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#end
『俺は、桜が嫌いだった。』
そう言うと、隣に座る君はケタケタと笑ってこう返した。
「今はどうなの?」
俺は笑顔で返す。
『今は、桜が大好きだよ。君と同じくらい大好き。』
「照れるなぁw」
ひとしきり笑って、立ち上がった俺達は、手を繋いで歩き出す。
あなたは、大きくなったお腹をさすって、
俺に笑顔を向けてくる。
「ねぇ、この子の名前、さくら、ってどうかな?」
大きな桜の木が、風に揺れて、桜の花びらが空に舞う。
晴れ渡った春の空を見上げて、君を想う。
ねぇ、ハル、見てるかな?
君のわがまま、俺はちゃんと叶えたよ。
今の俺は幸せだよ。




