5話 山の中
沙衣と祐二はロードスターに乗って出かける。先導はゆたかたち3人が乗った車がする。
5人は途中、コンビニに寄って弁当を用意する。そして、5人は住宅街にある山の入り口に到着する。
沙衣と祐二はそれぞれリュックサックを背負い、ミネラルウォーターの2リットル入りペットボトルを2本づつ運ぶ。
ゆたかとすぐるは、黒いローブを羽織ったものがいた場所へ案内する。30分ほど歩いて到着するが何もいない。
父親がゆたかとすぐるに言う。
「この場所であっているのか。何もいないぞ。」「この場所で間違いありません。」
ゆたかが答えると沙衣が言う。
「このへんでお昼にしましょう。」「何、悠長なことを言っているんだ。子供を探しに来たんだぞ。」
「今食べておかないといつ食べれるかわかりませんよ。」「分かった。そうしよう。」
父親は納得いかない様子だったが昼食を食べることにする。祐二が沙衣に聞く。
「どうして、こんなところで食べるのですか、もっと開けた場所がいいと思うけど。」「ここにいれば何か起こるかもしれないわ。」
沙衣はのんびりと弁当を食べ始める。祐二も沙衣に合わせてゆっくりと食べる。
しかし、父親は時間を惜しむように急いで弁当を食べて、沙衣に言う。
「いつまで食べているんですか、早く子供を探しましょう。」「子供を探すのは警察とかがやっているでしょ。」
「そうですが子供を探す依頼をしたんですよ。」「分かっています。私のやり方で子供を見つけるつもりです。」
沙衣は、弁当を食べ終わっても、その場から動こうとしない。父親はイラついているのか付近を歩き回る。
ゆたかとすぐるも沙衣という祓い屋が何を考えているのかわからない。祐二は沙衣と一緒にいられるので文句はない。
とうとう父親は我慢の限界に達したのか、怒って沙衣に言う。
「祓い屋に頼んだ私が馬鹿でした。もう結構です。」「私はまだ依頼を果たしていませんよ。」
「やる気のない、あなたに任せてはおけません。」「私は依頼を果たして報酬をいただかなくてはなりません。」
「これまでの経費は払ってやるから、あんたはクビだ。」「困りましたね。私が子供を見つけたらどうするんですか。」
「もう探さなくていいんだよ。」「でも、手掛かりが出てきましたけど。どうしましょう。」
「何を言っているんだ。」「みんな私の近くに集まってください。」
沙衣の言葉にゆたかとすぐるは近寄ってくる。沙衣はペットボトルを取り出し、封を開けると水を出す。
水は流れず、沙衣の右の手のひらに集まる。ゆたかたち3人は驚く。ゆたかが沙衣に質問するが彼女に無視される。
そして、彼女は水を使って、陣を張る。彼女はみんなに言う。
「今から陣の外に出てはだめです。そして、何があっても声を出さないでください。」
彼らは最初気づかなかったが、周囲に霧が立ち込めてきている。
最初に気づいた沙衣は普通の霧ではないことを察して水の陣を張ったのだ。




