新INRUI占いとは何か
INRUI占いは26アルファベットから無作為に3つを引き、過去・現在・未来を占うシンプルなものであるが、これについては想像がつくであろうから割愛する。ただし、すでに主としては用いられない占い方法になっているものの、後に説く吉凶判断においてこの旧式のINRUI占いが活かされていることを付け加えておく。
さて新INRUI占いは、A〜Zまでのアルファベット26文字をINRUI思想に基づいて象徴化し、人間関係・運勢・未来の可能性などを読み解く占術体系である。
新INRUI十字法は8つのアルファベットを無作為に引き、タロットの「ケルト十字法」に類似した位置づけと読み方を導入して占う。
INRUI思想の基盤となる26の象徴
アルファベットA〜Zはそれぞれ、以下のような「INRUI類型」に分類されている。これらは存在の状態や関係性、心理の段階を示す概念となっている。
A、空気類……存在の根源・始まり・無意識の気
B、瓶類……分断・散乱・まとまりのなさ
C、孤独類……孤高・孤立・社会との希薄な関係
D、断食類……内省・抑制・浄化
E、魂類……精神性・霊性・天命
F、終末類……老い・閉幕・下降
G、酒類……逃避・現実離れ・放縦
H、品類……品格・社会性の芽生え
I、委員類……役割・共同性・責任分担
J、人類……成長・繋がり・発展
K、菌類……群体性・分布的意識・調和
L、線類……つながり・構造化・糸口
M、傲慢類……自己肥大・独占意識
N、忍者類……忍耐・結束・静かな団結
O、契約類……約束・関係の明文化
P、愛類……情熱・恋愛・あたたかさ
Q、帝国類……支配・集中・崩壊の予感
R、輪類……共感・共有・優しさ
S、親類……血縁・伝統・家族
T、青春類……若さ・挑戦・未熟さ
U、機械音類……テクノロジー・集団意識
V、ワイン類……感性・親しみ・陶酔
W、勝利類……統合・達成・壁を越える
X、新人類類……革命・変化・次の世代
Y、陰陽類……バランス・矛盾の統合
Z、終極類……融合・終焉・次元上昇
新INRUI占いの構造(INRUI十字法)
使用するアルファベット8文字は、それぞれに意味のあるポジションがある。
①現在の印象……今そのテーマに抱いている主観的な印象や空気
②妨げや懸念……今の印象に影を落とす不安要素・課題
③潜在的な動機……テーマを選んだ心の根っこ。本人も気づいていない衝動
④願望や理想……「どうなりたいか」「どうあってほしいか」
⑤過去の現実……これまでの現実や流れの傾向
⑥これからの現実……基本的には、今後数週間~数ヶ月の現実的展開の兆し
⑦補助……最終結論を理解する上での補足やヒント
⑧最終的な結論……テーマに対して起こる全体的な結論や象徴的結果
始まりと終わりの関係性による吉凶判断
特に重要なのが「1番目と8番目のアルファベットの関係」による吉凶判断である。
アルファベット順で1番目が小さく、8番目が大きい場合。これは、拡大・成長・前進(吉)を意味する。
逆に1番目が大きく、8番目が小さい場合。これは縮小・衰退・後退(凶)となる。
両者の距離が近い(たとえばAとCなどの)場合、小吉〜小凶の間を揺らぐといった意味になる。
両者の距離が大きい(たとえばAとZなどの)場合、大吉〜大凶の間で激しく変化するといった意味になる。
関係性により、テーマの結果が良い方向に拡大するのか、悪い方向に向かうのかを読み取ることができる。
INRUI占い師になるためには
新INRUI占いは、一般的に行われている多くの占いと同様、恋愛・金運・転職・世界情勢など、多くのテーマに対応した占いを構築することが可能である。
その占いを完遂するためには、象徴記号としてのアルファベットの連関を読み取る柔軟な発想と、人間社会・心理・関係性に対する洞察力を必要とする。
各INRUI類の象徴がもつ重層的意味(善悪両義性、進行段階、個と全体の緊張)を理解しておくと、より深い読み解きが可能となる。
新INRUI占いは、アルファベットというシンプルな記号体系を用いながら、人の運命や感情のネットワークを読みとる知的占術である。
占いでありながら、思考ツールであり、物語創作の発火装置であり、哲学的な反省の枠組みにさえなり得るものである。
「記号を知れば、記号でないものも視えてくる。INRUIを知る者とは、人と人との連関図を創造的に追跡する者である」
と、唯一のINRUI占い師が言っている。