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八星の奥へUターン  作者: セカイエーゼロ?
プロローグ
3/6

雲の上

人物紹介

【チオニス・フエーラー】(1)

ターンライト学園に入学するため、試験を受けた男の子。

薄い水色の髪に黒い目が特徴。しかしこの世界において、髪と目の色が違うことはありえない。

実力は謎であるが、瞬きだけで銅像を切断するというとんでもない技を披露した。

それにより、主人公のフレイジス・コルエスに強く意識されている。



【王国の城】


ターンライト学園がある王国、その中心にそびえ立つ巨大な城。

城の大きな玉座に座る国王、”ムチダ・クリッテ”は、今日発行された号外新聞を見ながら、不満の表情を浮かべていた。


「『前代未聞! 1位を辞退!?』……か。『見えない攻撃!? 水色髪で黒目の少年』と比べればインパクトは薄いが、今年の入学者は凄いのが多そうだな。」


クリッテ王は少し溜息をつく。


「だがそれより……」


「それより、何でしょうか、父上?」


クリッテ王の言葉に、ターンライト学園の卒業生にして、第一王子である”イッタ”が質問する。


「なぜ”マンダリン”がスターエイトではないんだぁ!間違っている!試験官が劣ったのだぁ!」


「い、いえ。試験結果は妥当です。それにマンダリンは、スターエイトでなくとも10位です。今後次第で、即座にスターエイトになります。」


「そ……そうだな。娘がスターエイトではないのはとても残念だが、私は王だ。身内びいきをしてはならん。今選ばれたスターエイトにもな。」


クリッテ王は少し落ち着く

すると、今年で4歳になったばかりの第三王女、”ナニィ”がやって来た。


「ねぇパパ!またおもしろいはなししてぇ!」


王の表情が一瞬で柔らかくなる。


「あぁいいぞ。じゃあ”雲さんの上”という話をしてやろう。」


「おくもさんの?」


「あぁ、昔々……」


『国王の昔話』

昔々、雲さんの上がどうなっているのか気になった一人のおじいさんがいた。

"この世界はいつも曇っている。なのに何故、明るくなったり暗くなったりするのだろう。”

そう考えたおじいさんは、かつて存在した”巨大化魔法”を使って、お雲さんの上が見えるまで体を大きくした。

すると、何ということだろう。”星の形をした何か”が強く輝いていたのだ。

眩しさに耐えられなかったおじいさんは、一旦体を元に戻し、夜になってからもう一度見に行った。

今度はなんと、強く輝いていたはずの星が、さっきまでの輝きが嘘のように弱く光っていたのだ。

それも、先ほどとは違い、青白く、静かに。

そこには星しかなく、周囲は暗くて何もない。ただ星だけがあった。

おじいさんは数えた。

一つ、二つ、三つ……その星は全部で()()だった。

そんな新しい発見をしたおじいさんは、休む暇もなく日記に書き記し、日が明けた頃には人々にその話を広めた。

雲さんの上に興味ない人が多く、最初は見向きもされなかった。

しかし、おじいさんと同じ魔法を使える人は、雲さんの上を覗き始めた。

確かめた人々全員が事実だと知ると、すぐさま噂として世界中に広まった。

やがて一人の男がこう言った。

”八星は世界に光を与えている。光があるから、人々は生きていける。ならば八つの星を崇めるべきだ。”

その思想に賛同する者が増え、人々は”八”という数字や”星”という物を神聖視するようになった。

”ラージショップ”を”スターショップ”に、”5種類占い”を”8種類占い”に。

様々な名称が変わっていった。

こうして人々は八星を信仰していき、この世界に”八”と”星”が根付いたのである。



昔話が終わると、ナニィは目を輝かせていた。


「すごーい!だからおねえちゃんがいったところは”スターエイト”っていうのがあるの?」


「あぁ、そうだ。ナニィは賢いな。凄い凄い。」


「えへへー//」


優しく褒めるクリッテ王と、誇らしげになるナニィ。

すると……


「父上。気になったのですが。」


「……何だ、イッタ。」


「八星が存在するのは知ってるんですけど、その……()()()()()()どうなっているのでしょうか?」


その質問に、クリッテ王はこう答える。


「かつて存在した”巨大化魔法”は魔力を消費して大きくなる。故に、八星がある所より大きくなった者はいない。だが、昔話にもあっただろう。”星しかなく、周囲は暗くて何もない”と。まだ全貌を見ていないから決まった訳ではないが、こう言えるだろう。」


クリッテ王は息を吸い、そして強く発言する。


「八星の奥には、何もない。」



【チオニス・フエーラー(三人称視点)】


「ぬわーん疲れたー!」


森の中にぽつんとある家。他に住宅はなく、この家だけがぽつんとあった。


「にゃあ」


「ただいまーってうぐっ!?」


チオニスが猫のようなモンスターに挨拶した次の瞬間。

そのモンスターから”何か”が飛び出し、チオニスの体へと入っていく。


(お帰り。どうだったか?)


「そうだね……()()()()()の言った通り、1位になっちゃたよ……どうしよう。」


チオニスの体から謎の声が発せられ、チオニスもそれに反応する。


(やっぱりそうか。何か気になる奴はいたか?)


「うん。フレイジス・コルエスって人。元々は同率の1位だったんだ。でも、僕を単独1位にさせてきたと思ったら、”お前を倒して本物の1位になってやる”って言われた。……何か狙われたんだけど。」


(そうか。お前……来月、1位を譲るつもりだろ?)


「……だって。」


(……そうだよな、俺たちの秘密だからな。()()()()()1()()()()()()()()()()()()ってことは。)


どうか私に……星という恵みを……


あげたくない人というはブックマークしてくれるだけでも嬉しいです。

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