プロローグ
佐伯アラタは、大学卒業後、IT企業に就職してシステムエンジニアとして働く。
彼は、仕事以外では人付き合いがなく、趣味もひそやかなものがあるだけで給料は使い道がなく、投資につぎ込んでいる。
仕事は真面目にそつなくこなしている。会社の彼に対する評価も悪くなかった。
就職して10年、彼の資産は、老後不自由なく暮らせるまでになる。
彼は、思い切ってFIREすることにする。
彼はもっと自由な時間が欲しかったし、町中で趣味の後始末をするのは気を使うものだったのだ。
彼は、山の中に一軒家を作ると会社を退職する。そして都会から山の中に引っ越しする。
山の中とは言っても電気もネットもつながる環境で町中と暮らすのと比べて不自由は感じない。
車で15分も走れば山間の町があり、必要なものや食べ物も手に入る。
彼は各地を旅しながら、家では趣味をして過ごす。
彼は何の不満もなく生活を続ける。
そんな中、彼はある女性に興味を持つ。
彼女は、寒沢の怨霊を退治する際、岩山を崩している。
さらに国枝町で麗姫と呼ばれる化け物を退治している。
彼は彼女を調べる。さらに数年前、迷路化した家でお座敷様を退治して、オカルト番組に出演していたことを知る。
そして、今は中野沙衣探偵事務所を経営し、探偵と言いながら祓い屋をしている。
彼は彼女を高く評価する。彼女はこれまでにあったことのないタイプである。
彼は、彼女を家に招きたくなる。それにはおもてなしの用意が必要だと考える。
その日から彼は彼女を迎えることを楽しみにしながら準備を始める。
彼は準備に数か月かけることになる。




