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プロローグ
白爪純玲。とある女子高に通う高校二年生。身長百六十二センチ、体重四十五キロ。スリーサイズは……まあ、これはいいか。
何の変哲もない、平凡な女子高生のプロフィール。体重を隠す子もいるけど、私は別に気にしない。太ってないからかもしれないけど。
まあ、要するに。これが私のプロフィールで、私は平凡な女子高生だってこと。
女子高って言うと、百合……だっけ? そういう、女同士の恋愛を想像する人が多いらしい。
でも、この時の私は、そんなことは知らなかった。
恋愛は男女でするのが当たり前。ずっとそう思ってたし、疑うこともなかった。
――そう、あの時までは。
「純玲が好き。……私と、付き合ってください」
これは、平凡な女子高生の、平凡じゃない物語。