表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜に恋ゆ  作者: シン
4/16

#4

遅刻ギリギリの時間に教室に着く


「遅いじゃねえか。寝坊か?」

「へへ、ギリセだから。ギリセ。」


友達と学校で過ごす時間はあまりにもいつも通りで、対照的に朝のあの出来事は幻であるかのように思われた。


昼前に学校が終わり、友達と駅まで帰る途中。

一瞬、太陽に照らされた桜の下に彼女の影を見た気がして、足を止める。

いきなり歩みを止めた僕に友達が声をかけてくる。


「何やってんだよ、早く帰るぞ」

「ああ、うん。すまんすまん。」


キラキラと太陽に照らされた桜の下を歩く僕達。

いつもの通学路なのに、普段よりも輝いている気がした。


ホームで友達と別れ、1人電車の席に座る。

携帯を開き、真っ先にLINEを見る。


新しい友達の欄に見慣れないアイコンにHaruという名前。

彼女のものだ。

タップして開いた画面にはチャットが2件と1枚の写真が送られてきていた。


"やっほ〜夏みかん君。私だよ、私。"

"朝は、ごめんね? お詫びと言ってはなんだけど、朝撮った写真をあげるよw"


送られてきた写真には、学校に走って向かう僕の後ろ姿が写っていた。


"私だよ、私。って、オレオレ詐欺かよっw てか僕、夏みかんじゃないし"

"なんで写真撮ってんだよw"


最初からフレンドリーな彼女につられて、僕の返信も気軽なものになる。

ネタ話、友達の話、趣味の話。

なんの話をしても、彼女は面白おかしく返信を書いてくる。

彼女とのチャットは気楽で、面白くて、楽しくて。

僕は彼女とのやり取りに夢中になっていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ