偏り
これって流れ的に俺らが自己紹介していくっぽいよな。というかこいつらも勇者なの!?心強くて助かるな。と、考えているうちに一人目が自己紹介を始めたな。
「俺は高校2年生の野村拳剛。」
うわー感じ悪いな。顔はいいんじゃないか?背が高くてガタイも良くて表向きはイケメンでモテモテで脳筋でしたって感じだな。敵にはしたくないかな。
「私は飯島園子大学3年生です。」
出ました、お姉さん系女子。年上とは思えないような幼さがあってかわいいな。髪は紺色でロング、スタイルも顔立ちもいいって神ステータスじゃね!?
「僕は宮地光高校2年生です。」
インテリ系男子か、聞けばなんでも教えてくれそうだ。背が俺より若干小さい160くらいか?顔は...いまいちパッとしない。いわゆるあれだ性格でモテるタイプだな。
「わっ私は白乃舞です!こっ高校3年生です!」
小学生と思えるほど小さな女の子だ。この子が高校3年生か、世の中にはいろんな子がいるもんだな。髪はショートの顔はロリ系統の属性があるならメロメロだろうな。
「夕闇弓月大学2年生。」
影薄っす!途中まで気づかなかったんだけど。職業とかがこの世界にあるなら暗殺者とかになりそうだな。顔はマスクをしていてよくわからない。
「うちは東崎紅里、高校1年生。」
髪は名前に入っている紅って感じでポニーテールこの子もスタイルがめちゃくちゃいい。グループを作って仲良く話しそうだな、ってそんなことを考えてるうちに次は俺の番だな!
「最後は俺だな!俺の名前は神楽坂京、大学2年生だ。」
「ありがとう、勇者諸君。まずわしが君たちを召喚した理由から話そう」
おお、それだよそれ!さっきの女の子も言っていたが聖域を護るんだったっけ?
「単刀直入に言おう、我々人類の聖域を邪の眷属が侵食しつつある邪境から護ってくれ。邪境へ踏み入ることができるのは勇者と勇者の加護を受けた冒険者しかいないのだ。」
なるほど人類が住める場所がその邪の眷属とやらに侵食されつつあるから取り返してくれと。
その邪境とやらに入ることができるのは勇者とその仲間だけと。
「俺らは邪境とやらを潰してくればいいのか?潰したあとは元の世界に返してくれるんだよなぁ?」
やっぱり俺の読み通り脳筋かよ。吹きそうになった。
「ああ、世界を取り戻してくれた暁には元の世界へ帰るか、この世界で取り戻した場所を自分で開拓し暮らすか自分で決めてもらって良い。」
それはいいな!もし気になる女の子とかがいたら世界を取り戻した後に一緒に暮らせるかもしれないっていう事だろ。まあ今はその辺は置いておいて王の話を聞こう。
「勇者諸君、まずは自分が何を得意とした勇者であるのかを確認してほしい。指で広げるような動作を行うと見えるはずじゃ。」
「俺は斧だな。」
「私は剣です。」
「僕は槍ですね。」
「つっ杖です!」
「鎌だ。」
「うちは鎖ね。」
やっべ周りが武器出し始めた!緊張しながらインベントリを開く.....
神楽坂京
Lv1
銃火器の勇者
体力26 魔力12
素早さ31 防御12
攻撃56 器用さ42
は!?銃火器って強すぎるだろ!とりあえず武器を出してみよう。
「俺は...銃火器だ!」
「銃火器とはどういう事だ。」
「バランスが取れていないのではないですか?」
「一人だけおかしいですね。」
「みっみなさん私たちだって別のところでずば抜けて強いというのがあるかもしれないじゃないですか!」
ナイスフォロー舞ちゃん!
「おかしい。」
「みんな武器が選べるなら話は別だけど勝手に決まってしまった人をうちは責めないかなぁ。」
紅里ちゃんもマジナイス!ってかなんで俺責められているんだ?
「勇者諸君には支援金として銀貨2000枚授ける。さあ邪の眷属を打ち滅ぼし、我らが聖域を取り戻してくれ!」
こうして銀貨2000枚を勇者それぞれ受け取り門をくぐって城下町へと踏み出した。