないぞ。」「康、俺にははっきり聞こえるぞ。」
「カメラも音を拾っていない。」
生中継の視聴者が書き込みをする。
「笛の音なんて聞こえないよ。」「きもちわる~」「引き返した方がいいよ。」
猛は主張する。
「絶対にしているって、お祭りでもしているよな感じだよ。」
そして彼は音のする方へ歩いていく。
「こちらから、聞こえます。確かめようと思います。」
視聴者が書き込みをする。
「行っちゃダメだって。」「引き返すんだよ。」
康が撮影しているカメラが笛の音や鈴の音を拾い始める。
「皆さん聞こえますか、だんだん音が大きくなっています。」
康が言う。
「カメラ、音拾っているよ。」「何があるか確かめよう。」
猛はどんどん歩いていく。視聴者が異常に気づき書き込みをする。
「ここって、ダムに沈んだ村だよな。やけに大きくないか。もうかなり歩いているよね。」「ここおかしいって、なんで笛の音が聞こえるんだよ。」
猛たちのヘッドライトに照らされ、人影のようなものが近づいてくるところが撮影される。
「早く逃げろ。」「こんなところに人がいるのはおかしいよ。」
人影は近づくと150センチ位と小さいことが判る。さらに近づくと赤い肌をしており、顔には目が1つしかなく、頭に角が1本生えている。
猛は驚き「鬼です」と言うと同時に小さな鬼は猛に襲い掛かる。それも1匹ではなく何匹もいる。
猛は鬼を振りほどこうとするが力が強い。康がカメラを放り出し、猛を助けに行く。
放り出されたカメラは偶然、彼らの姿を映し続ける。彼らは悲鳴を上げ始める。
鬼は彼らに食らいつき、肉を引き裂き始める。視聴者は青くなり、警察に通報する。
カメラは猛と康が惨殺される様をバッテリーが無くなるまで映し続ける。
ダム湖に警察車両が10台駆け付け、ダム湖に沈んだ村へ警察官たちが捜索に向かう。
警察は明るくなるまで捜索を続けるが彼らを見つけられないどころか血痕やカメラも見つからない。
ただ、ダム湖畔の道に彼らの車が発見されただけだった。




