プロローグ
贄浦の近くの金剛山には山頂の展望台まで金剛山スカイラインが通っている。このスカイラインは紅葉で隠れた名所になっており秋になると訪れる観光客が増える。
ある家族が休日に家族サービスで金剛山スカイラインを訪れる。父親は妻と長女を乗せて運転している。
父親は金剛山スカイラインの入り口に入ろうとすると突然、白いSUVがわき道から飛び出してくる。
父親は「危ないな」と思いながらもSUVの後ろを走る。白いSUVは中年の男が運転していた。
父親は紅葉で彩られたスカイラインを登って行く。道はカーブの続くつづら折りの道である。
父親は前を走るSUVが少し遅いなと考える。そして、次のカーブを超えたら追い越そうと考える。
カーブに前のSUVが入り見えなくなる。そして続いて父親の運転する車がカーブに入る。そしてカーブを抜ける。
すると前にいるはずの白いSUVがいない。父親はSUVがスピードを上げたのだと思い。父親もスピードを上げる。
しかし、SUVは見えない。父親はおかしいと思い始める。長女がたまりかねたように言う。
「前に車いたよね。」「ああ、白いSUVがいたよ。」
「えっ、赤いスポーツカーだったでしょ。」「えっ。」
黙っていた妻が言う。
「シルバーのワゴン車だったわよ。」「俺が見たのは白いSUVだったよ。」
父親は家族3人が異なる車を見ていたことになる。父親は幽霊を信じなかったがこの件があってから不思議なものもあると思うようになる。




