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龍神の巫女の助手になる~大学生編~  作者: ぽとりひょん
5章 岩の上の怨霊
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1話 岩の上の怨霊

 ロッククライミングクラブの学生たちが寒沢の孤立した岩に登る計画をしている。

 この岩は、20年くらい前にテレビで放送されている。

 放送では、岩の上に着物の女が現れると土石流が起こり、岩に登ろうとすればロープが切れ、2人転落死している。

 さらに鎮魂祭が行われるが土石流で中断している。

 20年の間に何人か岩登りに挑戦しているがいずれも転落死している。

 岩は心霊スポットであるとともに未踏の岩である。

 部長のかつきが言う

 「寒沢なら日帰りで言ってこられる。こんな近場に未踏の岩があるんだ。」

 「部長、まさか登るつもりですか。」

部員のまさきが言う

 「もちろんだよ。」

 「あの岩は、登った人はみんな転落死しているんですよ。」

 「俺たちは危険なところも登ってきただろ。」

 「あそこは出るんですよ。」

 「女の霊だろ。ビデオカメラつけて登ろうか。」

部長のかつきは言い出すと止まらない。

 部員たちはため息をつく。

 いつもはこうして、かつきが部員を引っ張って全国各地の岩山や崖を登ってきたのである。

 部員たちは準備を始める。

 副部長の(つよし)とまさきが現地の調査をする。

 岩は高さ20メートルほどで、見る限り登るのは困難に思えない。

 岩の下は河原で寒沢と言う川が流れているが川幅は6メートルほどで瀬を渡れば問題ない。

 強が写真を撮っていると岩の上に着物を着た女が現れる。

 女が現れると土石流があるという情報を知っていた強とまさきは、川を渡り土手に上がる。

 しばらくすると川が茶色に変わり、岩や折れた木が流れていく。

 2人は土石流を見て、この場所は普通でないと感じる。

 副部長の強は、かつきに言う

 「今度の寒沢の岩はやめた方が良いのではないか。」

 「何言っているんだ。」

 「岩の上に着物の女を見たんだよ。」

 「聞いている。」

 「なら、判るだろ。」

 「岩は20メートル位だし、女が見えたら避難すればいいよ。」

部長のかつきは、聞く耳を持たない。

 結局、寒沢のロッククライミングは決行されることになる。

 当日、強とまさきは、河原へ降りず、土手で見ていることにする。

 岩には、かつきと2人の部員が行く。

 2人の部員は岩に登ることをためらうため、かつきが1人で登り始める。

 天候は良く、風もない、かつきは順調に登って行く。

 土手で見ている強とまさきは何も起こらないことを祈る。

 かつきはヘルメットに付けたカメラでビデオ撮影している。

 強はモニターで様子を確認している。

 かつきは岩の中ほどまで来ている。

 彼はいつもより慎重に登っている。

 そして、彼は岩の頂上にたどり着こうとする。

 突然、モニターに女の顔が現れる。

 強は岩を見るが何もいない。

 かつきは頂上に手をかけようとすると突然、着物を着た女がかつきを睨みつけるように見下ろす。

 彼は驚きバランスを崩す。

 そしてロープが切れ、転落する。

 強はかつきが落ちたのを見て、駆け寄ろうとするがまさきが止める。

 まさきが強に言う

 「岩の上を見ろ。」

岩の上には、着物を着た女がいる。

 2人は河原にいる3人に言う

 「早く逃げろ。」

しかし、部員2人はかつきを置いて行くことはできない。

 かつきは脈はあるが呼吸をしていない。

 部員は救護隊を呼ぶ。

 そのうち寒沢の水は茶色く濁りだす。

 そして、雷のような音を立てて岩を含んだ土石流が押し寄せる。

 一瞬でかつきと2人の部員は見えなくなる。

 まさきが消防署に連絡する。

 消防と警察が駆け付け捜索が始まる。

 強とまさきは事情を説明する。

 その日には3人は見つからない。

 この事故は、ニュースになる。

 それから10日間の間に3人の遺体が発見される。

 かつきの父親のとつきは、強からかつきのヘルメットのカメラが撮影した映像を見せられる。

 とつきは驚くとともに恐怖を感じる。

 彼はかつきのかたきは着物の女だと知る。

 とつきは、岩の上の女について調べ始める。

 事件のあった岩がロッククライミングの挑戦者が出るようになったきっかけが20年前のテレビ局の放送によるものとわかる。

 20年前、オカルト番組撮影のため、2人が岩に登ってロープが切れて滑落して死亡したのである。

 とつきは番組を調べて、岩の上の着物の女は怨霊であることを知る。

 さらにテレビ局へ行き聞き込むが当時のスタッフは退職してしまっている。

 とつきは、退職したスタッフを回る。

 分かったのは土石流を操る怨霊で彼らにとって最悪の取材対象であったことである。

 そして当時、古馬沙也加と言う祓い屋が怨霊との戦いに負けて重傷を負ったという。

 とつきは、その祓い屋について調べる。

 古馬沙也加は、結婚して中野姓に変わり、今は行方不明になっていることが判る。

 とつきは、元スタッフたちが古馬沙也加は最強の霊能者だったと口をそろえている。

 かつきのかたきを取るためには、最強の霊能者が必要である。

 とつきは事務所があったはずの東海市の朝倉駅に行く。

 そして、駅の近くに中野沙衣探偵事務所を見つける。

 しかし、閉まっており、人はいない。

 とつきは周囲を回って夕方帰る前に寄ってみることにする。

 町を一回りするがよい情報は得られない。

 夕方になり中野沙衣探偵事務所に寄ってみることにする。

 すると事務所に明かりがついている。

 とつきは事務所に入ると祐二が尋ねる

 「何か御用ですか。」

 「中野沙也加と言う人を探しているのですが。」

 「中野沙也加さんですか聞いたことないですね。」

祐二が答えると沙衣が祐二を殴る。

 沙衣はとつきに聞く

 「中野沙也加にどんな用事でしょうか。」

 「怨霊を退治するために探しています。」

 「母は行方不明です。」

 「娘さんですか。」

 「はい、探偵をしています。」

祐二はまともに探偵をしていないと思うが口には出さない。

 「そうですか、怨霊退治はできませんね。」

 「出来ますよ。」

 「でもお母さんは負けて重傷を負っていますよ。」

 「私は母より強いと思っています。」

 「でもまだ若いだろ。」

 「大学生ですが高校生の時から払い屋をやっています。」

 「ここは探偵事務所のようですが。」

 「私はどちらの仕事もこなしています。それに私より強い霊能者は見つかりませんよ。」

とつきは中野沙也加の娘にかけてみることにする。


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