BUTTERFLY EFFECT
●ややシリアスな面が目立つが、全体的には「いつも通り」の印象。
【収録曲】
1.THE DAY
2.Working men blues
3.君の愛読書がケルアックだった件
4.I believe
5.LiAR
6.Fade away
7.クリスマスのHide & Seek
8.MICROWAVE
9.夜間飛行
10.真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ
11.170828-29
12.Montage
13.スパイス
14.キング & クイーン
ポルノグラフィティが2017年にリリースしたアルバム。前作はどちらかというと明るい曲が目立つ印象があったのですが、今作はややシリアスな面が強調されているように感じられました。『THE DAY』には「このろくでもない世界にもあるんだよ」、『Fade away』には「咽び泣いてるのに」といった印象的なフレーズがありますし、『LiAR』『Montage』は『サウダージ』を彷彿とさせる哀愁のあるメロディが特徴的。『170828-29』は分かりやすく社会風刺を含んだ楽曲になっています。
ただ、これはあくまでも「傾向」であって、アルバム全体がそういう空気感で統一されているわけではありません。締めの2曲はどちらとも明るい雰囲気ですし、ストレートなバラードの『I believe』やタイトル通りのクリスマスソングの『クリスマスのHide & Seek』等といった曲も収録されています。まあ、先程挙げた『170828-29』ですら「ピースピース」と歌っているくらいですし、ある種の「軽さ」を含めてシリアスになり過ぎないように仕立て上げられた作品になっているのではないでしょうか。私はアルバム単位では『∠TRIGGER』以降しか聞いていないので詳しいことは言えないのですが、ある意味、いつもの彼ららしいアルバムなのかもしれません。
評価:★★★★