共同体は始まりとともに(5)
3人は、丘の上を目指して崖の裏側の傾斜な場所から登っていた
その道中で、直久、水凛の2人が目覚めてからのことを聞いていた
「じゃあ、お前らも目を覚ましたらこんなとこにいたってわけか…」
「そうね、最初は何が起こったのか全く分からなかったわ……今もわかってないのだけど」
「それは、仕方ないだろうよ、こっちだっておんなじだしなー」
「だけど、お前らにもあのわけのわかんない痛み?、が起こってたとはな」
「そーなんだよ!、俺ら2人揃って急に激痛に襲われてな」
これと言った、情報交換はできなかったが
どうやら2人も、出流と同じことがおっこていたようだ
「そうね、あれは言葉にできないようなものだった……だけど多分、出流くんのその力?みたいなものとも関係あると思うの」
水凛は、あの痛みが襲ったことが自分たちに起きてる身体能力の向上と出流の危険感知が関係してるのではと結論を言う
出流自身もその意見に同意であった
確かに、あの痛みの後急激に体が軽くなるような感じがしてその後の逃走劇である
実際、あんな化物からまともな方法で逃げれるとは思っていない。
「まあ、そうだよな実際俺も、その意見に賛成だ」
「・・・・あー!?っもうわっかんねーわ!」
直久が、お手上げと肩をすくめる
「もうこれ以上話しててもらちがあきそうにないな」
直久はそうゆうと、前をかけて行った
ある程度まで行くと立ち止まりこちらを振り返る
「とりあえずもうすぐ、頂上までつくんだしそこ待っで行ってんだ、そこから考えるとしようぜ!こっからびこととかもよー」
そうゆうとまた、先に上がって行った
そのあとを2人もおった
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それからしばしたち3人は、丘の上についた
そこからの眺めは、とても綺麗であっただがそれとともに、現実を突きつけられるものだった
「うわ〜!綺麗なもんだ!」
「ええとても綺麗ね……でも、やっぱりここって…」
直久と水凛は、その景色を綺麗と思うと同時にこの場所が自分たちのしる世界とは違うのだと実感してしまった
「俺は2度目だがやっぱり、すげーな見渡す限り森と山遠くに見えるは平原って……」
そして何より目を引いたのは、ひときは大きい灰色の山、黒い雲に覆われた禍々しい山
「さすがにあんなもんまであると……!?」
出流がそう言おうとした時その灰色の山の頂上付近に影が現れた
「うそっ」
それは、3人が知識として知っている架空の存在
「マジ!」
黒い鱗に覆われた体に巨大な両翼そして爬虫類のような見た目
「ドラゴン!」
ドラゴンそれは、空想上の生き物であり実在しないものとされている生物、あらゆる物語に出現する力そのもののような生き物
そのドラゴンは、一瞬のうちに雲に覆われ隠れてしまったが3人は目撃した現実は変わらずまた、この世界が自分たちのいた世界とは違うのだと言う証拠でもあった
「まいったねー、流石あんなものまで出てくると覚悟決めないとまずいよなー」
直久が軽口混ざりでそう呟く
「………」
水凛は、言葉が出ないっといった感じである
そんな2人をよそ目に、出流はうっすらと笑っていた。
ドラゴンの衝撃から、3人は辺りをくまなくみわたし、人の手が加わっている舗装された道を見つけた丘からもそれほど離れているわけでもないので、まずはその道まで向かうことにした
「道があるってことは人がいるってことだよなー」
「だろうな、…直久お前テンション高いな」
「そりゃそうだろ、確かにわけわかんない状況だが、まあ初めて何かしらの手がかりになりそうなもんなんだから」
「そうよね、確かに道があるってことは少なくとも近くに人がいてもおかしくないものね」
直久のテンションが高いのは、出会ってから毎度のことだが今回はやけに高い
まあ、実際初めて自分たち以外の人に会えるってのも大きい
「私も、そう思うとなんだか元気が出てきたわ」
「水凛もわかってますね!」
そんな感じで、進行している道中であった
その時、物が壊れる音が鳴り響いた