2話 仕え人
梨沙子は島に来てから積極的に島の人々と交流していく。彼女は島で喫茶店を開こうと考えている。
島の人々の協力なしでは経営が成り立たないので、積極的に動いているのだ。
はまおと梨沙子の結婚式が行われて2週間後、マビメ様の仕え人が急死する。
マビメ様が崖に咲いている花を所望したので、仕え人がその花を取りに崖へ行き、転落死したのである。
死んだ仕え人は人々によって葬式に出される。式が終わると人々は不安そうに次の仕え人に誰が選ばれるかささやき合う。
仕え人はマビメによって選ばれる。仕え人になるとマビメの物となり、家族と引き離される。仕え人が自由になるのは死んだときだけである。
マビメが島を徘徊し始める。マビメは銀髪の美しい女であるが、男たちは恐れて家に引きこもる。
梨沙子は島を回っている時、銀髪の美しい女にすれ違う。彼女は「きれいな人」と思うが因縁の相手になるとは思っていない。
彼女は、仲良くなった漁師の妻と話をする。
「マビメ様、島をうろついているから落ち着かないねえ。」「マビメ様はどんな姿なのですか。」
「銀髪で着物姿のきれいな方だよ。」「私、さっきすれ違いましたよ。」
「大丈夫だったかい。マビメ様は不思議な力を使うそうだよ。」「どんな力ですか。」
「聞いているのは、水を操ったり、抱いた男を意のままにするそうだよ。」「どうして島をうろついているのですか。」
「仕え人が死んでしまっただろ。だから新しい男を探しているのさ。」「だから男の人たちは家にこもっているのですね。」
「みんな、仕え人にはなりたくないからね。はまおさん若いから気を付けてね。」「教えてくれてありがとうございます。」
梨沙子は島の中を人々が出歩かなくなった理由を知る。はまおが家にこもっていることも納得がいく。
彼女は、マビメにかかわらないようにするため家に帰ることにする。




