共同体は始まりとともに(7)
ドォン!
ガァン!
破壊音が鳴り響いた
その音の方へ、向かう3人の影
出流たちは、音のする方へ走っていた
なにがあるかわからないが
少なくとも、現状の打破にはなるだろうと思って
良くも悪くも.....
「ねえ、ちょっと!」
水凛は、先をはしる二人に声を投げる
「ちょっと!早いって、....流石にこんな...」
「え?」
出流は水凛の声に振り返る
「なにかあったのは、わかるけどこんなに全速力で走ってたらすぐに限界くるって!」
出流と直久にそういうと
水凛は減速した
それに、合わせるように二人も速度を落とした
「ハァハァハァハ~~!」
「ふーーはーーー、...なんだか体もすごく重くかんじるし...]
「二人は、大丈夫なの?」
水凛は、言いようのない体の怠さ、不調を漏らす
「あ~、そういえは心なしか俺も体が重いような..なんってゆうか燃料が切れて予備だけで動いてるようなそんな感じがあるな~」
「はぁ、...!、え、なにそれちょっとわかんないけど」
直久の言葉に一瞬、素が見えたがどうにかしまった様子の水凛を見て出流は
(中身はだいたいもうバレてるってのに、律儀だな)と内心思うが言葉には出さない様子
直久は、そんなことはお構いなしのようではある
「出流はどうよ?」
「俺は、これと言って不調はないが...確かに急ぎすぎたかもな」
出流は少し考えて
「まあ、とりあえず少し休憩してから行くか?....どうもやな予感が【見えてきた】」
「なんだよそれ?」
「危険感知?」
「その、なんだっけこっちに来てから身についた能力だっけ?」
水凛の言葉に出流はうなずく
「でもそれって、見えるものなの?」
「あー、正確には見えたり聞こえたり感じたり?」
小休止も程々に、また音のするほうへ向かう
実際何があるかわからないが
現状のだかいになることにちがいわない
自分たちの、体の変化と直久と水凛の
いいようのない、倦怠感などあるが
「ここは、楽観的に行きますかね~」
出流は、静かに呟いた
音がだんだん大きくなってきた
どうやら、近づいてきたようだ
ただし、うめき声や、叫び声といった争う声も聞こえてきた
「ちょい、出流なんかやばそうだな・・・・・!」
「何?・・!」
直久が急に止まる
その眼前には、無残に横たわる死体
水凛はもソレに気づき顔を歪める
「パット見ただけだけど後ろから斬られてるな」
出流の言葉に、水凛がこわばった表情で
言葉を吐露する
「やっぱり、この先行かない方がいいじゃ..」
「....水凛ちゃん、にはやっぱきついよなこんな死体」
「つっても、この先に行かなきゃ、また振り出しだわなどのみち飯も水も無いわけだしな」
「なんで二人共・・・・平気なの!」
水凛は平然と、死体を見る二人にすくからずの恐怖と不安を覚えた
それに対し二人は
「あ~俺って、順応性?ってのが高いだよね」
「ま、さっきの出流たり、獣見てなれたかね(笑)」
「別段反応するようなモノでも無いだろ」
「・・・・・・・」
二人の回答に、違和感を覚えた水凛はしばし黙ってしまう
まるで、この場にいる自分のほうが異物であるかのような・・・・・・
「出流、さっきより音もでかくなってるな」
「ま、いってみればわかるだろ、こんな森の中からじゃ何が起きてんのかもわかりゃしない
・・・・それに、さっきよりも・・・・ま、いけばわかるだろ」
出流は、森の外えと向かう
・・・
・・
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