共同体は始まりとともに(4)
地面には獣達の亡骸
その中でひときは大きい獣亡骸の横に少年は立っている
少年は、後ろにいる2人の少年少女の方へ顔をやる
「なに、惚けてんだよ?」
「お前らからだったろ、自己紹介だなんだって言ってたの?」
少女は目の前で起きたことを理解できていなかった
唐突に現れた彼
【御崎 出流】(ミヨシ イズル)
彼が現れてから、起きた物事に対して
戸惑うを隠せずにいた
「お前へ…今の…」
金髪の少年も、また声が出ないようだった
目の前で起きたことはそれほど衝撃的だった
どこからともなく、現れた彼は
普通ならば、命をとうに落としているであろう
前後左右あらゆる方向から、襲い来る獣の群れをまるで身体中に目でもついているかのようにかわしいなし迎撃していた
その動きは、どう見ても素人のもだった、だがそんなのは御構い無しと身体能力だけで圧倒した
「……俺に、聞きたいこととかありそうだな?」
「ちょうどいいや、俺もお前らに聞きたいことがあったんだ」
そうゆうと、2人の方にちかずく
「……俺は、直久!」
「金城 直久だぜ、にっしてもさっきの、なんだよ!どうやったんだ?」
先に、名乗ったのは金髪の少年
【金城 直久】(キンジョウ ナオヒサ)
先ほどまでの険しい雰囲気とは一変機内で初めてあった時の物と一緒の少々軽薄な感じのどこにでもいるようなまさに学生といった感じであった
「ってか、お前どこに居たんだよ!探してたんだぜ!で、どっから現れたんだよ!!」
「お前、急にスイッチ入ったみたいに…はぁ」
直久の急なアップテンポに若干きおされた
だがまあ、そんなことを気にしないと
そのまま話し出す
「俺もよくわかってないんだがな……」
そこから、出流は自分が目を覚ましてから
ここに至るまでの話を、一通り話した
目覚めてすぐに、起きた体の異変とその後の
逃走劇、その逃げている時に起きた変な警告
などなどだ
「じゃあ、何か?その変な警告?ってやつのおかげでお前はさっきの獣とも違う化物、そいつから逃げれたってのかよ…」
にわかには、信じられないような話の数々だった
そんな化物が存在することもそうだが
何より、「危険を知らせる警告」
そんな特殊能力みたいなものが存在するものなのかと
「まあ、自分んでも信じられないんだがそんな感じだな……」
「現にさっきだって、そいつを使ってたわけだしなー」
最後の方は、2人には聞こえていなかったようだが
出流は確かに、確信していた自分の中にあるこの不可思議な力を
「で、そっちのお嬢さんは名乗らないの?」
出流はそう、地面にはへたりこんでいる、少女に向かって話しかける
それに対し、直久は機内の時のようにまた呆れたように言う
「やっぱりお前、我らが学園のアイドル【Kaleido4】を知らんのだな……」
「前も言ったかもだが、知らん」
そのような2人の会話を聞いていた少女は、その場で立ち上がり服についていた土などを払い
2人の方を向いて話す
「…大丈夫……、直久くん?は私のことしてるのね」
「そりゃーもちろん、学園のアイドルである美少女を俺が知らないわけないですから!」
「何度もゆうが、俺は知らないすまんな」
そう言う、出流の髪を直久は思いっきり、くしゃくしゃにしする
「だから、さすがにその言い方失礼だって!、とゆうかなんで知らないかな本当!」
それに対にて、少女は慌てて間に入る
「そんな気にしてないから、大丈夫よ!…えっとじゃあ自己紹介私は水凛、種島 水凛」
【種島 水凛】(タネシマ マリン)
「気軽に、水凛って呼んでくれると嬉しいな、出流くん?であってるよね」
先ほどまでの、うろたえや恐怖心などは一切感じさせない、学園のアイドルとしての顔を見せていた
「でも本当すごいよ、あれだけの獣を追い払うなんて」
「たいしたことじゃない」
「いやたいしたことだって、俺らなんか逃げ回るので精一杯だったんだぞ、それにあんなカッコよく登場しやがって!?」
謙遜する?、出流にそうゆう2人
だが等の出流にとっては確信と根拠?のようなものが、確かにあったのだ
「さっきも言ったけど、体が異常に軽いんだよ、多分お前らも薄々きずいてるんじゃないのか?」
「獣から逃げるのにずっと全力で走れたんだろって?」
「あっ、……そうよね、いままで気にしてなかったけど言われてみれば確かにあんなに走れるなんておかしい……」
「そういやそうだな」
2人も、自分たちの体の異変にきずきだす
「じゃあまさか、俺もお前みたいな特殊能力に目覚めてるってことか!」
「さーな?、だがまあとりあえずこの場を移動しようぜちょうどこの上の丘から、周りがいちぼうできる」
「それに人の手の加わってる、道なんかも見えたひとまずは、この上を登るぞ」
出流の提案はもっともだった実際ここにいても状況は、変わらないし何より2人も丘を目指していたただどうやってこの崖を登るかだ
「裏からなら、傾斜で登れるここを登っててもいいがまだ、自分の変化に慣れてないみたいだからな」
「おっしゃ、俺やお前なら崖登りもいいが美少女に崖登りさせられねーしな!」
「ごめんなさい、私なんだか足手まといみたいで」
「いやいや、そんなことないですって!?むしろ種島さんと一緒できて光栄です」
「直久くん、ありがとう…それと私のことも呼び捨てで大丈夫だよ」
「おー!?」
3人はまずは丘の上に向かうことにした
その道中で、今度は2人の話を聞くことのした。