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龍神の巫女の助手になる~大学生編~  作者: ぽとりひょん
4章 影から出(いづ)るもの
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5話 土使い

 たくみが皆に言う

 「家が囲まれているんだ。逃げられないぞ。」

 みおが聞く

 「私たちをどうするのかしら。」

 「おそらく、殺して影から代わりを引っ張りだすつもりだろ。」

 「なら、おかげ様も来ているわね。」

 「俺たちを人質にとっても無駄だぞ。俺たちは集落では目障りな存在だからな。」

たくみが吐き捨てる。

 沙衣が言う

 「おかげ様なら話は別でしょ。」

 「どうやって人質にするの。」

みおが聞く。

 沙衣は、平然と言う

 「川の音、聞こえるでしょ。」

 「黒川のこと。」

 「そうよ。」

 「でも、距離があるわよ。」

 「すでにコントロールしているわ。そろそろ行きましょうか。」

沙衣は立ち上がる。

祐二とみお、順二も続いて立ち上がる。

たくみが質問する

 「外に行くつもりか。」

 「そうよ。」

沙衣が答える。

 4人は玄関に歩いてゆく。

 玄関から外に出ると、クワやナタなどと手にした人々に囲まれている。

 沙衣とみおが見ると中にはモノクロ写真の様に色がない人が何人かいる。

 しかし、人々は近づこうとしない。

 沙衣の頭上には、巨大な水の竜がいる。

 彼女が作り出したもので巨大なヘビに手足が付いたような形でうねっている。

 彼女は言う

 「おかげ様はどこ。」

中年のこわもての男が前に出て言う

 「おかげ様は、お前たちと直接口を利くことはない。」

そして、両手を前に掲げると男の前の土が盛り上がり人型になる。

 男は沙衣に言う

 「死ね。」

土人形は前に進み、沙衣に迫ってくる。

 沙衣は

 「子供だましね。」

と言うと水の竜をコントロールして土人形にぶつけて破壊する。

 さらに男が2人前に出て両手を前に掲げる。

 今度は土人形が3体出てくる。

 沙衣は、水の竜で3体の土人形を破壊すると3人の男を水の竜で包み込む。

 男たちは竜の中でもがく。

 沙衣は男たちに言う

 「降参しなさい。」

こわもての男は、もがきながらも土をコントロールする。

 沙衣の目の前の土が盛り上がり、土人形になると沙衣に襲い掛かる。

 とっさに祐二が沙衣を押しのける。

 土人形は、祐二を捕まえるが腕が崩れて、彼にけがはない。

 3人の男たちは、苦し紛れに土をコントロールしようとして周囲の地面がうねりだす。

 人々は、バランスを崩して立っていられなくなる。

 沙衣は、このままだとけが人が出かねないので男たちを解放する。

 3人の男たちは水を吐き出し、せき込む。

 みおが言う

 「山へ逃げ込みましょ。」

順二も言う

 「逃げたほうが良いですよ。」

沙衣は

 「分かったわ。」

と言い水の竜で人々の包囲に穴を開ける。

 4人は駆け出し、包囲を抜け黒城家を離れると道を外れて森の中に逃げ込む。

 集落の人々が追ってくる気配はない。

 沙衣は、みおに聞く

 「どうしますか。土使いは殺さないで戦うには厄介ですよ。」

 「今のままでは、話もできないわ。」

順二が言う

 「祐二君は、土人形が触れると崩れたように見えました。何か能力を使ったのですか。」

 「僕にはないですよ。」

祐二が答える。

 沙衣が説明する

 「祐二は霊に鈍感な代わりに霊の影響を受けづらいのよ。」

 「たぶん、土使いの能力に抵抗力があると思うわ。」

 「それなら、土人形は祐二君に任せることが出来ますね。」

 「土で埋められたら終わりよ。」

 「そうか、抵抗力だけではだめですね。」

順二は納得する。


 黒城家では、黒川家と黒田家の者たちが来ている。

 たくみは、黒田の者に言われる

 「婚約破棄に続いて、厄介なよそ者を連れ込んだな。」

 「彼らは何も知りません。放ってはおけないですか。」

 「浅子のことに感づいてきたのではないか。」

 「いいえ、浅子に会いに来ただけです。」

 「そんなこと信じられると思っているのか。」

黒川の当主のおかげ様が言う

 「あの4人には死んでもらって、ここで生活してもらいましょう。」

 「待ってください。浅子の友人たちです。」

黒田の者が言う

 「おかげ様の言葉は絶対だ。」

 「しかし・・・」

 「たくみは、おとなしくしておれ。」

おかげ様が言う

 「どうやって捕えますか。1人は水の能力者だそうですね。」

 「明日、山狩りをします。」

 「お願いしますよ。」

 「はい。」

黒川家と黒田家の者たちは、方針を決め黒城家から去って行く。


 夕方になり暗くなってくる

 みおが言う

 「夜陰に紛れて浅子の所に行きましょう。」

 「車を取り戻して逃げますか。」

順二が言う。

 沙衣が反対する

 「今逃げても、追って来るわよ。」

みおが言う

 「殺しに来るわね。」

 「そう思います。」

 「明日には、山狩りが始まるわ。浅子に頼んで家に入れてもらうのはどお。」

 「集落の人が待ち伏せているかもしれませんよ。」

 「その時は逃げましょ。」

祐二が言う

 「霊と違って厄介ですね。」

 「今は、殺さないで解決しようとしているからよ。」

 「今は、って殺すこともありうるの。」

 「集落ごと皆殺しにするわ。」

沙衣がまじめに答える。

 祐二は、沙衣が人を殺すところは見たくない。

 しかし、解決する良い案はでてこない。

 4人は山を下り始める。

 集落に入ると道には街路灯がないので真っ暗である。

 4人は、闇の中を黒城家に向かって、気づかれないように歩く。

 黒城家に着くと玄関の引き戸を開ける。

 カギはかかっていない。

 4人は玄関に入ると引き戸を閉める。

 みおが言う

 「浅子いる。」

たくみと浅子が玄関に来る。

 たくみは4人に言う

 「中に入ってくれ。」

たくみに4人は囲炉裏のある部屋に通される。

 浅子がおにぎりを作って持つてくる。

 浅子が言う

 「こんなものしかできないですけど食べてください。」

たくみが言う

 「毒は入っていないよ。」

沙衣たち4人は、おにぎりを食べる。

 食べ終わるとたくみは4人に言う

 「今のうちに車で集落から逃げてくれ。」

みおが言う

 「逃げても追って来るのではないの。」

 「おそらく、追ってくるだろう。みんな、秘密を知られたと思っている。」

 「そうなら、逃げることはできないわ。」

 「おかげ様は、みおたちを殺してから、住民にすると言っている。」

沙衣が聞く

 「おかげ様が決めるの。」

 「そうだ、おかげ様の言葉は絶対だ。」

 「絶対なのね。」

沙衣は、良い方法を思いつく。


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